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2011年4月10日 - 2011年4月16日

2011年4月14日 (木)

TM:アルテ高崎vsザスパ草津U-23

練習試合 4月13日@しんとう総合グラウンド
アルテ高崎 0-3 ザスパ草津U-23
[得点者]
7分清水、34・85分藤崎

2月の独立リーグ以来の顔合わせとなった両者の対戦だが、思わぬ点差の点差のつくゲームとなり、U-23にとって自信となる試合になったが、アルテとしては選手層の薄さを改めて露呈する試合となってしまった。

[アルテ前半メンバー]
ーーーーー岩澤ーーーーー
伊藤ーーー白山ーーー石沢
ーーーー島ーー望月ーーー
塚本ー長谷川ー??ー神谷
ーーーーー土田ーーーーー

[U-23スタメン]
ーーー森川ー藤崎ーーー
ー清水ーーーーー宮下ー
ーーー枝本ー市川ーーー
川瀬ー安田ー成田ー西野
ーーーー後藤ーーーーー

TMでは、ほぼ毎回登録選手全員を使うアルテなので、今回も前半がAチーム、後半がBチームかと思ったが、ピッチに姿を現したのはBチーム。それに対してU-23は現時点でのベスト布陣。だが、たとえ相手が控え組とは言えJFL所属の選手。それに対してカテゴリーは「県3部」のU-23がどこまでやれるかがポイントだった。

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しかし、ゲームは圧倒的なU-23ペースで始まっていく。試合前、木村コーチは守備面での指示を選手に送っていたが、ディフェンスラインだけではなく、前からの守備意識が高く素晴らしプレスでアルテの自由を奪っていく。

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前線からのプレスがしっかりかかり、中盤はブロックを素速く構成することにより、アルテはボールをまったく前に出すことが出来ない。最終ラインで横に回すだけの時間が続き、一旦ボランチに預けようとすると枝本、市川が前に押しだしボールを上手く奪っていく。そして7分、厳しいプレスを仕掛けたことが効を奏し、DFのミスを誘発。このボールをさらった清水がミドルを叩き込み、早い時間でU-23が先制する。

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まったくと言っていいほど、ボランチでボールをキープしてからの展開が出来ないアルテ。レギュラー組も回してサイド展開が基本であるが、この日の控え組は主導権を握ってボールをサイドに散らしているのではなく、出しどころが無く仕方が無く後ろで横に回すだけの時間が続く。チャンスらしいチャンスと言えば、右サイドの石沢にボールが入ったときのみで、それ以外では深い位置まで攻め込む場面が生まれない。そんな状態に後藤監督もしびれを切らし、28分に岩澤、島に替え、佐藤(佐藤穣のお兄さん)、田代を投入。そしてこの交代により、ボールは回るようになり、やや盛り返しを見せたアルテ。

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だが、この日のU-23は冷静に試合の流れをみることが出来ていた。34分、一度は攻め込まれたものの、早いカウンターから森川が右サイドを駆け上がり、中に折り返すと藤崎がDFを背負いながらもシュート。これが見事に決まって前半のうちで2点のリードを奪う。その直後、成田、藤崎、宮下、後藤がアウトして、白井、横山、吹田、島並の4人が入るが試合の流れは特に変わることなく前半は終了。

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さて勝負となる後半だが、木村コーチは「後半はレギュラーが出てくるから、もう一度しっかり締めていこう」と檄を飛ばして後半のピッチに送り出したのだが、いきなりのピンチからスタートしていく。

[アルテ後半メンバー]
ーーーー土井ーーーーー
松尾ーー山藤ーー小林定
ーーー益子ー小島ーーー
田中ー小林ー増田ー神谷
ーーーー岩舘ーーーーー

キャプテンの山田こそ欠場したものの、それ以外はベストの形を組んできたアルテは後半キックオフ直後からチャンスを掴み、右サイドからのクロスに土井が頭で合わせていきなりゴールかと思われたが、ここはポストに嫌われて得点ならず。最初のチャンスを惜しくも逃してしまったアルテだが、土井を起点に、松尾、小林の両サイドが駆け回るサッカーで流れを掴んでいく。

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前半同様に主導権を握りたかったU-23だが、後半は相手のスピードに対して後手後手となり苦しい時間帯が続いていく。9分から22分にかけては連続してCKのピンチを迎えるが、ディフェンスラインは無理をせずセーフティにボールを切ってピンチを凌ぎきり、なんとかカウンターのチャンスを伺う。そして28分、後半に入って初めてのチャンスが訪れ、清水が抜け出してシュートを放つがこれはGK岩舘の正面。

このシュートで流れを掴めるかと思ったU-23だが、直後の30分、小林からのクロスに土井が中央でポストとなり、落としたところを山藤がシュート! という理想的な展開を相手に許してしまい、なかなか流れを呼び戻すことが出来ない。

そして31分、U-23は後半2度目のメンバーチェンジを行い、アルテのサイドアタックをケアするために中盤をボックス型からダイヤモンド型(守備時には3ボランチ気味)に変えていく。

ーーー藤崎ー宮下ーーー
ーーーー吹田ーーーーー
ー白井ーーーーー横山ー
ーーーー市川ーーーーー
川瀬ー安田ー成田ー西野
ーーーー笠原ーーーーー

狙いはダイヤモンド型だが、相手に押し込まれていることもあり、白井、横山が下がり、やや3ボランチ気味となったU-23だが守備の意識は高く、ピンチを迎える場面は多かったものの最後まで集中を切らすことなく相手攻撃に対応。

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2-0でリードしたまま試合は終盤を迎えるが、85分にカウンターからU-23がチャンスを掴む。中盤でボールを受けた宮下が、前線を走る藤崎へ絶妙のスルーパスを送る。これをきれいに受けたタケマが見事にゴールに決め、試合を決定づける3点目を奪う。

後半のシュートは清水と藤崎の2本だけ。CKも一本も無かったが、数少ないチャンスを決めたことは今後の天皇杯予選を戦う上で大きな手応えとなったはず。また、後半のように主導権を奪われた中でも、集中を最後まで切らさなかったことも収穫と言えよう。目標とする天皇杯出場を目指す上で、絶対に倒さなければいけない相手となるのが準決勝から出場するtonan前橋と決勝で待ち受けるアルテ高崎。

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今日の勝利はあくまでも「45分(レギュラー組を相手にしてのこと)」だけのことなので、90分間その相手と戦うこととなる公式戦と比較してはいけないが、自信となったことだけは間違いない。また、試合中のシステム変更もスムーズとなってきたし、ケガで戦列を離れているユーゴ(飯山)が帰ってくれば、ディフェンスラインは今以上に安定するはず。

まだまだ、格上が相手となると劣勢になる時間帯も多く、課題がないとは言えないものの、順調に進化し続けている今年のチーム。しかし、最初の「目標」を達成するには今週末に行われる予選決勝を勝たなければいけない。そのためにも、残された時間でいい準備をしてもらいたいし、欠場中のユーゴ、マイケルには一日も早くチームに戻ってきて欲しいところだ。

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敗れたアルテ高崎だが、この日は「調整」という色が最初から濃かったため、後藤監督は結果に対してはあまり気にしていなかった。また、後半の戦い方に関しても、先日のパルセイロ戦同様、主導権を握って試合を動かしていたこともあり、内容的には及第点といったところ。

ただし、長丁場のリーグ戦を戦うには、2月から固めてきた「11人」で戦い続けることは到底無理。正直なところ、JFL残留が最大の目標となるアルテにとって、決定力不足の解消以上に控え組のレベルアップが重要なポイントなのだが、この試合において控え組から強烈なアピールをした選手はほとんどいなかった。

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パルセイロ戦では完全に押し込まれ、この試合でも主導権を握って試合を運ぶことが出来なかった控え組。現時点で「交代の駒」と計算できそうなのは10番の石沢ぐらいだろうか? レギュラーチームは決定力不足という点でこそ、不満は残るものの順調な仕上がりを見せるが、チーム全体の「底上げ」が出来なければ、前半戦はいいとしても、総合力が問われる後半戦は厳しい戦いとなるだろう。

夏場以降のリーグ戦で食らいついていくためにも、控え組の奮起は必要不可欠。今年から新加入となった選手が軒並みレギュラー組に抜擢されている現状を踏まえると、昨年から残っている(控えの)メンバーにはより一層の奮起を期待したい。

2011年4月10日 (日)

2つの可能性が見えた試合

東日本大震災・長野県北部地震JFL被災地復興支援試合
4月9日 @南長野運動公園球技場
AC長野パルセイロ 3-1 アルテ高崎
[得点者]
40分山田(高崎)
67・89分富所、87分藤田(長野)

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東日本大震災・長野県北部地震JFL被災地復興支援試合と銘打たれたこの試合には、両チームサポーターから被災地やソニー仙台へのエールを込めたダンマクが張られ、先日の長野県北部地震で被災した栄村の子供たちも招待されたなかで行われ、試合後には両チームの選手が来場者から義援金を募った。

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さて、前置きはこれぐらいにして試合の中身に入りますが、公式戦ではなく、チャリティマッチという位置づけであり、練習試合の一環でもあったこの試合だが、最初から全力を出し合うおもしろいゲームが展開されていく。

[長野スタメン]
ーー宇野沢ー冨岡ーーー
ー栗原ーーーーーー向ー
ーーー土橋ー浦島ーーー
高野ー籾谷ー小川ー寺田
ーーーー加藤ーーーーー

[アルテスタメン]
ーーーー土井ーーーーー
松尾ーー山藤ーーー小林
ーーー益子ー小島ーーー
山田ー小林ー増田ー布施
ーーーー岩舘ーーーーー

亮太(小林)が正式登録されたことにより、シーズン当初はセンターに入っていた山田がこれまでのサイドに戻ったことで、小川(現長野)の穴が埋まったアルテ。システムこそ、当初は引き気味の4-4-1-1であったが、攻撃的に行こうとする4-2-3-1に変更したものの、メンバーは新シーズンが始動した当初からほぼ不動。これに対して長野・薩川監督は「選手のモチベーション、コンディションを考えて入れ替えた」と語ったとおり、キャンプ終了時のベスト構成とは随分変わっていた(※金沢戦を見ていないので、先週と同じなのかどうは不明です)

冷たい小雨が降り続ける中で始まった試合だが、ホームの長野は気温・ピッチ状態と同様、「寒く、湿った」という表現のあう試合をやってしまう。いや、長野が悪いというよりも、アルテのパフォーマンスが素晴らしかったのである。

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さすがに、2月からほぼ同じメンバーで戦い続けていることもあり、連携・連動に関しては長野より1枚も2枚も上。全体のラインはコンパクトな状態を保ち、高い位置で奪って両サイドへ展開という動きを徹底していく。さらには、増田、小林、小島という「守備の人」の動きが冴え渡り、本番さながらの「ガツガツいく動き」で局面でのマッチアップに勝利。さらに、両サイドバックの布施、山田も積極的に攻撃に絡むことで、長野の寺田、高野は全くと言っていいほど上がっていくことが出来なくなっていく。

中盤でテンポ良く、ダイレクトもしくはワンタッチでボールを繋いでサイドに展開。そして縦に突破して中へクロス! という展開が、おもしろいほど決まっていくアルテ。ボールポゼッションでも優勢なのだが、いかんせんシュートという部分ではかなり不満。あれだけ相手陣内に攻め込みながらも、12分に打った山藤のシュート1本だけなのだ。ワントップに入っている190センチの土井は、ターゲットマンとしての動きは及第点だが、シュート0で終わったことはいただけない。

昨年、入れ替え戦にまで進んでしまった一番の要因は、決定力不足であるのは後藤監督も認めている。決定力不足を解消するために、メンバーをある程度固定して連携に磨きをかけ、得点パターンを構築してきた。攻撃の型、そして連携という面ではかなり進化を見せた。あとは、新エース候補である土井の覚醒に期待したいところである。

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試合に戻るが、相手の鋭い出足、球際の勝負強さに手を焼く長野は、連続で攻撃を仕掛ける場面も少なく、攻守に渡って「しっくりしない…」という展開が続いていく。そんな中で28分、冨岡が相手選手との接触で右足首を捻挫してしまい、無念の途中交代となってしまう。宇野沢ー藤田という、昨年までのセットが第一候補だったが、ここにきて冨岡のコンディションが上向きになってきていただけに非常に悔やまれる。

結局、30分に急遽藤田が途中出場することとなったが、あまりゲームの展開は変わらない。主導権を握って攻め続けているのは相変わらずアルテであり、粘り強く自分たちのサッカーを続けていく中でDFのファールを誘発させ、40分についにゴールをこじ開けることに成功する。FKのチャンスから山田が頭で決め、ついに先制!

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前半のシュート数だけ見ると、長野の5本に対してアルテは2本だけ。しかし、内容ではアルテの完勝といったところであり、「JFLは甘くはない」ということを知らしめた感じとなった前半戦。また、昨年のアルテは「岩間頼み」という場面が多く見られたが、今年はサイドに展開してチャンスを作ろうとい姿勢が色濃く見えており、3年目の「後藤アルテ」は着実に進化した姿を見せている。あとは「決定力」という部分での覚醒、もしくは得点パターンのさらなる構築ができれば昨年の順位を上回る可能性は大と感じさせてくれた。

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さて後半戦だが、両チームとも大きくメンバーを入れ替えて挑んできた

[長野後半]
ーー宇野沢ー藤田ーーー
ー富所ーーーーーー向ー
ーーー土橋ー大橋ーーー
高野ー大島ー谷口ー寺田
ーーーー諏訪ーーーーー

[アルテ後半]
ーーーー佐藤ーーーーー
伊藤ーー竹越ーーー石沢
ーーー田中ー白山ーーー
島ー望月ー長谷川ー神谷
ーーーー安藤ーーーーー

メンバー全員を交代させたアルテに対し、長野は最初から全取っ替えするのではなく、富所をはじめ5人だけ変えて挑んできたのだが、後半の試合は前半とはガラリと変わった展開となっていく。完全に控え組となったアルテに対し、長野は一気果敢に相手ゴールへ猛攻を仕掛ける。いや、長野というよりは、完全に「富所が」と言った方が正しいだろう…

彼の才能が非凡であることは、TMを見てきて実感している。しかし、天才肌を見せるプレーとは裏腹に、性格は「子供のまま」と表現してきた。それ故に問題を起こしてしまった過去があり、事実、クラブからも厳重注意を受けている。だからこそ「結果を出したい」という思いが誰よりも強かったし、結果を出すことでしか信頼を得られないこともよくわかっていた。さらには、スタンドには栄村のこどもたちもいるし、ゲームも負けていることもあり、とにかく気合い入りまくりでピッチに立った。

5分にパスを受けると、独特のステップからいいシュートを放ち、6分には無回転弾FKなど、早くも攻撃の牽引者として抜群の動きを見せていく。TMではFWに入ることも多かった富所だが、やはりMFでのプレーの方がマッチするのだ。緩急自在のドリブルだけではなく、センス抜群のパス。さらにはボールを持っていない場面でDFと駆け引きする動きなど、あきらかにJFLレベルではない「異次元」の動きを見せつけていく。

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20分には塚本、麻生、平石、野澤、藤井の交代をはさみ、完全に前半とは違うチームとなった長野だが、圧倒的なペースは変わらない。いや、それ以上に富所のリズムは上がっていき、24分に圧巻のドリブルシュートを放ち試合を振り出しに戻す。

こうなると、試合の注目は「23番の動き」に釘付けとなっていく。ボールを持った瞬間、ドリブルなのか、パスなのか?と、見ている側に「ワクワク感」が生まれていくのだ。そして31分、ゴール前でドフリーの場面が訪れるが、ここは外してしまったのはご愛敬。しかし、終了間際の44分、今度は豪快なミドル弾を放ち2得点を挙げ、観衆だけではなく、薩川監督の心まで奪うことに成功したのである。

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薩川監督は試合後、このように語ってくれた。

「認めるしかないよね(笑) あれだけの動きを見せたし、点もとったし。独特の『間』を持っているし、次にどんなプレーをするか予想つかないでしょ? ああいうプレーをするのって、今までこのチームにいなかったから、新しい(攻撃の)オプションになる。ここで結果を出したことは認めるしかないから、これから先は栗原で行くのか、最初から富所を使うか悩みますね。」

このように富所に対しては賛辞を述べたが、不甲斐ない出来を見せてしまった前半戦の動きについては厳しいコメントを残し、開幕戦となるジェフリザーブス戦に向けてのスタメンは改めて組み直すことを明言した。

前半戦はアルテのが可能性を見せ、後半は富所のワンマンショーとなったこの試合。結果的にはアルテの敗戦で終わったが、主力組でゲームに挑んだ前半戦は結果を出しており、開幕に向けて調整が順調であることをアピール。長野にしても「被災地」となってしまった栄村の子供たちに逆転勝利を捧げることが出来たし、新たなる攻撃面での可能性を見いだすことが出来た。

現状では、前半の形でそのまま行くであろうアルテに対し、長野の開幕戦はどのようになるかまだ不透明。この先、予定されている日体大とのTMが開幕に向けての最終形となることを明らかにした。最終調整では、薩川監督がどのような判断をするか注目していきたい。

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あと最後に、富所ワンマンショーの影に隠れてしまったが、大橋の動きが良かったことについても触れておきたい。契約満了で今は「アドバイザー」という形で、チームと関係を持つ鈴木政一氏がキーマンに指名した大橋。この日も中盤で素速いチェックを見せ、攻守の切り替え役として確実な動きを見せ、チームに無くてはならない存在であることをアピールしてくれたことを、最後に付け加えておきたい。

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