« 2011年5月1日 - 2011年5月7日 | トップページ | 2011年5月15日 - 2011年5月21日 »

2011年5月8日 - 2011年5月14日

2011年5月14日 (土)

ソニー仙台、後期よりリーグ戦参加

昨日、JFAハウス内のJFL事務局にて、ソニー仙台の後期からのリーグ戦参加、そしてそれに伴う開催方式の変更、降格、入れ替え戦の決定方式を発表した。

_9208974

ということで、決定された内容を要約しておきます。

【順位の決定】
・ソニー仙台以外のチームは、前期16試合、後期17試合の年間合計33試合の結果で総合成績(順位)を争う

・ソニー仙台については、後期17試合だけの成績で、他の17チームと総合成績を争う。また、後期1節以降に予定されている延期分の前期1節〜6節までの試合は「災害復興試合」という肩書きとなり、この6試合の結果についてソニー仙台並びに、対戦チームは年間順位を争う成績に加算しないこととなる。

【地域リーグへの降格、入れ替え】
・ソニー仙台のみ後期17試合のほかに、復興試合の6試合分を含めた23試合の成績で算出。それ以外の17チームは総合成績同様、33試合の成績で順位を計算して該当チームを決定する。なお、ソニー仙台と復興試合を行う6チームは、その試合結果がいかなるものでも、成績に加味されない。

【その他決定事項】
・ソニー仙台のみ、累積警告3枚で1試合の出場停止処分となる。なお、災害復興支援試合はリーグ戦外の公式試合のため、リーグ戦で受けた警告の累積の対象とはしない。

※JFL公式発表内容については下記リンクをご確認ください

ソニー仙台FCの今季活動ならびに第13回JFL大会方式について

ソニー仙台参加確定による、大会方式変更

------------------------------------------

ソニー仙台が当初の発表どおり、後期からのリーグ参加を表明してくれましたが、この決定に対して「よくぞ参加してくれた!」と嬉しく思うと同時に、JFL残留には限りなく高いハードルがあるな…とも感じた。しかし、厳しい戦いではあるものの、選手たちはサッカーを出来る喜びを感じているはずだし、チームには被災してしまった会社や地元宮城に元気を送り届けるという、残留を勝ち取ることとは違う「使命」がある。

仮にJFL残留が出来なくとも、チームが解散する訳ではないし、困難な時にでもサッカーを続けることで、多くの人に喜びと感動、勇気を与えられるはずなのだから…。

チームは、会社、地域の復興支援のため、満足な練習が出来ない日々が続いていたが、来週の月曜(16日)より、本格的に練習が再開する。他のチームはすでにリーグ戦に突入しコンディションを上げてきているが、ソニー仙台はこれからチームを作り直さなければならないハンデが存在する。しかし、今のチームにはどのチームよりも強い「絆」があり、それを乗り越えるだけのメンタリティが芽生えている。

Img_0183

7月3日に浜川で行われる、アルテ高崎戦からリーグ復帰となるソニー仙台。日程的にはすでに2ヶ月を切っており、急ピッチで調整をしなければならないが、チームには「被災地の人たちの元気を与える」という使命があるのだから、そんなハンデはなんとも乗り越えて貰いたい。

そして、待望のホームゲームが帰ってくる(予定では七ヶ浜だが、会場がどうなるかはまだ未定)7月9日には、地元のファンに勝利という最高の結果を見せて欲しいところだ。

------------------------------------------

さて、以上のように今年の開催方式が変更されたが、そのことを踏まえて、J昇格と残留争いを少し考えてみたい。

今年のJFLにて、Jリーグ準加盟クラブに承認されているのは町田ゼルビア、Vファーレン長崎、松本山雅、カマタマーレ讃岐の4チーム(※琉球、金沢は継続審議となっており、準加盟グラブではない)となっているが、現時点で成績さえクリアすればJ2昇格となるのは松本山雅だけ。

Img_0015

町田と長崎に関しては、昨年の予備審査でスタジアム設備での不備などを含めた未達部分を指摘されたことにより、審査をパス出来ず昇格見送りとなりっていたが、両者とも計画を修正して2013年シーズンからのJ2昇格を目指しており、今季中の昇格は無くなっている。また、讃岐に関しては予備審査結果が出ていないため、どんな評価がなされるかは不明だが、実力的に4位以内を確保するにはまだまだ厳しいと見るのが妥当。

そんな状況から考えると、今年J2昇格の可能性があるのは松本山雅1チームだけとなるなのだが、開幕から4試合経過した時点で上位4チームはすべて準加盟チーム以外。さらには、昇格の可能性のある山雅は現在9位とやや出遅れたスタートとなっており、ひょっとすると今年は2006年以来の「J昇格なし」があるかも知れない…

そうなると、今年の残留争いは例年以上に厳しい戦いになってくることは間違いないだろう。また、山雅が昇格したとしても、最下位は降格、17位は入れ替え戦。もし、昇格チームが無ければ17位も降格、そして16位が入れ替え戦に廻ることとなる。

JFLが18チーム制となった2006年以降の15位、16位チームの平均獲得勝ち点を見てみると、15位が33で、16位が30.2という数字が残されているので、この数字をそのまま「残留ライン」の目安にしていいだろう(※ただし、今年はソニー仙台を除く17チームは1試合少ない33試合で争うので、残留ラインから3ポイント引いた数字でもいいかも知れない)

さて、他チームよりも試合数が10試合少ないソニー仙台にとって、「33ポイント」という数字は簡単に達成出来るものではないのだが、さらに「災害復興試合」の相手が、Honda FC、町田、長崎、SAGAWA SHIGA、印刷、山雅という昨年の上位チームばかりであり、こちらも難しい戦いとなりそうだ。

あとは、ここまでの4試合の結果を見たところで、ジェフリザーブスの不振はかなり深刻であり、横河武蔵野もギクシャクした内容が続いており、両チームはかなり苦戦が予想されそうだ。また、昨年入れ替え戦を戦ったアルテだが、今季は進化した姿を見せていることもあり、よほどチームがスランプにならない限り、残留は堅いかも知れない。

Img_0320

まだまだ今季の戦いが始まったばかりなので、そう簡単に長期展望を予想することは難しいが、今節予定されているリザーブスと武蔵野の試合は、今季の残留争いを占う上で大事な試合となることは間違いない。ここでリザーブスが敗れてしまうようなことがあれば、チーム浮上のきっかけを失うだけではなく、選手や監督の自信すら失いかねないからだ。

そして土曜日のもう一つのカードである、アルテとびわこの一戦も、残留を争う上で大事なカードとなるのだが、アルテは前節同様、好調な姿をホーム浜川で見せることが出来るだろうか?

優勝、昇格争い以上に、「残留争い」の方が盛り上がりそうな今年のJFL。試合数が少ないこともあり、ソニー仙台は現在不振のリザーブス以上に厳しい位置に立たされている訳だが、7月以降、東北から「旋風」を巻き起こすことに大いに期待したい。

2011年5月13日 (金)

TM:前橋育英vsザスパ草津U-23

練習試合 5月11日@前橋育英高校グラウンド
前橋育英 1-1 ザスパ草津U-23
[得点者]
45+1分藤崎(U-23)、82分育英37番

4月24日に、さいたまSCと練習試合を行った後は、しばらく実戦から離れていたザスパ草津U-23。よそのチームであれば、GW期間中は最も試合が続くところかも知れないが、草津町で働きながらプレーする彼らにとっては、違う意味で「最も大変な時期(年で一番忙しい時期)」にあたるこの期間。朝から仕事→昼練→夕方からまた仕事という選手もおり、毎年のことだが調整が一番難しい時期に当たるGW期間。

そんな中で、久しぶりの練習試合が育英グランドで組まれたのだが、コンディション調整が難しいだけではなく、怪我人、別メニューの選手も多く、マイケル、イチ、コースケが遠征不参加で、ケガあけの安田は軽い調整のみで試合出場はなしという状況であった。

[U-23スタメン]
ーーー藤崎ー森川ーーー
ー白井ーーーーー横山ー
ーーー川瀬ー枝本ーーー
宮下ー成田ー飯山ー西野
ーーーー島並ーーーーー

※育英システムは中盤がボックスの4-4-2(GK31、DF右から88、73、64、86、ボランチ92、9、攻撃的MF70、25、FW34、82→李、松井、大平、斎藤くんといった新3年生がいたのはわかったのですが、それ以外のメンバーは不明)

雨が強く振りつける状態で、この時期としてはかなり肌寒い中で始まった試合は、イチ、コースケという主力が不在ということもあり、しばらくトップチームに駆り出されていた横山、白井がメンバー入りし、ボランチには川瀬が入ってスタート。そしてチームは、久しぶりの実戦ということで気合いが入っていたのか、序盤から力の違いを見せつけていく。

----------------------------------

いきなり枝本が左に展開し、白井を走らせて育英陣内深くに攻め込みチャンスを作ると、3分、4分と立て続けに森川が前へ抜け出す動きを見せ、5分には西野が直接FKでゴールを狙うなど、15分まではU-23の一方的な展開となり育英陣内だけでゲームが進んでいく。

チームが実戦からしばらく離れていること、ベストなメンバーを組めていないこと、そして決して良いとは言えない天候コンディションの中でのプレーなら、まあ上出来?と感じられたのだが、ここから先がいただけなかった…

Img_0028

試合前に懸念された「連携」という部分だが、やはりベストな組み合わせと比べてしまうと、やはり見劣りを感じさせてしまう。全体の出足が良かった時には、まだその「見劣り」は目立たなかったのだが、中盤の底のバランスが徐々に悪くなり出し、微妙なパスミスが重なり自分たちで流れを悪くして行ってしまう。

非常に酷な書き方だが、イチに代わって入った翔太(川瀬)の位置取り、そして動き方がこの日は良くなかった。ボランチとして、もっと自分が高い位置に押し上げないといけない場面で積極性が見えず、全体の連動がカラ周りし出していく。また、枝本との「呼吸」もやはりぎこちないものとなり、ゲームを組み立てるはずの中盤の底が機能しているとは言えない状態に…

しかし、ここ最近はサイドバック、センターバックに入る機会が多かったこともあり、あのポジションでのプレーが難しかったことは理解できる。ただ、難しいということは理解出来ても、限られたメンバーしかいないチームであるからこそ、誰かがポジションをカバーしなければならないし、その役目を担ったのであれば、なんとかこなして欲しかったのもまた事実。

昨年はサイドで攻撃的役割しか出来なかったが、シーズン終盤からいろいろなポジションを経験するに連れて、新しい可能性を見せてきた翔太。年齢も若く身長があり、この先の成長がまだまだ見込める存在であるのだからこそ、やはり厳しい目で見てしまうもの。求められる要求が高いかも知れないが、それが出来なければプロでの活躍は見込めない、ということを肝に銘じてプレーして欲しい。

さて、話を試合の流れに戻すが、個の動きでは相手を上回っているU-23だが、中盤のバランスの悪さから、スムーズな展開が生まれずギクシャクした内容が続いてしまう。そして、体調がまだ万全ではない宮下を30分で一旦下げて吹田を投入して右MFに配置し、横山を左SBに配置転換するのだが、それでもバランスの悪さと連携は改善されていかない。

決して、連携が悪いからと言って、育英に攻め込まれている訳ではなく、ボールポゼッションは序盤同様U-23が優位に進めているのだが、ボールを長く持っている時間の割りには、効果的な攻撃を仕掛けられず「噛み合わない」という思いが、選手からも強く見えてきてしまう…

Img_0078

とにかく「もどかしい」と思う展開が続き、このまま前半0-0で終わりか…と思われた時間に、PA内で森川がボールをキープしていた場面で、DFが引っかけて倒してしまいPKが与えられる。

そしてこの場面だが、キッカーはPKを得た森川ではなく藤崎。

Img_0084

出来れば、獲得したこともあるのだから、モリに自分で行って欲しかったのだが、以前の試合でのPK失敗が頭にあったのか、結局はタケマに託すこととなり、これを冷静に蹴り込んで、内容はイマイチながらも終了間際に先制して前半を折り返す。

----------------------------------

そして後半だが、メンバーはGKが島並から笠原に代わった以外は前半終盤と同じであり、対する育英は予想通りメンバーを全取っ替えで、もう誰もメンバーはわからず(ごめんなさい)。

で、内容ですが、ハーフタイムの指示もあり、少しは前半よりも連携が良くなった? と立ち上がりは思ったのですが、10分を過ぎた辺りから雨が強くなり、ピッチには水たまりが出来るほどコンディションは悪くなっていき、それと同時にU-23のパスがさらに回らなくなってしまう。また、GW中は仕事との兼ね合いもあり、万全の調整が出来たとは言い難いこともあり、徐々に運動量が落ちだし、全取っ替えして後半から出てきた相手に走り負けしてしまう場面も生まれてくる。

Img_0189

ピッチコンディションが悪いなりにも、なんとか繋いでいこうとするU-23に対して、相手は「育英らしい」縦に蹴って走り込んでくるサッカーを続け、25分にサイドから入ったボールに、中でFWが頭に合わせてヘディングシュート。ドンピシャのタイミングでヘディングは決まったが、ここはクロスバーに救われることとなる。危ないなあ…と思った直後の27分、スルスルってボールを繋がれて、最後は右サイドから入ってきた37番に蹴り込まれて、ついに同点に追いつかれてしまう。

30分に再びメンバー交代を行い、藤崎に代わって宮下が再びピッチに戻ったが、最後までチグハグした流れは変わらず、ゲームは1-1のまま終了。

----------------------------------

今年の育英に関してだが、現段階では昨年のチームに比べて完成度では「まだまだ」という感じであり、強さもさほど感じられなかったのだが、伝統とも言える「縦への強さ」は健在。また、今年の3年生は、中学時代(前橋FC)にクラブユースでベスト8に入っている世代であり、冬に向けて、どう成長していくかも楽しみなところだ。

それに対して、2週間以上試合間隔が空いてしまい、さらにはコンディション調整、メンバー構成でベストと言えなかったU-23は、予想どおり苦戦する結果となってしまった。ただ、今日の苦戦に関しては、後半に運動量が下がってしまったことについては致し方がないだろうが、序盤〜中盤にかけて、自分たちのミスから悪循環を招いてしまったことはいだけない。相手が良くて押し込まれるならともかく、自分たちが主導権を握りながらも、ミスで流れを悪くしてしまうのは一番よくないパターンなのだから。

Img_0092

まあ、この日の苦戦は、19日の長野パルセイロ、28日のアルビレックス新潟とのTMに向けての「いい薬」となることを願いたいところだし、今度の試合(週末の県3部の公式戦ではなく)までにしっかりとした準備を行い、選手全員がいい状態で試合に挑めることを期待したい。

2011年5月12日 (木)

慶大、古豪復活に手応えアリ

2011関東大学サッカーリーグ
前期第2節@江戸川陸上競技場
慶応大学 1-1 流通経済大学
[得点者]
68分河本(流経大)
90+1分森田(慶大)

開幕戦をともに自分たちのカラーで勝利した同士の対戦はドローという結果に終わったが、内容に関してはほぼ慶応の一方的なものとなり、明大に勝利したことがフロックではないことを実証する結果となった。

Img_0369

[慶大スタメン]
日高ーー大塚ーーー武藤
ーーーー河井ーーーーー
ーーー松下ー増田ーーー
黄ーー松岡ー笠松ー藤田
ーーーー中川ーーーーー

[流経大スタメン]
堀河ーー征矢ーーー椎名
ーーー河本ー関戸ーーー
ーーーー中里ーーーーー
比嘉ーー乾ー山村ー天野
ーーーー増田ーーーーー

2003年からコーチ、そして2007年からは監督として指導してきたイ・ウヨン監督の後を受け、今年から慶応大学監督に就任した須田芳正新監督。オランダで指導者としての勉強を積み重ねた指揮官は、そこで学んできた攻撃的サッカーを見事に取り入れるだけではなく、これまでボランチなど中盤での起用が多かった藤田をサイドバック起用したり、才能豊かな1年生をチームに抜擢するなど、斬新な選手起用でチームを活性化させた。

Img_0080

慶大のキックオフで始まった試合は、開始直後から1年生の武藤が積極的なアタックを見せ躍動するだけではなく、左サイドの日高が連続して中に切れ込む動きを見せ、流経大は前節のような「前からの守備」が全くと言っていいほど機能していかない。3トップ+司令塔の河井陽介が自由にボールを動かし、思うように試合を進める慶大は、1年生ボランチ増田の絶妙な押し上げもあり、序盤から完全に試合のペースを握っていく。

前節は堀河、征矢、椎名の3人が前からプレスを掛けることで、筑波のラインを押し下げ、さらには空いたスペースに関戸、河本、中里が押し込んで行き優位にゲームを進めたが、この日は完全に「その逆」をやられてしまった流経大。武藤、藤田とマッチアップする左の堀河は、相手アタックの前に完全に沈黙し、最悪といえる立ち上がりとなってしまった。中野総監督も前半10分にも満たない時間帯から、テクニカルエリア最前線まで乗り出して「ポジションを確認しろ!」と劇を飛ばすが、躍動する増田、武藤という1年生に蹂躙されてしまう。

Img_0119

完全にボールだけではなく、中盤の自由まで支配されてしまった流経大だが、センターバックが4人並んでいるような最終ラインは劣勢の中でも粘り強いディフェンスを見せ、主導権は握られながらもシュートまでは簡単に持ち込ませない。

なんとか流れを変えたい流経大は20分すぎから、武藤、藤田に押し込まれていた堀河と椎名のポジションを入れ替えて打開を図るのだが、後手後手に回ってしまった流れを簡単に取り戻すことが出来ず、常に慶大に先手を奪われて苦しい時間帯が続いていく。そんな苦々しいゲームの流れ同様に、流経大のゲームコンダクターである中里の動きからも輝きが消えてしまう。前節はマイボールの局面で、ほとんど顔を出していた中里だが、この日はボールに関われないどころか、顔を出すことすら出来ない。

まあ、とにかくバランスの悪かった流経大の中盤だが、悪すぎたというよりも、慶大のプレス、そしてアタックが実に素晴らしく、関戸、河本が動くスペースをことごとく消し去れてしまい、そのしわ寄せにより、中里のプレーエリアが制限されてしまった。

このように、完全に中盤のラインが押し下げられてしまい、全体が間延びしてしまった流経大は攻め手を失ってしまい、ただ前線にロングボールを入れるだけとなり、さらには前線の3人がオフサイドラインに何度も引っかかり(記録上はオフサイドの数が少ないのは主審が流しただけ)手も足も出ない状況に陥ってしまう。

20分にポジションチェンジした流経大だが効果は出ず、ついに38分というやや早い時間帯で関戸→村瀬という交代策に打って出る。そしてこの直後、突出した個の力を持つ流経大は、CKのチャンスから前半最大のビッグチャンスを迎える。

Img_0204

CKのこぼれ球が山村に入ると、ファンタジスタも真っ青なドリブル突破を見せ、さらには股抜きからあっという間に2人のDFを交わしてゴール前に進入。そしてシュート! という場面まで持ち込むがここはGK中川のファインセーブで得点は奪えない。

それにしても驚きなのは山村のドリブル突破。普段見られないプレーなのだが、涼しい顔してスルスルっとやってしまう才能に改めて脱帽だ。

結局、流経大が前半に作ったチャンス、そしてシュートはこの1本だけと、完全に慶大の前に押さえ込まれた内容だったが、実は慶大も前半のシュートは日高の2本だけ。3トップが実に素晴らしい動きを見せるだけではなく、全体が連動する「トータルフットボール」を展開したものの、最後までシュートは簡単に打たせてもらえず、ゲームの印象からやや以外と感じるスタッツが残された。

また、前半31分に左サイドで躍動した1年生FWの武藤が負傷退場してしまったことも、慶大にとっては痛いところであった。序盤からエンジン全開で攻め続け、左サイドを圧倒した1年生アタッカーの動きを最後まで見たかったのだが…

---------------------------------------

何も前半はやらせてもらえなかった流経大だが、ロッカールームに戻ると選手を待っていたのは中野総監督の厳しい檄であった…

「おまえたちさあ、相手はウチよりもインターバルが1日少ないんだよ。相手はね、中2日なんだよ。体力的に厳しいのは絶対に向こうなのに、なんで運動量で負けているんだよ。なんのために1日リフレッシュさせたんだ?…」

そんな厳しい檄を受けた選手たちだが、後半のピッチでも慶大の激しい出足の前に、やはり後手後手となってしまう。さらに流れの悪い中からピンチを招き、6分にゴール前で藤田をドフリーにしてしまうという決定的場面を迎えてしまうが、ここはシュートミスで難を逃れる。すると直後の8分、流経大ベンチは堀河を諦めて保戸田を投入。さらには、村瀬を前に出し、中里の前を椎名ー河本に替えるなど、なんとか流れを取り戻そうと必死のポジションチェンジを繰り返す。

そんなポジションチェンジの中で15分、チャンスを掴んで村瀬が直接ゴールを狙うがここもGK中川の好セーブでゴールを奪えない。だが、前半に比べるとやや、ボールが回せるようになってきた流経大に驚きの瞬間が訪れる。

いや、流経大だけではなく、訪れた観衆も驚いたことであろう…

23分、村瀬から前線に浮き球が入るのだが、誰がどう見てもGKがキャッチするかと思われたこのボール。しかし、なんでもないこの浮き球を慶大GK中川が、なんと判断を見誤り、ボールは頭上を越え裏に抜けていた河本の足下に転がっていく。

Img_0278

河本の前にはDFはおらず、あるのはガラ空きのゴールだけ。「蹴る前に一瞬びびりましたよ…」と試合後に語った河本だが、冷静に蹴り込んでまさかまさかの流経大先制でゲームが動き出していく。

圧倒的攻勢を誇っていた慶大だが、たった一つのミスにより1点を追う展開となり、82分に赤木を投入して河井を前に出すシステムに変更していく

ーーー日高ー河井ーーー
黄ーーー松下ーーー森田
ーーーー増田ーーーーー
赤木ー松岡ー笠松ー藤田
ーーーー中川ーーーーー

攻撃的姿勢をより強めた慶大に対して、流経大は新しい選手を投入するのではなく、今いる選手のシステムを変えてその攻撃に対応しようとする。また、監督はそのキーマンに豊富な運動量を誇る征矢を指名し、彼と中里に中盤を託すこととなる。

ーーーー河本ーーーーー
村瀬ーー椎名ーー保戸田
ーーー中里ー征矢ーーー
比嘉ーー乾ー山村ー天野
ーーーー増田ーーーーー

しかし、このポジションチェンジの意図が選手に伝わってはいなかった…
征矢をボランチに下げたのは、中盤で相手を追い回すことであり、攻撃のバリエーションを増やすことではなかったのだが、それを本人も周囲も意図を正しく読み取ってはおらず、そのことがロスタイムに生まれた痛恨の同点弾の遠因となってしまう。

Img_0357

ロスタイムに村瀬から前線にスルーパスが入り、それに反応したのが征矢だった…

この厳しいパスに反応したのが保戸田であればまだ良かったのだが、征矢が走ってしまい、ボランチの一角が空いてしまう。すると慶大はそのスペースを狙い撃ちして、速いリスタートから速攻を仕掛ける。一気に左サイドからチャンスを作ると、藤田を経由して最後は負傷した武藤に替わって入った森田が蹴り込んで土壇場で同点に追いつく。

この場面だが上記にあるとおり、征矢のポジションを狙われた訳だが、それ以前に流経大の終盤の試合運びがチグハグであったことを付け加えねばならないだろう。40分を過ぎた辺りから、勝利を意識してセットプレーではことごとくキープを選択した流経大。勝ち点3をとるためには、決して悪いやり方ではないと思ったのだが、セットプレー以外ではプレーはまさに中途半端。守るならとことん守るだし、キープするなら徹底してやればいいものの、中途半端に攻めに出るから、奪われたり逆襲にあったりするのだ。

結果的に試合は1-1のドローで終わったが、両者にとって評価しづらいドローであったことは間違いない。両者とも「負けなくて良かった」「勝ちきれなかった」という思いがあるから…

---------------------------------------

流経大の中野総監督は試合後、意外にもサバサバとした表情で、「今日は引き分けで妥当ですよ」と語り始め、このように続けた。

「確かにあの内容であれば、前半の早い時間で相手に点を奪われていてもおかしくはなかったし、得点もまさにタナボタ。流れからすれば完全な負けゲームなんですけど、結果的に勝ち点1は獲得した。これを『勝ち点2を失った』と考えるよりも『慶大の首位独走(勝てば勝ち点6だったから)を阻んで良かった』と考えた方がいいと思うんですよね」

Img_0380


しかしだ、積極性がまったくなく、相手にいいようにやられてしまった選手たちについては、試合後、中野総監督から激しいカミナリが落とされたのは言うまでもない。また、失点シーンに繋がるプレーを結果的にしてしまった征矢に対して、「一生懸命プレーすることはいいのだが、一生懸命になりすぎて自分の役目を忘れてしまっては意味はない。もっとかしこくプレーしなければ…」と厳しい言葉が投げられた。

奇しくも、先日行われたJFL公式戦、町田vs琉球戦で町田のポポヴィッチ監督は「上手い選手だけでは私は使わない。上手いことは当然だが、選手それぞれがサッカーにおいて『かしこく』なければウチのチームではレギュラーになれない」という言葉を残してくれているのだが、中野さんが征矢に求めたところは、まさにそれと同じであった。

「技術もそこそこあるし、前節いい勝ち方をしたのに、次にコロっと変わったチームになってしまうところは、まだまだ甘チャンの学生なんですね…」とも語った中野監督だが、「慶大に離されないですんで良かったと考えて、すぐに切り替えることですね」と締めてくれた。

---------------------------------------

そして慶応大学の方だが、試合はドローに終わったものの、内容では流経大を終始圧倒。これまでは「河井のチーム」という印象が強かった慶大だが、今年はオランダ帰りの須田監督が持ち込んだパスをしっかり繋ぐ攻撃サッカーと、4年生だけではなく、新加入の1年生も交えた「部全体」で戦うトータルフットボールが早くも開花しようとしており、今年のリーグ戦優勝争いの一角であることを、この2試合で十分印象づけたであろう。

また、上記でも名前を挙げた増田湧介(清水東)、武藤嘉紀(FC東京U-18)だけではなく、横浜Fマリノスユースでキャプテンだった保田隆介、ヴェルディユースの山浦新など、ユース年代で活躍した選手がトップチーム入りしており、これからの成長が非常に楽しみな慶応大学。

Img_0001

ここ最近は流経大、明大が隆盛を誇っている関東大学サッカーリーグだが、優勝から遠ざかってすでに50年以上の時が過ぎている慶大の巻き返しは非常にリーグを面白くするはず。そしてリーグ戦の日程も慶大になんとなく味方しており、開幕2戦で強豪と戦ったあとの3、4節は昇格組との対戦となっており、ここをしっかり勝ちきれれば一気に波に乗ることも考えられる。

---------------------------------------

最後に余談ですが、今年から慶応大学のコーチに「この人」が加わっておりまして、12月の「引退試合」以来の再開を果たしましたが、元気にコーチ業に励んでおり、最近はモウリーニョの本を読むなど、指導者としての道を必死に勉強中だ。

Img_0006

そして「今年の夏合宿は草津でやることを考えていまして、ぜひとも(ザスパ草津U-23と)試合をしたいですね」と語ってくれた冨田賢。

嬉しいじゃないですか! 強い相手と試合をしたいと語っていたU-23のメンバーにとって、かなり手強い相手であるであろう、今年の慶応大学。ここは「考えています」ではなく、「実現」という方向になるよう、ぜひともお願いしますよ、冨田コーチ!!

2011年5月 8日 (日)

アルテ、会心の内容で初勝利

JFL前期第10節 @武蔵野陸上競技場
横河武蔵野 0-1 アルテ高崎
[得点者]
山田(高崎)

シーズン前から準備してきたアンカーシステムの4-1-4-1がなかなか機能せず、今節は守備の要でありキャプテンの瀬田が出場停止ということもあり、中盤の底を厚くしたシステムで来た武蔵野。それに対してアルテは、シーズン当初は4-4-1-1という守備的システムから入り、守備の修正が出来てくるとサイド攻撃に重点を置いた4-2-3-1でトレーニングを続け、チームの状態が良くなった今はより攻撃的な姿勢を強くするために4-3-3に変えてきた。

[武蔵野スタメン]
ーーーー山下ーーーーー
高松ーー小林ーーー都丸
ーーー岩田ー桜井ーーー
遠藤ー平岩ー金守ー鹿野
ーーーー山下ーーーーー

[アルテスタメン]
松尾ーーー伊藤ーーー小林
ーーーーー山藤ーーーーー
ーーー小島ーー益子ーーー
山田ー小林亮ー増田ー布施
ーーーーー岩舘ーーーーー

当初の形とは変わった両者だが、その変わり方は「いい流れ」に乗って変わったアルテ、「もがく」中で変更を余儀なくされた武蔵野と、明暗がくっきり分かれる形となったが、試合の流れも両者の明暗がそのまま現れることとなる。

------------------------------------------

アルテのキックオフで始まったこの試合、序盤こそ両者とも様子を見合うような形で試合に入ったが、9分にアルテがこの試合最初のFKのチャンスを奪ってからは、ほぼ一方的な展開が続くこととなる。

Img_0060

この日のアルテだが、1トップに入ることの多かった土井の出場停止を受けて、そのポジションに伊藤が入り、普段は2列目が多い松尾、小林定人を一列高い位置に配置して3トップを形成するのだが、この3人が前から激しいプレッシャーをかけ続けたことで、武蔵野は全く前にボール出すことが出来ない。

前に出すことが出来ないため、最終ラインで横にボールを回すだけとなった武蔵野に対し、アルテの最終ラインは高い位置まで押し上げ、相手を自陣に釘付けにしていく。さらにアルテは3トップだけではなく、ボランチの2人も高い位置からプレスを掛け始めると、ほとんどのセカンドボールを支配して武蔵野を圧倒。

攻撃面でも、後藤監督がみっちり叩き込んできた「サイド展開」だけではなく、この日は3トップの優位性を活かした、縦に速い攻撃も何度も繰り出して相手ゴールに迫るのだが、その中でも輝きを放ったのは松尾昇悟であり、攻守に渡って獅子奮迅の活躍を見せていく。

Img_0228

後ろからの縦パスに何度も反応して、見事な抜け出しを見せゴールに迫るだけではなく、時としてディフェンスに戻って果敢なスライディングで相手攻撃の芽をつみ取っていく。また、今季新加入の小林定人も、自慢の「速さ」でDFを抜き去って何度もチャンスメーク。

昨年までは「型どおり」のサイド攻撃しか出来なかったが、この日は見違えるようなバリエーション豊富な攻撃を見せ、15分、18分、20分に怒濤の連続攻撃を繰り出すアルテ。シーズン当初から見ていたこともあり、今年のアルテは絶対にひと味違うとは思っていたが、まさかここまで出来るとは…

Img_0092  

実に選手全員は素晴らしい出足を見せ、ディフェンダーだから攻撃はいい、FWだから守備はいい、というのではなく、チームが攻撃に出ているなら全員がFW、守りに転じたならば全員がDFというような、全員サッカーで相手を圧倒するアルテ。

26分に小林陽介がヘディングシュートを放ち、武蔵野にこの日最初のシュートを許したものの、試合の流れは依然としてアルテが握り続け、そろそろ先制点が欲しい時間帯だな… と思っていた時にチーム最古参の男がキッチリ仕事を果たすのであった。

34分、左サイドでFKのチャンスを得ると、松尾が一旦頭でボールを反らし、最後は伊藤がシュート。これはGK飯塚のファンセーブで決まらないが、立て続けに訪れたCKのチャンスにこぼれ球を拾った小島がファーサイドにクロスを上げると山田裕也が頭で合わせてアルテが先制。

Img_0132

この形、パルセイロと行った練習試合(@南長野)で決まった形とほぼ同じであり、アルテとしては練習で続けてきた形が見事にはまった瞬間でもあった。

この1点でさらに勢いづくアルテは、攻撃の手を緩めず37分にもCKのチャンスから再び山田の頭が武蔵野ゴールを襲う。今度も上手く合わせた山田だが、こちらの方がフリーの状態であったため、どうしても決めたかったところだがシュートは枠の外。そして武蔵野の守備だが、1点目を決められた直後でありながらも、またも山田をフリーにしてしまったことはいただけない。

------------------------------------------

さて後半だが、武蔵野が少しは修正して押し返してくるかと思われたが、アルテの勢いが全く衰えず、前半同様アルテの一方的な展開で進んでいく。そして5分、カウンターから小林定人が快足を飛ばして一気にDFを抜き去って決定的場面をいきなり作り出すのだが、飯塚がまたもファインセーブを見せ追加点は奪えない。

さらに17分には松尾が自陣まで戻ってスライディングタックルでボールを奪うと、そのままドリブル突破を試みて、ついにはゴール前まで進入してシュート! 飯塚が横っ飛びを見せるも触れることが出来ず、アルテ追加点か? と思われたがポスト直撃。しかし、跳ね返ったボールに小林が素速く反応し、今度こそアルテが追加点を奪うかと思われたが、なんとここでシュートミス…

Img_0295

続く18分にも、伊藤の縦パスから小林が抜け出し決定的場面を三度迎えるが、今度も飯塚のセーブの前に追加点を奪えない。しかし、アルテの攻撃はまだまだ終わらず、22分にもロングボールに松尾が鋭い飛び出しを見せゴールに迫る。

飯塚のファインセーブがなければ、今頃は4-0ぐらいになっていてもおかしくはないアルテ。だが、そこで点が入らないのも、良くも悪くもアルテらしいところだなぁ…と。

Img_0320

それはさておき、ここまでの60分間で全くといっていいほど「良さ」を見せられなかった武蔵野。依田監督も我慢の限界となり、メンバーチェンジを試み永露を30分から投入するのだが、アルテの運動量がガクンと下がって来たことと相成って、終盤は武蔵野が攻勢に出る時間が増えていく。

ただ、ボールを持つ時間は増えたものの、攻撃があまりにも単調であり、バイタルエリアに入っていこうとする選手も少なく、アルテは守勢に回る時間こそ増えたものの、メンバー交代を交えながらしっかりその攻撃に対処していく。

確かにゴールに近い場所での攻防は増えたものの、相手のような「決定機」を作り出すまでにたどり着けない武蔵野。それに対してアルテは、35分にカウンターから小林が再び抜け出し、今度こそ? という場面を作るがまたも飯塚のファインセーブの前に得点を奪えない。そしてそのままロスタイムを迎え、最後にFKのチャンスを得たアルテは、キープして終わりかと思われたが、なんとこれを相手ゴール前に放り込み、松尾が最後までゴールを狙っていく。

Img_0378

ここは惜しくも枠の外に外れてしまったが、そのままタイムアップを迎え、アルテはJFLリーグ戦に限って言えば、昨年9月19日の後期第8節、ジェフリザーブス戦以来の勝利となった。

------------------------------------------

それにしても、アルテとしては会心の勝利であったことは間違いない。欲を言えば、3-0、4-0で勝っていてもおかしくはなかった試合だが、こればかりは相手GKの飯塚を褒めるべきであろう。また、足が止まりだしてしまった60分以降は守勢に回る時間が長くなってしまったが、苦しい時間帯をしっかり耐えられるようになったところは成長の証と言える。

Img_0355

後藤監督、キャプテンの増田も、ともに「チームの成長に手応えを感じている」と語り、さらには「前に速い選手(小林)が入ったことで、攻撃に幅が出来た。あとは替え玉(控え選手)で、守備固めをする選手ではなく、流れを変えられる選手が出てくれば最高なんですがね。タイラ(石沢)はいいんだけど、それ以外の選手からも目処がたつのが出てくれないと…」と、快勝の中でもさらにチームを良くしたいという本心を覗かせてくれた。

ここまでレギュラーチームが熟成されてきたのだがら、次は運動量を最後まで維持出来るようにすることと、選手層の底上げが課題となるアルテ。後藤監督はシーズン前、残留がまずは目標としつつも、その先の目標として「一桁順位」で終えることを掲げていたが、この日のパフォーマンスが最後まで維持できるのであれば、その目標も夢ではない気がしてきた。あとは、チームの総合力が試される夏場以降までに、どこまで控えの層が厚くなるかがポイントであろう。

------------------------------------------

さて、あまりにも無惨な敗北となってしまった武蔵野だが、瀬田が出場停止であり、そしてエース候補だった関野の不振という事情があるにしても、かなりの重傷であるのは間違いない。

そもそも論になるが、開幕前のTMでもすでに決定力不足は露呈していたし、選手層の薄さは激しく気になるところでもあり、4-1-4-1システムをリーグで使うことは無理なのでは?と考えていた。そしてこの日はダブルボランチで試合に挑んだが、それでもチームは相手の速い出足に押し込まれ、試合終盤まで手も足も出ない状態が続いてしまった。

依田監督は「負けるべきして負けた試合です… やはり、選手にはもっと勇気を持ってプレーしてほしい、怖い部分(ゴール前を指す?)にもっと入っていって勝負してほしい。戦術やスタイルに囚われずに、積極性を出して欲しいところなんですが…」

と、重い口をゆっくり開きながら語ってくれた。

これで3戦連続0-1での敗戦となった武蔵野だが、今の武蔵野は決定力不足よりも、ゴールへの積極性という部分の欠如の方が問題であると言わざるを得ない。長年JFLで戦い続けているチームだけあり、さすがに選手それぞれのスキルは低くはないし、ボールを繋いでいくのはやはり上手い。だが、今のチームは「うん、上手いね」だけで終わってしまっている。

Img_0150

アルテの松尾の様に、技術、戦術うんぬんではなく、とにかく勝つ、そして自分もゴールを決めてやる! というギラギラした想いや執念というものが、武蔵野の選手からほとんど見えてこなかった。「気持ち」ってなんだよ? と言われそうだが、この日の武蔵野は、ほとんどの場面で「球際の攻防」に負けていたが、それこそ気持ちの部分で劣っていたからではないだろうか? そういうメンタル的部分が上がっていかなければ、今季の武蔵野は厳しい戦いとなってしまうと感じさせる一戦であった。

そして次節だが、これまた不振に喘いでいるジェフリザーブスとの対戦だが、この試合は両者にとって重要な一戦であることは間違いないはず。勝てば浮上のきっかけを掴めるし、負ければそれこそ泥沼が続くことを覚悟しなければならない。そんな一戦を前に、武蔵野はどこまでメンタル的に回復できるか注目したい。

« 2011年5月1日 - 2011年5月7日 | トップページ | 2011年5月15日 - 2011年5月21日 »