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2012年1月 1日 (日)

浦東快勝、清商は辛勝で2回戦へ

30日に行われた国学院久我山 vs 東海大五の試合から始まった第90回全国高校サッカー選手権。昨日から本格的に大会もスタートし、残っていた1回戦の15試合が関東各地で行われ、大分、浦和東、四日市中央工が快勝スタートで発進。それに対して、前評判の高かった清水商、聖和学園、桐光学園は厳しい戦いとなり苦戦。しかし、ギリギリの戦いを制して2回戦進出。ということで、まずは1回戦の試合結果を一覧にまとめたいと思います。

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12月30日【国立】
○國學院久我山 2-1 東海大五●
得点者:8分富樫、69分右高(久我山) 、32分柴田(東海)

12月31日
【柏の葉】
●盛岡商 1-5 近大附○
得点者:55分横澤(盛岡)、18・75分黄、25分鈴木、30分刈谷、59分白井(近大附)

○聖和学園 1-1/PK4-3 香川西●
得点者:79分藤原(聖和)、45分箱崎(香川)

【埼玉】
○浦和東 5-0 那覇西●
得点者:41分鄒、61・68・72分菊池、66分菅原(浦和)

○清水商 1-0 ルーテル学院●
得点者:80+3分遠藤

【西が丘】
○鹿島学園 2-1 日章学園●
得点者:16分小菅、32分西谷和(鹿島)、12分菊池(日章)

【NACK5】
●西目 0-0/PK3-4 山陽○

●北陸 0-10 大分○
得点者:18・29武生、23分藤澤、35分清家、47・59・68分岡部、71・80分小松、75分佐保(大分)

【等々力】
○富山南 2-2/PK5-4 佐賀東●
得点者:19・74分大原(富山)、57分吉田慎、60分平(佐賀)

●帝京大可児 0-3 奈良育英○
得点者:18・74分三國、35分片山(奈良)

【三ツ沢】
○桐光学園 1-1/PK5-4 初芝橋本●
得点者:19分大田(桐光)、76分井筒(初芝)

●星稜 1-3 米子北○
得点者:40分井田(星稜)、7分真木、53・76分小笹(米子)

【駒沢】
●東久留米総合 1-1/PK4-5 済美○
得点者:73分多田(東久留米)、16分山脇(済美)

○新潟西 1-1/PK4-2 鹿児島城西●
得点者:56分山川(新潟)、67分松尾(鹿児島)

【市原】
●羽黒 0-3 四日市中央工○
得点者:21分浅野、65分田村、71分國吉(四中工)

●旭川実 2-3 徳島市立○
得点者:26分山本、80+1分秋林(旭川)、14分武田、24分山口、80分圓藤(徳島)

1回戦は以上のような結果となりまして、1月2日に行われる2回戦のカードはこのようになりました。

●西が丘サッカー場
Match29:中京大中京 vs 作陽
Match17:山梨学院大付 vs 市立西宮

●NACK5スタジアム
Match21:矢板中央 vs 高川学園
Match18:近大附 vs 聖和学園

●埼玉スタジアム2002
Match19:大分 vs 浦和東
Match20:青森山田 vs 土佐

●柏の葉競技場
Match22:鹿島学園 vs 國學院久我山
Match32:都市大塩尻 vs 立命館宇治

●駒沢陸上競技場
Match30:済美 vs 新潟西
Match23:清水商 vs 山陽

●市原臨海競技場
Match24:長崎日大 vs 市立船橋
Match31:四日市中央工 vs 徳島市立

●ニッパツ三ツ沢球技場
Match28:尚志 vs 守山北
Match25:大社 vs 桐生第一

● 等々力競技場
Match27:米子北 vs 桐光学園
Match26:奈良育英 vs 富山南

明日の対戦カードで非常に注目を集めそうなのが西が丘会場であろう。有力校同士が初戦でいきなり激突する中京大中京 vs 作陽、そしてJ1清水に内定している白崎凌兵を擁する山梨学院がこの日から登場。また、3年ぶりに冬の選手権に帰ってきた市立船橋だが、毎年初戦は厳しい戦いとなっているが、この試合でスッキリ勝って勢いに乗れるだろうか? そして市原会場の第二試合も地味に興味のそそるカードである四日市中央工 vs 徳島市立というカードが組まれている。

さらに1回戦でそれぞれ5得点、10得点と攻撃陣が爆発して快勝した浦和東と大分が激突。1回戦は「中立地」だった大分だが、2回戦は完全に「アウェー」となる埼玉スタジアムでの戦いとなるのだが、どちらが平常心で戦えるかに注目したい。

さて、ここで昨日足を運んだ埼玉スタジアムでの2試合を簡単に振り返りたい。

【浦和東 vs 那覇西】
県大会のメンバーそのままかと思われたが、左MFに11番鄒ではなく、18番の岸を起用してきた浦和東(以下浦東)。その岸が起用に答えて開始2分に左サイドを突破して絶妙のクロスを入れていく。これに抜け出した星子が合わせていきなり先制点か? と思われたが、この決定機は外れてしまう。さらに攻め続ける浦東は15分に今度はPKのチャンスを獲得。埼玉県予選決勝でもしっかり決めるなど、PKには絶対の自信を持っていたキッカーの菊池だが、那覇西のGK稲福にコースを読まれて絶好の先制点のチャンスを活かせない。

前半の早い時間で2度の決定機を迎えながらも点を奪えなかった浦東。しかし、ゲーム自体は完全に浦東のものであり、まったく危なげなく試合は進んでいく。その中でもボランチの有野、大澤は実に素晴らしい動きを見せ、那覇西がボールを持てば素速いチェックで相手のラインを下げさせていく。さらに豊富な運動量でセカンドボールのほとんどをこの2人が支配。あれだけ中盤でボールを拾えれば、浦東としてはあとは点を決めるだけだった。

だが、初戦という緊張感もあるのか、どうしても攻撃陣が先制点を奪えず、前半終了間際にも菊池のポストプレーから大澤が抜け出してまたも決定機を迎えるがここも決めきれない…

試合のペースは完全に握りながらも点が取れないことで、やや焦りも出てしまった浦東。PKを外してしまった菊池はガッカリしてロッカールームに戻ってきたが、後半になると菊池もチームも一気に息を吹き返す。後半開始早々からケガの影響もあり、スタメン起用を見送った鄒を投入。野崎監督は「ノックアウト方式の大会で戦力を温存しても意味はないですから…」と、後半から勝負に出る。すると鄒が期待に応え、後半1分に右からのクロスにファーストタッチで合わせてついに浦東が先制。

正直、この1点で完全に勝負アリであった。

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前半からまったくボールを繋げられない那覇西。ロングボールを入れても浦東の最終ラインに跳ね返され、短く繋ごうとしてもボランチ2枚の速いプレスに引っかかり、ボールを前に満足に繋げない。前にボールが入ったとしても、出しどころが無く後ろに下げてしまい、まったくと言っていいほど「攻めの形」を作れない那覇西。そんなこともあり、ゴールキックのリスタートなどで短く後ろで繋いでビルドアップしていこうとしたのだが、今度は菊池や星子のプレスに遇いそれをカットされ、さらにピンチを招いてしまう。

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この高い位置からのプレスにより、パスミス、連携ミスが生まれてしまい、那覇西は立て続けに失点。終わってみれば、PKを外してしまった菊池もハットトリック達成し、チームも完封勝利と浦和東は最高のスタートを切った。

[浦和東スタメン]
ーーー菊池ーー星子ーーー
ー岸(鄒)ーーーー菅原ー
ーーー有野ーー大澤ーーー
木村ー小畠ーー清田ー宮寺
ーーーーー平野ーーーーー

【清水商 vs ルーテル学院】
11年ぶりに「選手権の顔」が帰ってきたのだが、初戦は相手の堅い守りの前に苦しい試合となってしまった。

開始早々からペースを掴んだのは清水商。風間、佐野、中田がいい連携を見せ、左サイドを度々攻略。4分には2列目から飛び込んできた川尻がファーストシュート。そして7分にはやはり左サイドからチャンスを広げて、最後は遠藤がシュート! 完全に決まったかと思われたがポストに嫌われ先制点を奪えない。それに対してルーテルは1トップの伊藤が少ないチャンスをしっかり活かし、なんか突破口を開いていこうと突進。

清水商は初戦の堅さとルーテルの徹底的な守備の前に「らしさ」を見失ってしまい、なかなか繋ぐサッカーが出来ず難しい試合となっていってしまう。風間にボールが入れば「散らそう」という意識が生まれるのだが、それ以外の場面では気持ちだけが先走りして前に蹴ってしまい自分たちのサッカーが出来ない時間帯が最後まで続いてしまう。

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前半はまだ、繋いでサイドを崩そうという意識が強かった清水商だが、後半に入ると相手の厳しい潰し、そして焦りからボールはポゼッションしていても、バイタルエリアでは効果的な動きを見せることができず、シュートを放つことがまったく出来ない。

試合の時間はどんどん進み、あとはロスタイムの3分だけとなり、PK決着か?と思われた。だが、キャプテン風間は最後までゲームを諦めてはいなかった。時間は目安の3分台に突入し、プレーが途切れたら終了という、文字通りラストワンプレー。そこで風間が左に開いた中田に展開。このボールをダイレクトで中に折り返すと、走り込んだ遠藤がシュート! このシュートにルーテルGKの市原は反応し、手で触れたのだが無情にもボールはインゴールに転がり込み、終了間際の劇的なゴールで清水商が2回戦にコマを進めた。

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内容的には「良さ」をほとんど出せなかった清水商だが、最後の最後まで勝負を諦めなかったところはさすが「名門の力」と言ったところであろうか? 今大会限りで学校を去る大瀧監督は「1-0で勝つ事が一番難しいですよね、まあ、いい勝ち方ですよ」と語ったが、その「いい勝ち方」の意味の中には「大勝してしまうと気のゆるみも生まれてしまう。しかし、1-0というスコアであれば、必ず課題もある訳で、次戦に向けていい引き締めにもなりますから」と名将らしく試合を振り返ってくれた。

[清水商スタメン]
ーーー風間ーー佐野ーーー
ー中田ーーーーーー遠藤ー
ーーー川尻ーー小山ーーー
兼岡ー新井ーー望月ー松永
ーーーーー志村ーーーーー

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