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2011年6月12日 - 2011年6月18日

2011年6月14日 (火)

新生山雅が示したもの

監督交代という「荒治療」に出た松本山雅にとって、非常に重要なゲームとなったアルテ高崎戦。そしてこのゲームにて大量5得点を奪い、結果的にリスタート初戦を無事に飾ることは出来たのだが、結果と同じぐらい重要なはずである「変わった姿」もしくは「変わる予兆」を見せることが出来たのであろうか…

[アルテスタメン]
ーーーー土井ーーーーー
白山ーーーーーーー山藤
ーーーー松尾ーーーーー
ーーー益子ー小島ーーー
川里ー山田ー増田ー布施
ーーーー岩舘ーーーーー

[山雅スタメン]
ーー木島兄ー木島弟ーー
ー北村ーーーーー木村ー
ーーー松田ー渡辺ーーー
鐵戸ー須藤ー飯田ー阿部
ーーーー石川ーーーーー

前節の秋田戦と同じシステム・メンバーで来たアルテに対し、システムを4-4-2に戻し、メンバーも3人入れ替え、佐川印刷戦以来の「兄弟2トップ」を組んできた山雅。

アルテのキックオフで始まったゲームは、いきなりボールを奪った山雅がCKを奪い、そこから畳み掛ける攻撃を見せていく。2分には一連の流れのスローインから右サイドで木村勝太がボールを持つと、そのまま突進。PA内に切れ込んでこの試合のファーストシュートを放つと、一直線でゴールマウスに飛んでいくがポストに嫌われゴールならず。

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しかし5分、アルテも反撃。FKのチャンスから、山田が競り勝ったボールに松尾が反応してゴールに蹴り込んだが、ここは惜しくもオフサイド。続く6分には、土井が左サイドでボールを奪うとそのまま突進。8分にはGKからボールを松尾が競り勝ち、セカンドを拾った土井がシュート。

ポゼッションでこそ山雅がリードする展開だったが、チャンスの数では五分五分と言ってもいい立ち上がりを見せた両者。このまま攻め合う展開を見せるのかと思われたが、「個の力」で優る山雅が9分に鐵戸ー木村のパス交換から鐵戸がサイドを駆け上がりチャンスを作ると、そこからは一方的な山雅ペースに替わっていく。

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13分には木島兄がシュートを放つと、続く15分には連続してCKを獲得してアルテゴールに迫る。そして9分のチャンス以降、山雅の攻撃で目立ち始めたのがロングキックの多用であった。最終ラインのどの位置からも、速いタイミングで縦に入っていく木島兄弟目がけて入れていくか、両サイドの裏のスペースを狙って蹴り込んでいく。

時間をかけず、効率的に相手陣内に入っていく山雅。吉澤前監督時代でもやっていた戦術の一つであるが、この日見せた戦い方は今までの形に対して、選手それぞれの役割分担をもう一度明確化させた上で「リスクをとことん排除しながら、最も効果的かつ効率的に攻める」という方法論を追求していく。

18分には、須藤から出たロングボール1本で木島兄が抜け出すチャンスを作り、19分には渡辺が見せた絶妙なインターセプトから北村へ展開。21分にも前線の木島に入ると素速くシュート(ここはDFがブロック)そして23分、カウンターから木島弟が持ち込んでシュート! 今度こそ決まったかと思われたが、バーに嫌われまたも得点出来ず。

9分以降、山雅のやりたい放題の時間が続くのだがゴールマウスにも嫌われ、どうしても得点が奪えない。少し嫌な展開になってしまいそうな雰囲気も漂いだしていたが、そんな空気を前節欠場した飯田が吹き飛ばしていく。28分、FKのチャンスを掴むと、キッカーの鐵戸が飯田とひとこと言葉を交わしてからボールをセット。試合後の飯田は「鐵さんから、あそこ(ファーサイド)に蹴るから」と言葉を交わしたことを語ってくれたが、その言葉どおりにいいボールが飯田のポジションに入り、あとは頭で叩き込むだけであった。

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その後の前半残り時間も山雅ペースで試合は進み、時には木島弟が下がり目のポジションをとり4-4-1-1(もしくは4-2-3-1)の形を取りながら、35分、42分、43分に同じような速い展開からチャンスを作っていく。それに対してアルテは、ついに8分の土井のシュート以降、1本のシュートを打てないまま前半戦を折り返すこととなる。

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前半は山雅の一方的な展開で進んでしまったこのゲーム。後半戦のポイントは、山雅の攻撃の起点となっている最終ラインからのロングボールを、アルテはどう封じていくかであったが、思わぬ展開から後半の45分は始まっていく。

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48分、CKのチャンスを掴んだアルテ。一度はDFがクリアしたが、こぼれ球を山藤が拾い、再び中に入れると松尾が蹴り込んでワンチャンスを活かしたアルテがゲームを振り出しに戻す。これで勢いづいたアルテは、全体の出足もよくなり、懸案だった最終ラインへのプレスも掛けられるようになり、山雅は前半のような「思いどおり」の展開が出来なくなる。

失点した直後に、またも浮き足立ってしまった山雅を横目に、後藤監督が目指すパスサッカーで相手ゴールに迫っていくアルテ。52分には、山藤、布施、松尾が細かくパスを繋ぎ、最後は小島がシュート。続く54分、58分にも中盤の益子、小島が前に押しだし、チャンスを広げていく。しかし、山雅守備陣もさすがに「負けられない」という思いは強く、時間とともに落ち着きを取り戻していく。

試合前、加藤監督は「19番(土井)、17番(松尾)、15番(山藤)の3人が、アルテの攻撃の中心となるので、絶対に彼らを自由にやらせてはいけない」という指示を与えていたが、CBの飯田、須藤が後半に入ってから土井を完封。ターゲットマンを封じ込められたアルテは徐々に攻め手を失っていく。また、後半直後に失点を与えてしまったことを踏まえ、松田は自らの判断から「今日は守備のバランスを取る」ということに重点を置いたため、アルテが狙いたかったスペースの「ギャップ」が生まれず、せっかく掴んだかと思われた流れを再び手放してしまう。

そして61分、CKのチャンスを掴んだ山雅は、セカンドボールを拾った鐵戸が中にいいボールを入れると、ファーで飯田が頭で合わせ再びリードを奪う。2-1とした山雅は、前半のようなロングボールと速い展開を駆使したサッカーで相手ゴールに襲いかかるが、アルテも交代策でなんか対抗しようとしていく。サイドで速い突破を見せる小林定人、中盤でゲームを作れる石沢を相次いで投入するが、ゲームの流れを変えるまでには至らない。

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スコアは2-1のまま終盤を迎え、ピッチには後藤監督の「堪えどころだ!」という声が響くのだが、ロングボールから生まれる速い展開の前に、前半同様、引き気味となってしまうアルテ。さらには大事な場面でトラップミス、パスミスが生まれてしまい、76分、木島弟にこれをさらわれてしまい、あっけなくゲームを決定づける3点目が生まれる。

ここまで何とか耐えてきたアルテだが、バックパスのミスをさらわれての失点で完全に集中が切れ、あとは山雅のやりたい放題となってしまい(アルテにとって)ゲームは崩壊。その後も攻撃の手を緩めない山雅は2ゴールを追加し、合計5得点を奪って快勝。

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さて、新体制初戦となった松本山雅だが、今後の方向性というか、分かりやすいビジョンとして「残り試合を全部勝つ意識でやる」「これで積み重ねてきたサッカー(堅守速攻型)を継続しながら、効率的に勝てるチームを模索していく」「チーム内競争の基準を明確にし、全ての選手に高いモチベーションを維持させる」ことを打ち出した加藤新監督(※詳細は監督会見を参照)。さらにこの試合では、攻撃面ではお世辞でも「良かった」とは言えないが、1失点を喫したことを受け、松田はバランス重視に走るなど、勝つサッカーより、負けないサッカーへとさらに舵を切ってきたと言えよう。

確かに、この日の内容は攻守に渡って昇格を争う「べき」チームとして、ほとんど満足できるものではなかった。ただ、吉澤監督の更迭→加藤新監督就任という事実が、選手の意識を大きく変えたことだけは事実である。監督も、キャプテンの須藤も、2得点を挙げた木島徹也も揃って「監督が替わったからと言っていきなりサッカーが大きく変わる訳はない」と答えてくれたが、それぞれの選手が「現状を変え、自分を変えなければいけない」という危機意識を強く胸に抱いてピッチに立っていた。

いきなり最初から、すべてが出せるわけではない。であるからこそ、次のダービーまでの「あと2試合」の積み重ねは非常に重いものとなってくるのだが、方向性を打ち出すことと、きっかけを掴むことができた加藤山雅。そして監督が「ピッチ上の監督」そして「チームを牽引していくリーダー」と評する松田直樹は、この試合後にこのように語ってくれた。

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「結果は良かったけれども、だれも(内容には)満足していない。後半、簡単に失点してしまったことなど、まだまだ課題はたくさんありますよ。今日も木島兄弟に頼った攻撃になってしまったりね。ただ、ヨシユキさん(加藤監督)に替わってから、サッカーの細かい部分が変わりましたので、一つ一つのパスや動きを大事にしたサッカーを突き詰め、連携を高めていけばもっと良くなるはず。

あと、今日は『ヒデさん(吉澤前監督)のためにも勝とう』と言ってピッチに出ていきました。そしてここから『25連勝しよう』と言ってね。最初は本当に酷すぎたチームだったけど、随分変わってきたし、1年後(実際には今年の12月)に、笑顔で終われればいい(昇格できれば)と思っています」

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さて、思わぬ大敗となってしまったアルテだが、今日は会場の雰囲気や、相手の「気迫」に最初から飲み込まれてしまったような気がする。それしても監督が「ビビリだから」と会見で言った言葉が半分冗談だとしても、もう半分は当たっていると思うし、ビビリ以上にいいパフォーマンスをコンスタンスに続けられないところが、非常にもどかしく感じる。

2月のチーム始動から見てきたが、今季の仕上がりは非常にいいものであり、武蔵野戦などでは鋭い出足を見せ、実に素晴らしいゲームを展開した。あの時の動きをこの試合でも見せていれば、少なくともこのような大差が付くことは無かったであろうし、もしかすれば終盤まで接戦を演じるだけの力を十分に秘めていると感じていた。

しかし、この日の試合はそれは最後まで出来なかった…

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パスの供給源である最終ラインにガンガンプレスを掛けに行くか、もしくは楔となる木島兄弟を徹底マークするかなど、いくつかの対処方法はあったはずだが、後半立ち上がり以外は、中途半端なままで終わってしまった。本当は出来るはずなのに、それをやらないまま終えてしまい、呆気なく敗れてしまったアルテ。今年はJFL残留という目標以外に、一桁順位で終わるという目標も立てている後藤アルテだが、相手と戦う前に、己の気持ちが負けてしまっていたら最初から勝ち目はない。

やっている内容、目指す方向性は悪くはないアルテ。このチームに必要なことは戦術の修正以上に、自信を持って戦うことと、諦めない強い気持ちを持つことなのだが、次節までにそれをしっかり取り戻すことが出来るだろうか?

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2011JFL 前期第15節 @敷島
アルテ高崎 1-5 松本山雅FC
[得点者]
29・62分飯田、 76・83分木島徹、89分弦巻(松本)
49分松尾(高崎)
[警告]
26分白山、38分益子、64分小林(高崎)
41分木島良、54分木島徹(松本)

[ゲームスタッツ]
シュート数:高崎4、松本16
ゴールキック:高崎11、松本6
コーナーキック:高崎3、松本6
直接FK:高崎18、松本16
オフサイド:高崎3、松本1
PK:高崎0、松本0

2011年6月13日 (月)

アルテ・後藤監督会見(全文)

先ほどの松本山雅・加藤監督の会見に続き、アルテ高崎・後藤監督の会見分も掲載いたします。

<アルテ高崎・後藤監督試合後コメント>
※一部の比喩的な言葉づかい、雑談のたぐいは割愛させていただいております

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「相手はFWと後ろを変えてきていましたが、センターバックにデカイのが2枚揃っていましたね。それと先方としては、ロングキックを多用してましたが、裏を狙う意図だったのかな? 

それに対応しようとしたのだけれども、上手く行かなかった。セットプレーでうまくやられたけど、まあ、前半は0-1でもいいかな?と考えていたので、同点に追いつければ一番良かったのですけれども、そのままでもそれほど悪い結果だとは思わなかった。

後半立ち上がり自分たちのペースで進み、1-1になったところまでは良かったね。ただ、2点目は仕方がないとしても、3点目はウチの繋ぎのところのミスから奪われてしまい、あれがこのゲームの別れ目…ターニングポイントになってしまったと思います。まあ、あの場面でもう一度踏ん張れないとダメだし、踏ん張れないから大量失点に繋がってしまうんだろうなあと思います。

まあ、個々の能力としては山雅さんの方が上だし強いしうまい。そういう選手がいることで(流れは悪くても)局面を打開され、失点という場面もありましたし、特に4点目の場面なんがそうだし、後半20分以降の戦い方という部分をもっと詰めていかないといけないと思っています。

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以下、記者質疑応答

<大量失点になってしまった原因は?>
大量失点の原因については、やはり相手の個の力の強さもありますが、結局のところ、3点目などで出てしまったミスが大きなポイントでもあり、1-3となってしまった後はどうしても前がかりにならざるを得ないので、前に人を割いた分、後ろが薄くなってしまう。そうしたときに、相手の速攻を浴びたときに、どうしても戻りが遅くなってしまう。精神的な部分もあるでしょうが、そういうのって、負けの典型的パターンだよね。そういうところを考えていかなければいけないし、次に向けて修正していきたいです。

<最終ラインへのプレスを強めるため、2トップにするという選択肢はなかったのか?>
ハーフタイムでも選手に話をしたんだけど、今のチーム状況で前から(FWを2枚にして)プレスを掛けに行ったときに、後ろ(中盤)が付いてこられるか?(プッシュアップできるか)と確認したんだけど、最終的にそれがやりきれるか不安だった。さらに、前から行って、裏を取られた場合のリスクもある。だったら、前の形を変えずに引いて守ってもいいのかな? と思ったが、非常に(判断が)中途半端でもあったね。

サイドバックのところを、前3枚ではめた(プレスを掛けた)方が良かったかな? と思うのですが、そうなるとボランチ2枚の運動量がとてもきつくなるし、セカンドを拾えなくなる可能性もある。その辺のバランスを考えると、難しい選択になってしまう。

だからハーフタイムで中盤の選手に『前から仕掛けてくれ」と伝え、後半開始から中盤をダブルボランチから、ワンボランチに変えてやってみたんだけど最初は上手く行って、いい流れから同点にすることができたから、あの時間をもう少し持続できればいいと思っているし、そんなに間違っている、おかしいことをやっているとは思わないので、前と中盤の修正はそう難しいことじゃないと考えています

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あと、試合の結果としては5-1と大差が付いてしまいましたが、私は内容的にそれほど違いがあったとは思っていませんし、しっかり修正できればこの先、ちゃんと戦えると思っています。ただ、負けたことはしっかり受け止めなければいけないですけれどね。

まあ、個の部分で随分やられちゃいましたね。2点は飯田選手の高い打点にやられちゃったし、4点目はスルスルって抜けられたし、最後の得点なんてあんなの決められたら「ごめんなさい」っていうしかないじゃないですか?(笑)

あとね、ウチの選手はビビリなんですよ。あんなに多くの観衆の前でプレーしたことないだろうしね。まあ、ホームゲームなんだけどアウェーみたない会場になっていたこともあり、選手はビビっちゃった。それに、土井も存在が消されちゃっていたからね。

[2011年6月12日 敷島公園サッカーラグビー場にて]

松本山雅・加藤監督会見(全文)

アルテ高崎 vs 松本山雅戦のマッチレポートの前に、先に松本山雅・加藤監督の会見
全文と質疑応答のみ掲載いたします。

<松本山雅・加藤監督試合後コメント>
※一部不明瞭な言葉づかいや比喩表現については編集してあります

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今週1週間、いろいろなことがありましたが、選手に『残り25試合あるが、1戦1戦の重みや1勝の重みをしっかり考えて戦って欲しい』と伝えて準備してきました。そう言ったなかで『勝つ』という結果以外無いわけでして、とにかくこの1週間、大きな改革っていうか修正は出来ない(出来なかった)のですが、(自分が考えるサッカーの)基本的なことを選手に伝えました。

戦術に関しては、今までやってきたことをしっかり継続することと、みんなの中で共通理解高めることをトレーニングの重点に置いてきました。ただ、チームのここ何試合かの状況を考えると、流れの中から点が取れてはいないし、先に取ってもすぐに取り返さされてしまっているゲーム結果だったので、守備に関しては(攻撃以上に)修正をしっかり行い、4人のラインとボランチの2人を入れた6人で、とにかくしっかり守ることを徹底しました。

ボール保持者に対して、誰がアプローチしに行くのか? 誰がカバーリングしに行くのか?という点に重点を置いてトレーニングしてきましたが、今日も流れの中で点が取れなかったことは課題であり、まずは確実にボールを動かしながら一人一人のスピードを上げていきたいし、その中で自分たちのいいコンディションでポゼッション出来るように、ディフェンスライン、ボランチがしっかりビルドアップ出来るようにしていきたい。

今日は木島兄弟が久々に並んだので、2人の活かし方を考えるというか、速く2人に楔のパスを供給して、サイドからの展開に結びつけるということを意識付けとしてやってききました。

まあ、点の取られ方を言えば、また素人みたいな取られ方をしていますが、個人の問題、グループの問題の両方がありますので、それぞれの面で修正してきたいと思っています。攻撃に関しては、引き続き、奪ってから速くゴールに結びつく動き、展開をもっとイメージできる動きをトレーニングの中でさらに高めて行きたいです。

高崎についてははね、ビデオを見させて貰って、高さのあるCF(土井)とセカンドストライカーの17番(松尾)と右サイドの15番(山藤)の選手をいかにマークするかというか、見失わずに、ボール保持者へアプローチをしっかりやろうということで対応してきました。

選手に関しては、いいモチベーションで今日は戦ってくれました。ただ、こんなことがあって「いいモチベーション」と言うのは変ですが、次節に向けてすぐに新しいスタートが始まる(残りの24試合も全部勝つというつもりで)ので、次に向けていい準備(スタート)をしていきたいです。

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以下、記者質疑応答

<今日の試合についてのポイント>
守備ところはしっかり意識付けをしてきたので、あとは自分たちの攻撃の時間をどこまで延ばせるかだった。しっかりボールを奪うところがポイントであり、そこで労力を惜しんだら攻撃に繋がっていかないと思っていました。そんなこともあり、ボールを奪う所を意識させてきたのですが、流れの中から点が取れていないのは事実なので、(今日の攻撃に関しては)あまり評価していません。

<監督が交代したことについて>
監督が替わったからチームが変わる訳でもないし、勝てる訳でもない。まずは自分たちが変わろうという姿勢が選手から(自分は)見えたと評価しています。ただ、今のままではいけないと思うし、この状態を維持するのではなく、さらに強い集団になるために、サッカーを通じて彼らは成長していかなければならない。そういう意味を含めて、一つのきっかけにはなったとは思うけど、まずは彼らが今の自分たちの状態と素直に向き合って、自分の集中を高めて常にピッチに入っていけるようになって欲しいです。

<松田直樹の役割について>
彼にはね、ここに来てもらった経緯を含めて、周りの選手に対して、これからJリーグに上がる課程の中で、ゲームの中での監督として、そしてチームを引っ張っていくリーダーとして期待している。そもそも、彼は守備的な選手ですが、攻撃的な色気も持っているので、ゲームの流れ(状況)の中で、ゲームを動かす力を持っている選手。だからこそ、ボランチに限らず、3バックのセンター、4バックでのCBと、いろいろなポジションでやってほしいし、どこで出ようとチームをまとめていく存在として期待している。

あと、今日のプレーの評価に関しては「確実にやろう」という感じを受けましたね。今日は地元ということもあるし、絶対に負けられない試合ということもあり、謙虚にやっていたと思います。90分を通じて周りの選手を活かす、サポートすることを考えながらプレーしていましたね。

<今日で9試合目だがチームがどれくらいフィットしてきたか?>
選手もチームは生ものだし、相手もあることだから、一概にフィットしたとか、どうかとは言えないが、あくまでも今(今日)の状態は最低限。より高いレベルのことを我々は選手に要求していくし、選手もその高いレベル中で競争しポジション争いをしていって欲しい。そうすることを繰り返すことでチームはフィットしていくものだと思っている。あとは、我々スタッフがしっかり選手を引き締めていきたい。

<流れの中で点が取れなかったが?>
攻撃のテーマは一つがあったんだけど出来ていなかった。やっぱりね、それはこっちが「守備守備」と言い過ぎていたし、ボールを奪うこと、相手に先に点を与えないことを考えすぎていたのか、前の選手がやや消極的であった部分もあったと思う。もう少し、意識もそうだし、アグレッシブに行って欲しいし、相手陣内でミスをしてもそれほど怖くないんだから、その辺もう一回トレーニングでか変えていきたいと思ってます。守備守備っていうと攻撃がダメになるし、攻撃っていうと、今度は守備をしなくなる…まあ、バランスを考えながら良くしていきます。

<難しい中で初戦を迎えたが、終わった今の監督の心境は?>
結果は勝つしかないだし、それを信じてやっている。選手もそれを思ってピッチに入るだろうし、我々もそういうつもりで1週間準備してきた。常に僕は選手に言っていることなんだけど、自分たちが1週間準備して、今日はどうだったの?という部分では納得も満足していない。でもね、シーズンっていうのはそれの連続だと思っているんですよ。1試合勝って終わったからって、それでハッピーになれるのか?って言ったらそれは違うし、また次節に向けての今日の成果と課題とかの反省点を踏まえているので、1試合で一喜一憂はしていません。

まあ、選手たちもプレッシャーを感じて戦う試合は当然あるけど、実際には相手は関係ないんですよ。高崎だろうと、町田だろうと、長野だろうと1勝は1勝だし、1敗は1敗。どんなチームであろうと、勝たなければ行けないし、それがいいプレッシャーになってくれればいいと思っていますし、逆にそんな状況の中でものびのびと楽しくやれるようになれれば、それはそれで最高ですけどね。まあ、今日はポストとかに3本阻まれましたけど、8点とか取っていればそりゃ、にこやかに試合を見られただろうけど、そんなに勝負事は甘くはないし、私がそんなんでニコニコ見ていたら選手が努力しなくなってしまいますからね。

<攻撃のテーマとは>

今まで使われていなかった選手を試すっていうこともそうだし、今週の準備の段階で選手(スタメン)を選ぶに当たっての明確な基準を作ってあげた。そうじゃないと、選手は何がいいんだろう? 何が悪いんだろう? というのがわからないじゃないですか? こういうプレーしたら試合に出られるんだ、こういうプレーをしてしまえば外されるんだということをしっかり整理した。そうすることによって、今出ている選手も、出ていない選手も一緒(横一線)になるじゃないですか? そして整理した上で(1週間)準備を行いメンバーを考えた。

今、攻撃に関してはサイドからもうちょっともう少し崩せれば、シュートチャンスは増やせたと思います。やっぱり、木島兄弟2人が揃うと攻撃は速くなるんだけれど、テンポが速ければ速いほどミスも生まれてくるし、中盤の厚みも生まれてこないので、サイドの崩しが発展していかないんですよ。それは攻守の連携になるんだけど、そこは最終ラインからのビルドアップのところからの意識付けをしっかりしていきたいし、2人ばっかりに頼っていては、いない場合に困ってしまうので、やっぱり効率的なサッカーをやっていきたい。ボールを失わない。高い位置でボールを奪う、しっかりと確実にシュートまで結びつけられるようなサッカーを。

これからは暑くなってくるし、そうなれば体力にも限界があるから、そんな効率的なサッカーが出来るようにしたい。ただ、究極の目標は見ていて美しいサッカーをしていきたいと思っているので、高レベルのサッカーが出来るよう頑張っていきます。

<今後の方向性・収穫について>

確かに、今週どうなるかなあ…と思っていましたが、一番は選手のモチベーションだと思ったんですよね。そのモチベーションの先に何があるのか… 彼らも鮮明になったはずだし、今日勝ったことで、多少でも自信になったと思うし、自分たちがやるべき事が少しずつわかったと思うし、あとは質と量を高めていくことだけかな? 

決して下手ではないし、力のない選手の集合体ではないと思っている。個々にはまだ問題はありますが、最後はモチベーションの問題だと思っています。今日もこれだけ多くの人が応援に集まってくれましたし、毎週J1/J2の観客動員数をチェックしていますが、J2に入っても真ん中以上の観客動員数をホームゲームでは(お客様から)いただいております。

しかし我々はJではないのですが、J2下位にいるクラブよりも観衆も多く、(さらには)いいスタジアム環境で試合ができるということに、それで満足してしまっている子(選手)がまだまだ多いんですよ。やっぱり彼らにはね、ここで満足するのではなく、勝ち上がってJで戦うってことを目指して欲しいし、さらにその先に勝ち上がっていけば「ごほうび(サッカー選手としての喜び?)」が待っているんだよっていうことを、モチベーションと関連づけてあげて、いい準備をさせてあげたいし、いい状態で戦えるようにさせてあげたいです

[2011年6月12日 敷島公園サッカーラグビー場にて]

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