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2017年4月27日 (木)

第51回全国自衛隊サッカー大会、ベスト4決まる

駒沢オリンピック公園第二球技場、補助競技場で行なわれている、第51回全国自衛隊サッカー大会だが、本日27日は準々決勝4試合が行われ、本大会のベスト4が決まった。



駒沢第二球技場
海自 下総 2-3 空自 入間・横田基地
空自 FC 3DEP 4-1 海自 A.N.F.C



駒沢補助競技場
海自 美保 2-0 空自 浜松
海自 大村航空基地 1-5 海自 厚木マーカス



以上の結果により、明日行われる準決勝は以下のようになりました。
4月28日(金)駒沢補助競技場
10:00 空自 入間・横田基地 vs 空自 FC 3DEP
12:00 海自 美保 vs 海自 厚木マーカス



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やはり今大会も、昨年まで関東リーグ2部で戦っていた厚木マーカス(今シーズンは神奈川県リーグ1部所属)と、過去に埼玉県リーグ1部まで登ったFC 3DEP(今シーズンは埼玉県リーグ2部)の力がやはり抜きん出ているのは間違いない。自衛隊の大会とはいえ、この2チームは単なる「部隊サッカー部」としてだけではなく、地域に根ざしたクラブチーム的な役割を持っているからこそ、やっているサッカーの「質」というものが一味違う。基本的には『自衛隊員だけ』で構成していることもあり、一般のクラブチームのように『新しい戦力』を増やしにくいというマイナス点はあるものの、そんな中でも常に高いレベルを維持しているのは、日頃の鍛錬ぬきには語れない。



そして今日のFC 3DEP(以下三補と称す)は、前回大会(2015年大会)において、同じくベスト8で激突し、1-1の末PK戦で敗れた海自 A.N.F.C(厚木なかよし)が相手となり、「今度こそ勝つ!」という強い気持ちを持って試合に挑んできた。



さて三補だが、この大会に向けてというよりも、埼玉県内の大会出場のため、実は1月8日からすでに今年の公式戦が始まっていた。そして埼玉県リーグの方も4月の頭から始まっており、試合勘という部分では問題ナシの状態だった。さらに今シーズンは、東京国際大学のセカンドチームや、ザスパ草津チャレンジャーズなど、自衛隊大会にはいないであろう、レベルのチームを相手に公式戦や、TRMをこなして来たこともあり、チームのベースアップは確実に進んでいた。



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だが、全てがいいことだけではない。これまで三補のサイドアタッカーとして活躍してきた春本選手は今大会、空自入間・横田基地メンバーとして参戦であるし、チームのエースに成長した真木選手は、研修などもありしばらくチームから離れており、復帰というか出られる試合は29日のみという状況だった。確かに「全自」では、普段の県リーグ公式戦では登録メンバーではないため、参加しない齋藤雄太(大成シティ坂戸FC所属)や、小木曽真悟(アルマレッザ入間所属)の2人が「助っ人」として入って来てくれるものの、やはりベースとなる主力戦力が抜けてしまうのは痛いところ。だからこそ、今大会では点取り屋として田代選手の活躍が期待されたが、今日の試合を含めて、十分すぎる活躍を見せている。しかし、三補の躍進を語る上で、熊谷哲平という人物の存在を忘れてはいけない。



大東大卒業後、ザスパ草津の前身である、リエゾン草津でプレーし、その後はシンガポールリーグでプロとしてプレーした経歴を持つ、異色の自衛官。さらにこの「三補」だけではなく、オギ、雄太とともに、飯能ブルーダー(現・アルマレッザ入間)、坂戸シティ(現・大成シティ坂戸)でもプレーした選手で、サッカー選手としての実力、そして指導者、トレーナーとしての実力も、自衛隊という枠を飛び越した存在でもある。そんな彼の指導方法、トレーニング方法、サッカー理論をチームに長い間植え付けてきたこともあり、近年ではマーカスと並ぶ存在に成長してきた三補。また、プロに近いとも言えるほどのサッカー論理以上に注目したいのが、『まずサッカーを楽しめ!』ということを重視している点だ。



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自分たちがやっていても、楽しいと思えないサッカーをしていたら、見ている人に自分たちのサッカーが響くわけがないし、つまらないと思うはず。だからこそ、やりたいサッカーをやりきって、まずは自分たちが楽しみ、充実感を味うことを重視している。そんなプレーが出来ていれば、必ず見る側にも響くし「楽しい」と思ってくれるはず。だからこそ『まず楽しもう』ということを大事にするのが、三補イズムというか、熊谷イズムの基本。自衛隊のサッカーなんて誰が見るの?と思うかもしれない。しかし、少なくもともマーカスや三補、そして厚木なかよしなどの、全自の上位常連チームのレベルは、決して低いレベルではないし、見ていて十分面白いと感じるものだし、自衛隊の大会だけではなく、これらのチームの視線というものは、内向きだけではなく、外にも向けられているのである。



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さて、話を試合の方に戻すが、前半の立ち上がりから勢い良く前からのプレスを掛け、三補になかなかチャンスを与えず、ゲームの流れはなかよしが握っていく。しかし、末永、新井の真ん中2枚が固めるディフェンスラインと、中盤の雄太がしっかり体を寄せ、攻められながらも決定的な場面を作らせず、前半をスコアレスで折り返す。そして後半に入ると、一気に攻めのギアを上げた三補は、両サイドアタッカーの桑本、オギのチャンスメークから、どちらも田代が中でしっかり決めてリードを広げていく。そしてスコアを3-1としてアディショナルタイムに突入したが、ここで普段の県リーグ公式戦では絶対に見られない連携で得点が生まれることとなる。シティ所属の雄太がドリブルで持ち込み、相手DFを十分引き付けた上で、フリーになったオギにラストパス。これをアルマレッザ所属のオギがしっかり決め、さらに得点を重ねて4-1と、最高の形で「リベンジ」を達成して準決勝にコマを進めた。



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この試合、間違いなく前半は海自 A.N.F.Cはいい動きをみせていた。しかし、三補からすれば、じっくり構えて焦らずやれば、間違いなく流れを取り戻せるという自信があった。これこそ、普段から県リーグやカップ戦で、高いレベルの相手と対戦することで「もまれてきた」からこそ、生まれてくる自信というか、「試合慣れ」という部分が顔を出した場面でもあった。



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こうして、準決勝は「入間ダービー」が実現したのだが、上記にも記したとおり、相手チームには春本選手がいるし、空自入間チームを統率するのは、これまた元三補の河崎健太郎氏。この「空自入間・横田基地サッカー部」も、三補同様にアグレツシブに攻撃的なサッカーを目指すチームである。入間ダービーといのは間違いないが、それ以上に「三補イズムダービー」とも言えるこの試合は、とても面白い試合になりそうだ。



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今年の自衛隊サッカー大会も、あと2日。そして4試合でラストを迎えることになるが、明日は平日開催ということもあり、観戦するのが難しいという人も多いだろうが、ぜひ29日に味の素フィールド・西が丘で行われる3位決定戦、決勝戦は観戦して欲しいところ。 そして、「日本一礼儀正しい」と言われる、自衛隊サッカー大会のみどころの一つである表彰式が見られるのも、最終日の特典。「整列、敬礼、回れ右、休め」の号令に、一糸乱れぬ動きを見せるこの表彰式を、この機会にぜひ決勝戦と合わせて一緒に見てはどうだろうか?

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