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2013年5月5日 - 2013年5月11日

2013年5月 9日 (木)

グルージャ、辛くもガンジュを下す

2005年シーズン末に起こった「お家騒動」が原因で、グルージャ盛岡から分裂する形で結成されたガンジュ岩手。だからこそ、今でもガンジュ岩手をよく思わない関係者もいるだろう。しかしだ、あの時からもう8年という月日が流れている。

ピッチレベルで戦う選手やスタッフにとって、そんな因縁は関係のないものどころか、過去にそんなことがあったんですか… というレベルであり、特に気にするものでもなく引きずるものでも無かった。そして今、ここにある両者の関係は、それぞれのチームをリスペクトしながらも、東北の覇権を争うだけではなく、J3への道を勝ち取るために負けられない「ライバルのひとつ」であるということだけだった。

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過去に天皇杯岩手県予選で対戦はしたことはあるものの、同じカテゴリーで公式戦で戦うのは初めてとなった両者。しかし、この対戦を迎えるにあたって、大きなプレッシャーを感じていたのはグルージャの方だった。

ガンジュは岩手県4部からスタートし、毎年コツコツカテゴリーを上げ、昨シーズン途中から就任した申在範(シン・チェボン/元ジェフ市原)監督のもと、メキメキ力をつけてきたが、申監督は「今年は勝てれば(優勝できれば)もうけもの」というぐらいであり、まだまだチームは発展途上と考えていた。そんな中で、開幕から4連勝という、いい状態の中でこの日の対戦を迎えていた。

それに対してグルージャには、開幕前から大きなプレッシャーがあった。「J昇格」を目標に掲げ、1部リーグ昇格イヤーとなった2005年から数えて5度、東北社会人一部リーグを制しながらも、地域リーグ決勝大会では敗れ続けてJFL昇格を逃し続け、その間にTDK(現ブラウブリッツ秋田)と福島ユナイテッドといったライバルチームに先を越されてしまい、クラブとして非常に厳しい状態の中で今シーズンを迎えていた。

開幕戦であるCobaltore女川戦では、ゲームを終止優位に進めながらもスコアレスドロー、さらに4節のヴァンラーレ八戸戦では痛恨の敗戦。ライバルと目されたガンジュ、ヴァンラーレは揃って4連勝スタート。それに対してグルージャは2勝1分1敗で、4節を終えた時点で「勝ち点差5」をつけられ、早くもピンチに陥っていたのであった。

内容とか目指すサッカーはどうでもいい。とにかく勝つしかないグルージャ。それに対して「勝てればもうけもの」というガンジュ。そんな対照的な両者だったが、さすがに上位を争うチーム同士の対戦らしく、激しい戦いとなっていく。

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それにしても、大一番を迎えるにあたり、この日のピッチはかなり残念なものであった。

芝の育成状況はお世辞でもいいとは言えず、天候も雨が降ったりやんだりで、この試合の前に行われてた第一試合でも足を取られて正確なパスが出せない、または変なバウンドとなり思うようにボールコントロールできないシーンが続出。だからこそ、細かく繋ぐというよりも、長いボールを交えながらのゲームとなったこの試合。

3-6-1のガンジュに対して、グルージャは4-3-3。ただし、ここまでの試合の反省か、征矢が守備時にはセンターMFの位置まで戻るなど、グルージャは守備での約束事を徹底させてきた。

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ゲームの立ち上がりは完全に五分。しかし、先に決定機を迎えたのはグルージャ。13分のCKでは小林亮太がフリーのタイミングでヘディング。だがここは枠を捉えきれず。それに対してガンジュは1トップの森川を起点に、2シャドーの仲谷、小寺がサイドをつき、開いたスペースにボランチの長谷部、櫛引が飛び込んで相手ゴールを脅かしていく。そして18分には仲谷の突破からチャンスを掴み、続く19分に森川のうまいポストプレーからサイドに展開と、徐々にいい形を作り出していく。

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ともにチャンスは作るものの、ピッチ状態の悪さも手伝って、なかなかいい状態でシュート体勢に入れず、ジリジリとした展開となっていったこの試合だが、40分にガンジュのビッグチャンスが訪れる。

DF小林と小寺が競り合いの中で接触。しかし、主審の判定はノーファール。だが小林が倒れたことにより、グルージャ側は一瞬集中が切れ、小寺の突破を許してしまう。すると抜け出した小寺はゴール正面でシュート! 完全に決まったかと思われたが、無情にもシュートはバーを叩き得点を奪えない。

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それぞれ決定機はあったものの、それ以外の場面ではシュートチャンスを作れずスコアレスで前半を折り返す。

そして後半だが、3トップの一角である加藤に替え、裏に抜ける早さが自慢の高瀬を投入すると、流れは一気にグルージャに傾いていく。また、ガンジュの1トップである森川が、前半終盤での接触プレーから手を痛めてしまい、アグレッシブな動きにブレーキがかかってしまったところも、流れが変わる要因になってしまった。

前半以上に、両サイドバックがチャンスに絡みだしたグルージャ。そんな状況に対して、ガンジュ申監督は74分に石本を投入し、システムを4-4-2に変更して相手の攻撃に対応していく。だがグルージャも同時にメンバーチェンジを行い、前線でターゲットマンとして期待する土井良太を投入。

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攻勢に出るグルージャ、守備の意識を高めるガンジュ。流れは一方的になりつつあったものの、かなりスコアレスドロー臭が漂ってきたこの試合。なんとか相手の壁を破りたいグルージャは、82分に佐藤がドリブルでPA内に侵入。相手DFとの競り合いの中で倒れるも、ここは明らかなシミュレーションで警告となってしまう。

だが、「なんとかしなくちゃ」というギリギリの思いがガンジュの固い壁を打ち破ることとなる。

88分、征矢が強引なドリブル突破からFKのチャンスを得ると、ここで「自分がもらったチャンスなんで蹴らしてください」と申し出る。

征矢は流経大時代、その能力を中野監督や大平ヘッドコーチから高く評価され、早い段階からJFLチームやトップチームで出場する機会を掴み、成長を続けてきた。だが、同級生の山村(現鹿島)、比嘉(現横浜FM)、増田(現広島)、中里(現横浜FC)、関戸、上條(ともに岡山)、村瀬(松本→藤枝にレンタル中)がJリーガーとなる中で、彼はそこに入り込めなかった。しかし、夢はあきらめられない。そんな彼は大学卒業後、新潟シンガポールに入団し、今年はJ3を目指すこのクラブでやってきた。

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自分の手で「Jリーガー」という夢を勝ち取るためには、ここで「道」を断たれる訳にはいかなかった。そして彼の執念が決勝ゴールを呼び込み、辛くもガンジュを1-0で下し、J3への道をつないだのであった。

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だが、グルージャの鳴尾監督は勝ったものの、グルージャが直面する厳しい状況はまだまだ変わっていないこと、そしてやりたいサッカーが出来ていないことには不満ものぞかせた。

「守りながら戦う相手とは本当にやりにくいですね(笑)

サイドを崩してのビッグチャンスは何回か作れましたが、まだまだ単発。連続して攻撃を仕掛けられないと、カウンターを食らってしまい、なかなか波に乗り切れないので、その点はもっと改善していきたいです。また、2試合ぶりにゴールが生まれて勝ちましたが、これでいきなり劇的に変わるかどうかわかりませんし、本当に目指すサッカーが出来るようになるまでは、もう少し時間がかかると思います。

今日の勝利はあくまでも次に繋がっただけであり、『チャンスをもらった』ぐらいにしか思ってはおりません。

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今日の試合も気持ちよく選手がプレーしているとは思えませんでしたので…
やはり、(流れの)いい時間帯で点を取れるようにしたいし、先制することで波に乗れるはず。そのためにも、目指す連動するサッカーを継続してやっていきたいです。

あと、どうしてもどのチームからも比較対象とされ研究されてしまうし、(見ている側からは)勝ってあたりまえでしょ? と思われてしまうのが、やはりプレッシャーに繋がっており、どうしても今はチームが固くなってしまっていますので、うまくモチベーションを上げていき、この勝利を次のヴァンラーレ戦につなげていきたいです」

それに対して試合後の申監督は、にこやかな表情でこのように語ってくれた。

「なかなか自分たちのペースに持ち込めなかったですね。

今日の試合はリーグ戦18試合のうちの一つなので、特に気にする事はありません。自分たちがやってきたサッカーを、この後も続けるだけだし、精度をアップしていくだけです。

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今日は結果的に負けてしまい、(内容的にも)思うような攻撃の形は作れませんでしたが、守備面ではよく頑張っていた事は収穫だと思います。失点もセットプレーでしたからね。ただ、拮抗している中で、ちゃんと決められるかそうでないかがグルージャさんとの差だと思いますね。あの場面で直接決めた。それに対して、小寺のシュートはバーに阻まれたと。

まあ、今日の試合は最初から「ウチが勝ったらもうけもの」と思っていました。やはり、グルージャさんの方がチームとして上だったですしね。ただ、今は「戦術よりも個」を作っているい段階で、チームのベースを作っている最中でもあり、長い目で見てくれると幸いです。

でも、次にやるときには絶対に負けませんよ」

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確かに、全体的に見てグルージャが支配したゲームだったが、いいところまでは攻め込めても、堅い守りを完全に崩すまでには持ち込めず、結果的に自分たち(グルージャ自身)で難しい試合にしてしまった感もあるこの試合。また、昇格の切り札として加入した土井と林が最初から出て来れない現状も、停滞の要因の一つになっている。土井は途中交代で出場したが、もっと運動量を増やしていかないと、頭から使うのは難しい。さらに期待のかかる地元出身の林勇介だが、3月に入ってから合流したこともあり、まだまだチームにフィットしていないこともあり、スタメン出場はもう少し時間がかかりそうだ。

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だが、林も浦和、草津で戦力外となった現状に対して、もっと厳しい目で見つめ直さないといけないだろう。地域リーグだから、地元だから出来るだろ? では、絶対に通用しないだろうし、使ってもらえない。征矢のような必死さ、貪欲さをもっともっと出してほしいところ。さらには、この日のゲームのように、停滞してしまった中で林や土井が持つ「個の力」は絶対的なカードであるはずなのだから、そこでチョイスされる選手になってもらわないとダメなのだ。

グルージャ浮上の鍵は、間違いなくこの2人のデキにかかっていると言えるだろう。

さてガンジュだが、開幕からの4試合は格下ということもあり、危なげなく勝ち進んできたが、やはりグルージャとなると、これまでのようには行かなかった。今年からはSAGAWA SHIGAで活躍した櫛引を獲得するなど、実力の高い選手が揃い、十分に一部でも勝てる陣容を揃えてきた。だがいかんせん、下部リーグで格下と戦う機会ばかりであり、拮抗した試合というものがほとんどなく、その「経験の差」が勝敗を分けてしまったと言えるだろう。

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しかし、その点については申監督は焦ってはいない。周囲は「今年昇格を!」と期待するかも知れないが、監督は成長を認めつつも「まだまだ」と考えている。それはチームの成長だけではなく、フロントを含めた「クラブの体力」についてもだ。グルージャに比べれば、サポートしてくれる企業の数も多くはない。また、チームを熱烈に応援するサポーターの数は足下にも及ばない。

市内を歩いてみれば一目瞭然だ。盛岡市内にはグルージャを応援するポスターを見かけても、ガンジュを応援するポスターは残念ながら見つけることは出来なかった。グルージャは知っていても、ガンジュは知らないという市民、県民はまだまだ多い。だからこそ、チームを強くするだけではなく、「こんなクラブがあるんです」ということを、もっともっとアピールしていかないといけないガンジュ。

グルージャに勝つことも大事だが、それ以上に「知名度、関心度」をアップさせるという課題にも、選手、フロントが一丸となって取り組んでもらいたいかぎりである。

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5月5日 東北社会人サッカーリーグ一部 @岩手県営陸上競技場
グルージャ盛岡 1-0 ガンジュ岩手
[得点者]
89分征矢(グルージャ)

2013年5月 6日 (月)

発展途上の武蔵野を変える吉田監督

今季から横河武蔵野は依田博樹前監督に代わり、コーチだった吉田康弘氏が監督に就任。チームとして、6年ぶりの監督交代となったのだが、10節を終えた時点での結果は2勝2分6敗と苦しいスタートとなっているのだが、実際のところ新監督を迎えたチームはどんな状況なのであろうか。まず本題に入っていく前に、チームの歴史から簡単に振り返っていきたいと思う。

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依田前監督時代の前半は、まさに「横河武蔵野の絶頂期」でもあった。

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古矢武士氏が作り上げたチームをベースに、関東大学リーグでプレーした有望選手たちと、太田康介という中盤のダイナモを加えたことにより、完全アマチュアチームでありながらも存在感を放ち、2009シーズンには過去最高の2位という素晴らしい順位に躍進。そして2010年は、スローガンを「頂点(テッペン)」として優勝を目指したものの、町田に移籍した太田の穴を埋めきれないなど、試行錯誤が続いてしまい、まさかの12位という順位で終了。

巻き返しを誓ったはずの2011年シーズンだったが、今度は震災後の「電力制限」の影響をモロに受けてしまい、夜に行っていた合同練習が朝の1時間程度だけとなり、練習時間不足からくる「コンディションの差」が試合で露呈。結果的に残留を争う位置にまで低迷し、順位も18チーム制となってから最悪の15位で終了。そして昨年は、依田前監督にとって「進退をかける年」となったが、2011シーズンより順位は回復したものの、かつての輝きまでは取り戻せず10位に終わっていた。

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6年間というやや長い期間、依田監督が指揮を執ったことに関しては、複雑なクラブ事情もあった。だが次のシーズンは「何かを変えないといけない」と依田氏自身も、クラブもそれを感じていた。だからこそ、依田氏は退任を選び、クラブはコーチとしてチームに関わっていた吉田康弘氏に白羽の矢をたてたのであった。

来季からは、これまでどおりの「アマチュア最高峰」のリーグとしてやっていくチームと、プロ化して行く「J3」に行くチームと分かれていくこととなるJFL。その中で、現時点ではJ3には行かない道を選んだ横河武蔵野。かつて、佐川急便東京SCが合併して東京から去ったときに、武蔵野は「東京第三勢力」という表現をされた。しかし、今現在は一度はJ2リーグで戦った、町田ゼルビアの存在が「第三勢力」になってしまい、プロ化していくライバルチームとの「差」は広がっていくばかりであった。

だからこそ、アマチュアクラブでも魅力あるフットボールが出来ることをアピールし、存在感、存在意義を高めていかなければいけない武蔵野。そんな状況の中で、クラブはJ1の鹿島、清水、広島などで一線級の活躍をした経験を持つ吉田氏に再建を託したのだった。

しかし、再建を託された吉田監督だが、その道は決して簡単なものでは無かった。

ここ数年のJFLは、Jを目指すチームを中心に、活発な選手補強を行い選手の入れ替えが激しいリーグでもあった。そんな中で武蔵野は純粋アマチュアチームとしてやっていたこともあり、目立った補強もなく、選手の入れ替えも他のチームに比べて少ないものであった。それゆえに、ここ数年は選手が固定化されてしまい、降格するレベルまではチーム力は下がらないのだが、それ以上にもならないという状況が続いてた。

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吉田新監督は、あまり変わらないメンバーの中で、「どうチームを活性化させるか?」「どうチームを進化させていくか?」という、依田前監督も悩み続けたクラブの課題に直面。このような状況のなかで、シーズン突入前に同じカテゴリーのライバルチームや大学生と練習試合を積極的に組んで自分の目指す3-4-3(3-4-2-1)システムのサッカーを理解させ、どの組み合わせがフィットするのかをチェックし続けてきた。

だが、開幕前に行われていた練習試合はお世辞でも「いい出来」とは言えず、「何をやりたいんだろう」と思ったことさえあった。だからこそ正直に言えば、リーグでの経験値の高い選手が多いこともあり、戦術うんぬんではなくそれなりに勝ち点は計算できるので、降格する順位(実際には今年は地域リーグへの降格はない)になることはないだろうが、上位に行くことも無いだろうと予想した。

そして先日行われた第10節、町田ゼルビア戦を終えた時点で、2勝2分6敗の15位という成績にいる横河武蔵野。

ある意味で「予想どおり」とも思った反面、もう少し勝てるかな? とも思った。そして吉田監督にとって、厳しい現実を突きつけられたとも言えよう。

しかし、過密日程となった8節~10節の3連戦、結果は3連敗であったが、少しずつだがチームが進化していること見て取れたのである。讃岐戦では3失点を喫したものの、ワントップに入る冨岡大吾を起点にした早い展開を仕掛け、2度追いつくことに成功するなど粘りを見せた。そして長野戦は「もう一度守備をしっかりやろう」という意図のもと、落ち着いたディフェンスを見せ、得点は奪えなかったもののアウェーで貴重な勝ち点1を取れる寸前まで行った。だが、連敗が続いていた長野の「意地」が最後に爆発し終了間際に失点していまい、残念ながらまたもや敗戦。

そして町田戦。失点シーンのうまく裏に抜け出された場面以外は、全体的にバランス良く守備も出来ていたし、足も止まらず最後まで走り抜いていた。また、両サイドをワイドに使いクロスもしっかり入っていた。また、後半30分以降はうまくプレスもかかり、フィニッシュに結びつける攻撃を何度も繰り出し、シュート数も町田と同じ10本を放った。明らかに開幕当初とは変わってきた武蔵野であり、あとは決定力という部分だけになってきたとも言えるだろう。

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しかし、吉田監督が来たからすぐに劇的に変わる訳でもない。吉田監督もこれについてこう語ってくれている、

「僕はピークを開幕に持っていくつもりはありませんでした。すぐにチームがガラリと変わる訳でもないですからね。シーズンを戦いながら形を作っていくしかないと思っていましたので、今は粘り強く同じことを繰り返して、連携を高めていくだけです。これまではなんとなくこうかな? と思いながらやっているフシがありましたが、今はしっかり意図を持ってやらせていますし、これまでとは違う『考え方』を持ってやろうとも選手には言っています」

さらにそのあと、「あとは個の力を伸ばしてもらい、フィニッシュの正確性を高めないと…」と今後の課題も語ってくれた。

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アマチュアクラブでもおもしろいサッカーが出来る! ということを、今以上にアピールする必要性に迫られる横河武蔵野。降格のない今季だからこそ、チームを変える絶好の機会でもある。来年になってから「まだチームが固まらない」では遅いのだ。今年の流行語ではないが、「いつやるの? 今でしょ?」なのである。今勝ちきれていないのは「産みの苦しみ」と思いたいし、在籍している選手だって「出来ない選手」ではない。

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もっと1.5列目の選手がダイゴをサポートし、前線のターゲット役だけではなく、ストライカーダイゴとして活躍できるように動いてあげれば、絶対にこのチームは変わる。そして中盤のバランサーとして頭角を現した矢部雅明、もっと積極性を出せば、太田康介を超える可能性も秘めている。そして守備面では、瀬田、金守に大ベテランの域に入ってきた小山を脅かす存在になってきた上田陵弥に大きな期待がかかる。

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依田前監督も指導者としていろいろなサッカーを学び、多くのシステムを試しながらチームを成長させようと努力し続けてきた。それに対しては本当に頭が下がる思いである。だがしかし、高いレベルでプレーした経験を持つ吉田監督だからこそ、依田前監督では教えられなかったことがあるのだ。

一線級のプロ選手であったからこそ、教えられる「技」と「駆け引き」、そして「勝者のメンタリティ」である。吉田監督が経験してきたものを、選手にしっかり伝え、そして粘り強く教えていけば必ず変わっていくはず。今のチームはまだまだ発展途上であり、監督が目指すサッカーには到達していない。だが、ここ数試合で繰り広げたサッカーは、「変わる兆し」を見せたことは確かである。まだもう少し時間がかかるかも知れないが、吉田監督のもとで変わる可能性を見せた武蔵野。

だからこそ、近い将来に2009年のような躍進できるチームになってくれることを期待したいところである。

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