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2011年12月4日 - 2011年12月10日

2011年12月 5日 (月)

JFLにおける卒業と新加入

土曜日はJリーグの最終節であり、J1/J2ともどもラストにふさわしい試合、そしてドラマがあったが、日曜日にも大きな歓喜が松本、町田、そして藤枝、大分の地で起こった。

未消化となっているJFL前期第2節が土日で行われたが、3位の松本山雅はホンダロックのホーム・宮崎小林、4位の町田ゼルビアはアルテ高崎のホーム・浜川、5位のVファーレン長崎は栃木ウーヴァのホーム・栃木市陸と、それぞれアウェーの地で試合を迎えたが、どのチームにとっても順位を確定させる上で大一番となった今節。

山雅は最終節のソニー仙台戦が復興支援試合ということで、勝っても負けても勝ち点に関係がないため(山雅側のみ)、順位を決める勝ち点を積み重ねられるのは今節だけの状態。そして土曜日の時点での順位だが、山雅は勝ち点55で並んでいる町田、長崎を抑えて3位に立っており、是か非でも勝って勝ち点を59としておきたいところだった。

4位の町田は前節、絶対的な強さを見せていたホームでアルテ高崎に敗戦。この負けにより、3位の座を山雅に明け渡すこととなったが、得失点差で大きく長崎を上回っており、4位の座はキープ。

そしてもう一つ、Jリーグ準会員クラブではあるものの、今年のJリーグ昇格はない長崎はホームゲームで栃木ウーヴァと手痛いドローゲームをやってしまい、こちらも勝ち点を積み重ねられず足踏みをしてしまった。長崎の佐野監督は、Jリーグ昇格はないものの「J昇格に値する成績は絶対に残したい」とコメントを残していたこともあり、4位以内でのフィニッシュに執念を燃やしていたのだが、この痛いドローにより、ついに4位の座から滑り落ちてしまった。

そんな3者だが、この日の試合結果によって4位以内が確定するケースがいくつもあったのだが、今節は以下のような試合結果となった。

ホンダロック 0-2 松本山雅
得点者:52分船山、69分飯田(松本)

栃木ウーヴァ 4-0 V・ファーレン長崎
得点者:35分三輪、45+1分市川、66分若林、79分濱岡(栃木)

アルテ高崎 0-1 町田ゼルビア
得点者:88分酒井(町田)

この結果により3位松本山雅:59pt、4位町田ゼルビア:58pt、5位Vファーレン長崎:55ptとなり、最終節で長崎が勝利しても勝ち点が58にしか到達しないため、松本山雅の4位以内が確定。そしてJ2昇格条件も財務状況などの点で多少の指摘はあるものの、それ以外の点では概ね問題ないため、J2昇格(Jリーグ新規加盟)が決定的。

そしてアルテに勝った町田も、長崎との得失点差が開いているため、最終節でよほどの大敗を喫しないかぎり(※両者の得失点差は14開いており、仮に最終節で町田が敗れて長崎が勝利しても、得失点差で長崎が上回る可能性は低い)4位以内で終えることが確定。そして町田は、スタジアムの整備問題でまだまだ改善しなければいけない点は多い物の、こちらも4位以内に入ればJ昇格が確実視されている。

これにより、今年のJ昇格レースは松本山雅、町田ゼルビアの2チームに確定したが、松本山雅に関してはいつもながら(いい意味で)なんと劇的なのかと…(笑)

今年は「J2昇格」だけを絶対条件とし、故松田直樹さんをはじめ、Jリーグ経験者を大量に補強。万全の体制でシーズンに入ったかと思われたが、スタートダッシュに失敗して、8試合目が終わった時点(6/5讃岐戦)が終わった時点で吉澤英生監督を解任。GMである加藤善之氏がそのまま指揮を執る形に変え、チーム立て直しに当たった。

その効果は9試合無敗という、目に見える形で結果が出たのだが、後期3節の町田戦に敗れたあとに松田直樹さんの急死という悲劇がチームを襲い、そこからチームは大きな支柱を失ったことからやや迷走に入ってしまう。

続くSAGAWA戦、讃岐戦、高崎戦でも敗れてしまい、リーグ戦は4連敗となり、一時はJ2昇格は絶望的かと思われた。しかし、ラストの12試合では9勝2分1敗というハイペースで勝ち点を積み重ね、終わってみれば目標どおり4位以内を確定させてフィニッシュ。

松田直樹さんの急死という悲劇もあったが、故人に「Jリーグ昇格できました!」という報告をすることが一番の供養であり、また短期間であるがチームを引っ張ってくれた大恩人のためにも結果を出したかった山雅の選手たち。多くの選手は「3」の数字が入ったリストバンドをしていたが、それぞれが「マツさんと一緒に戦う」という気持ちをもって着用していた。

松田直樹のために…

紆余曲折のシーズンを送ったのは実に山雅らしいところ。
これにて、松本山雅はJFL卒業となるわけだが、次のJ2というステージでもまたハラハラドキドキの戦いを見せて欲しいところである。

そしてもう1つの「事実上」J昇格を決めた町田。

今年からポポヴィッチ体制に変わったが、当然ながらサッカーの内容も大きく変化。元々、攻撃的サッカーを目指していた町田だが、JFL屈指と言われるディミッチ、勝又の2トップに2列目の鈴木、酒井、北井、星が抜群の働きを見せ、常に見る物を魅了し、相手サポーターも納得するような攻撃力、組織力を見せつけるサッカーで常に上位をキープしてきた。

ただ、町田といえば攻撃力ばかり目に付くが、実は守備もしっかりしている。当初はボランチだった太田康介をCBに固定して田代とコンビを組むようになってからは守備が安定。このコンバート策はチームに好影響をもたらし、最終ラインからのビルドアップでも常に正確なボールが供給されるようになり、守備から攻撃のスムーズな転換が出来るようになっていったのである。

ただ、こちらはあくまでも事実上であり、数字上は長崎に逆転される可能性も残っているため、まだ確定ではない。しかし、最終節の讃岐戦はホームで行われるため、逆に最高のシチュエーションで試合を迎える事が出来るかも知れない。

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そしてもう一つ、大阪の長居第2で行われた全国地域リーグ決勝大会・決勝ラウンドだが全試合が終了し、以下のような結果となった。

12月2日
藤枝MYFC 1-0 SC相模原
HOYO OITA 0-4 Y.S.C.C

12月3日
藤枝MYFC 0-0(PK6-7)HOYO OITA
SC相模原 1-2 Y.S.C.C

12月4日
藤枝MYFC 0-0(PK7-6)Y.S.C.C
SC相模原 1-2 HOYO OITA

最終順位
1位 Y.S.C.C:2勝1PK負 7pt +5
2位 藤枝MYFC:1勝1PK勝1PK負 6pt +1
3位 HOYO OITA:1勝1PK勝1敗 5pt -3
4位 SC相模原:3敗 0pt -3

というようになっており、2日目の時点でJFL昇格を決めたY.S.C.Cに続き、3日目の第一試合で藤枝MYFCもJFL昇格を決定。最終日第2試合は3位決定戦という形になったのだが、試合前の予想はほとんど相模原優位という流れであった。

事実、試合も相模原優位であったがどうしても得点が奪えない。相模原は初戦での敗戦が足かせとなってしまい、いつものような攻撃サッカーを繰り出すことが出来ない。そんな悩む相手を横目にHOYOは得点を重ねていく。

また、HOYOのベンチには、同時刻に行われていた山雅、町田、長崎の途中経過が伝えられていたこともあり、試合中の時点で3位になればほぼJFL自動昇格となることが伝えられていた。こうなると、あとは必死に1点のリードを守りきるだけ。

そして時計は進み、HOYOにとっては歓喜の時を迎え、相模原にとっては屈辱となる2年連続でJFL昇格に失敗してしまった。

今年のJFLだが、松本山雅の4位以内、そして町田ゼルビアの4位以内も事実上確定しているため、最終的にはこの2チームがJFL「卒業」となり、まずJFLで2枠空くこととなる。また、ジェフリザーブスが活動を停止するため順位に関わらずリーグ脱退が決まっていることから自動昇格枠は3となる。よって、地域決勝3位のHOYOは入れ替え戦を行うことなくJFL昇格が決定。そして現在JFLで最下位のソニー仙台もJFL残留が事実上決定したのである。

また、Y.S.C.CがJFL昇格を決めたこと、そしてJFLから関東リーグに降格してくるチームがないことから、関東社会人大会でベスト8で敗れた今年の全社チャンピオン・東京23FCにも、再び関東リーグ昇格のチャンスが訪れたのである。

さらに関東リーグの話しを続けるが、来季から1部2部、それぞれ10チーム制となるのだが、Y.S.C.Cが「卒業」したため、1部に1枠秋が出来たことになるが、その場合は2部3位のクラブドラゴンズが繰り上がる事になるはずだが、1部には同一母体である流経大FCがあるため、関東協会の判断がでるまではどうなるか微妙なところ。

東海リーグでもこれと同じようなケースが発生しており、中京大FCとChukyo univ.FCという同一母体のチームが同じカテゴリーになってしまい、どちらか1チームが降格かと思われたが、結局は両者ともリーグに参加出来るようになつたのだが、はたして関東はどうなっていくのだろうか? こちらもちょっと注目したいところである。

また、昇格、卒業という話題ばかりになってしまい、JFL優勝に関してほとんど触れなかったが、今節でSAGAWA SHIGAが勝利したため、勝ち点が67となり、最終節の結果を待たずしてSAGAWA SHIGAの優勝、長野パルセイロの2位も確定した。

そしてJFLから2チームJ2に昇格することで、J2側は最大数となる22チームとなることから、来年度から「J2降格」ということがいよいよスタートされていくこととなる。これまでのJ2は上がってしまえばJ1昇格はあっても、JFL降格はなく、ある意味で危機感というものは少なかった。

しかし、来年からは「降格」ということが現実的となってくる。まだ来年のJFLからの昇格、そしてJ2からの降格についてのレギュレーションは確定していないが、J2側でも降格という形がスタートすれば、6位までの昇格プレーオフ同様、リーグ戦が面白くなっていくのは必至。

※JFLからの昇格は、J準加盟チームが規定順位以内に入っている場合のみ発生で、仮に準会員チームがすべて4位以内に入れなかった場合はJ2からの降格はないとのこと。

来季のJ2は昇格争いだけではなく、残留争いにも注目が集まりそうである。

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