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2013年9月8日 - 2013年9月14日

2013年9月 9日 (月)

着実に力を伸ばす長野と金沢

今年の天皇杯はすでに8月31日からスタートしているが、2回戦からついにJリーグ勢が登場し、各地でアマチュア vs Jリーグの戦いが繰り広げられ、やっと「天皇杯」の面白さが出るゲームが生まれてきた。

しかし、例年に比べてやや「順当」と呼べる結果が続く中で、JFLの2チームが輝きを見せた。ツエーゲン金沢とAC長野パルセイロである。どちらも、過去にジャイアントキリング(※ツエーゲンは地域リーグ時代にJFL勢に勝利)を達成しているチームであり、今大会の組み合わせが決まった時点で「もしかして」を感じさせていたこともあり、特に驚きもしなかった。いや、どちらもJ3に参入するためではなく、その先のJ2やJ1を見越したチーム作りをしっかりやってきているチーム。だからこそ、この天皇杯という大会は「積み重ね」がどこまで出来ているのか見定めるには最高の舞台でもあったのだ。

さて今年のツエーゲンだが、シーズン当初は決していいスタートではなかった。結果が出ず、クラブにイヤな雰囲気も流れた。しかし、森下監督も選手も自分たちのサッカーに信念を貫き、リーグ中盤に差し掛かった頃から安定した力を発揮するようになっていた。

そしてもう一つ、長野パルセイロだ。

2年連続JFLで準優勝。そして今季も首位・カマタマーレ讃岐と熾烈な首位争いを続けており、今年もリーグにおいて抜きん出た力を発揮し続けている。しかし、リーグが天皇杯予選に向けての中断期間に入る前は決してチームの流れは良くなかった。

美濃部監督はこの当時を、このように語ってくれている。

「近頃ね、チームの中で考え違いをしている選手が見受けられるんですよ… チームとしてはここ最近負けが無い。そんな状態だからなのか、練習中を含めて『これぐらいでやっていれば大丈夫でしょ?』と感じられるプレーをする選手がいました。

本当のプロ選手であれば、どんな状況でも常に自分を追い込んで、もっと高い位置を目指せるように努力し続けるはずです。でも、僕の目にはそう映らない選手がいました。今はそんな状態でも結果が出ているからいいかもしれない。しかし、そんな選手は悪いけどここまでだと思うし、上に行っても絶対にやれないと思います」

先日のHonda FC戦での終了後、「愚痴じみた内容ばっかりですいません」と語っていた美濃部監督。だが、現状における結果で満足していては、「その先」がないことを選手以上に知っているからこそ、選手、そしてチームに対して厳しいとも言える「目標設定」を施していた。

そんなパルセイロにとって、ついに自分たちが貯め込んだ力を存分にぶつけられる相手との対戦が巡ってきた。結果はご存知のとおり2-0での勝利。それも守ってカウンターではなく、相手と渡り合って上で勝利した事は、本当に自信に繋がっていくはずだ。

だが、この勝利を過信にしてしまっては意味は無い。

名古屋に勝ったらからと言って、次のカマタマーレ讃岐、そしてツエーゲン金沢戦で簡単に勝てるという保証はどこにもない。いや、Jリーグ勢と天皇杯であたる以上に、同じリーグのライバルたちとの戦いの方が難しなることは必定。しかし、しっかりとしたチームマネジメントを描き、それをここまで実行してきている美濃部パルセイロなら、この勝利をさらなる進化へとつなげられるはず。

昨日の勝利は紛れも無く「ジャイアントキリング」だった。しかし、常に高い理想を求める美濃部パルセイロであれば、2回戦以上のジャイキリも出来ないことはない。そしてこの勝利を、今季やや伸び悩んでいる観客動員数に結びついていくことを願いたいところでもある。

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そしてもう一つ、ツエーゲン、パルセイロと言えば「北信越」時代からのライバルだが、この2チームより一足先にJクラブの仲間入りを果たした松本山雅も3回戦進出を決めている。

Jリーグに加入してから岐阜、富山を含めた「北アルプスダービー」という新しいダービーマッチを行っているが山雅だが、昔から戦いを繰り広げてきた相手に対しては、やはり「思い入れ」は違うはず。だからこそ、再抽選となる3回戦以降に、この3チームが再び相見えるところを見てみたい気もする。

無駄に熱かった時代が、一日もはやく戻ってくることを願ってやまない…

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