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2011年11月16日 (水)

明大・流経、それぞれの明暗

山村(鹿島)、比嘉(横浜Fマリノス)、増田(広島)、中里(横浜FC)と、すでに4人のJクラブ内定者を出している流経大。それ以外にも本日ファジアーノ岡山から入団決定が発表された関戸、上條、さらには当該クラブからまだ正式に発表はされてはいないが、乾もJリーガーとなることが決定(入団内定)している。

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さらには、ここに名前を挙げた選手以外にも、村瀬、征矢、保戸田と言った選手もJクラブのスカウティング陣から高い評価を受けており、プロの世界、またはなんらかの形でサッカーを続ける道に進む可能性は高い。このように、改めて「個」の部分では非凡な選手が多いことを感じさせる今年の4年生。

しかしだ、非凡な才能を持つ選手を多数擁するからと言って「最強のドリームチーム」となるかといえば、そうとは言い切れない。

以前のエントリーで「上り坂、下り坂、まさか」で流経大の流れを表したが、確かに今年の4年生は才能や高校時代の実績という部分では、難波や三門、千明の代に比べれば明らかに上。だが、今の4年生が歴代の先輩たちを超えるような成績を残しているかと言われればそれは誰がどう見ても「No」である。

昨年の失敗を繰り返さない
自分たちはやれる
違う次元のサッカーを見せたい

そう思ってシーズンに入ったのだが、一度歯車が狂いだしてしまうと、なかなか元には戻らない。「まさか」と思った瞬間には、すでに手遅れとなってしまっていたのかも…

そうとしか思えない試合運び、そしてチーム状況が、土曜日のゲームでも顔を出してしまった。

[明大スタメン]
ーーーーー阪野ーーーーー
矢田ーーー岩渕ーーー石原
ーーー三田ーー宮阪ーーー
小川ー丸山ーー吉田ー豊嶋
ーーーーー高木ーーーーー

[流経大スタメン]
ーーー征矢ー保戸田ーーー
ー中美ーーーーーー椎名ー
ーーー関戸ーー村瀬ーーー
川崎ー比嘉ーー乾ーー木下
ーーーーー増田ーーーーー

前節の慶大戦で、久々に比嘉をCBで使ってきた流経大。山村、中里不在の中でも、なんとか勝ち点を拾い、守備面では粘り強さが戻ってきた感もあった。だが、良くなったのはあくまでも守備だけであり、攻撃面では良さは戻ってきてはいない。いいとき時を100とすれば、この日の出来はたぶん30にも満たないような物。ボランチ、攻撃的MF、2トップがまったくと言っていいほど連動出来ない。いや、連動というか、全体の動き出しが悪く、明大の早いプレスの前に関戸、村瀬が思うようにボールをコントロール出来ずチームは後手を踏んでしまう。

さて、対する明大だが、こちらも他校が羨むタレントが揃いながらも、決して満足出来るような戦いが出来てはいない。これも以前から指摘しているが、チャンスを作る回数が多いのに対して、決定力もそうだが、シュートの本数という部分でもこれまでの明大に比べれば物足りない形となっている。昨年は1試合平均2.09(総得点46)だったが、今年は1.72(総得点31)とやはり数字的にも昨年を下回ってしまっている。

いい攻撃がありながらも決めきれず、流れを逸してしまい失点を繰り返してしまう。やはり決めなければいけない場面で得点出来ないと、チームの流れも悪くなってしまうし、失点を喫することも多くなってしまう。そしてこちらも数字がハッキリ出ており、昨年は1試合平均の失点が0.81と1点以下だったのに、今年は1.61と倍増。

確かに、内容を昨年と今年で比較してしまうと、決して満足出来るものではない今の明大。しかし、このような数字がありながらも粘り強く戦い、なんとか順位も3位まで上げてきた。

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さて、不振の流経大を相手に戦う明大は、早い出足で相手の自由を奪い、ボランチの三田が何度もいい形でボールを配球してチャンスを築き上げ、立ち上がりから相手を圧倒。17分には三田が流経大DFの合間をスルスルっと抜け出してシュート! ここはU-22代表GK増田の懸命のセーブで阻まれるが、完全に明大ペースで進んでいく。

ハッキリ言って、何度も明大が得点か? というシーンが続いていくのだが、やはりどうしても決めきれない。今季得点王(現在12得点)の阪野には、乾、比嘉がしっかり着いており、なかなか自由がない。そうなると、2列目の決定力が期待されるところなのだが、ことごとく決めきれない。

そんな明大に対して、流経大はほとんど「流れ」となる攻撃は繰り出せない。しかし、単発ながらも何度か攻め込む形があった。だが単発なのだが、そこは個の力が高い流経大はその少ないチャンスが得点の臭いを感じさせる場面へと変えていく。

そんなシーンで保戸田、関戸のシュートはことごとく枠を捉えられない。39分には、川崎が持ち込んで中でクロス。椎名が中でどフリーで受けてあとは冷静に決めるだけ! という場面を迎えたのだが、なんとここでも痛恨のシュートミス…

これこそ今の流経大そのままだった。相手の出足に引いてしまう→前に出られない→積極性が消える→焦る→自信すら失ってしまう。

前半は明大の決定力不足もあり、スコアレスで折り返すことが出来たが、とてもではないが「勝てるな…」とは予想出来なかった。そして、そんな流れが悪いときにこそ、運もチームを見放ししまう。

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後半立ち上がりの48分、宮阪が中央でミドルを放っていく。当初の弾道はゴールから大きく外れているかと思われていた。しかし、これが比嘉に当たってしまい弾道は大きく変わり、なんとボールはゴールに吸い込まれていってしまった。

これには増田もどうしようもなかった…

アンラッキーな形で流経大は失点。明大にとっても「たなぼた」とも言えるゴールで待望の先制点を奪う。

これで明大の動きがよくなるかと思われた。そして予想したとおり、得点を奪った直後の49分にも岩渕から阪野にいいボールが入ったり、50分には縦1本から阪野が抜け出して決定機を迎えるなど、流れは前半以上に明大に傾きだしていた。だが、今年の明大は試合終盤になると足が止まってしまい、たびたびピンチを迎えてしまう試合が多かったが、この試合でもその面が顔を出してしまう。

あれほどいい出足を見せていた三田も、60分以降は疲れが見え始め運動量がダウン。これに呼応するかのように明大の動き出しだしが悪くなる。そして65分以降は、流経大の村瀬、関戸がボールを自由に持てる時間が増え出し流れは逆転。

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そして1点ビハインドを跳ね返すために流経大ベンチは78分に早稲田、中山を投入してシステムチェンジで勝負に出る。

ーーーーー河本ーーーーー
早稲田ーーーーーーー椎名
ーーー村瀬ーー中山ーーー
ーーーーー関戸ーーーーー
比嘉ー木下ーー乾ーー川崎
ーーーーー増田ーーーーー

このようなシステムに変更し、攻勢に出る流経大。さらにラスト5分を迎えた時点で中野総監督は、乾を最前線に置く形でパワープレーを指示。しかし、この場面でチームは乾を前に出したにも関わらず、それを活かすような攻撃を仕掛けられず、それぞれが勝手なプレーに走ってしまい選手交代やシステム変更の意図を掴みきれず、結局は1点が奪えず手痛い敗退を喫することに。

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内容はともかく、しぶとく戦い抜いて勝った明大は3位の座をキープ。神川監督も「確かに内容は物足りません。ただ、この時期までくれば内容よりもまずは勝利です。やっと、しぶとさが出てきたというか戦えるチームになってきました」と、内容のイマイチさは認めつつも、前半戦に比べて積極性も出てきたこと、そして守備面で辛抱できるようになってきたことに対しては成長を認めていた。

それに対して、敗れた流経大は8位とさらに順位を下げ、数字上はインカレ出場の可能性は残しているものの、3位明大、4位慶大(ともに勝ち点は32)との差が6となってしまい、ほぼインカレ出場は絶望的となってしまった。

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試合後、普段は陽気に振る舞う比嘉だが、高校時代から通じてあれほど落ち込む姿を初めて目にした…

そして試合後のミーティングでは、中野監督は厳しい口調でこの日の試合を振り返り「オレはこのチームがインカレに出ようが出まいがどうでもいいよ。でも、おまえたち、インカレに出たいんだろ? だったら残り試合全部勝つしかないだろ? この後の筑波の試合をよーく見てから帰れ。そして帰ったらそのまま練習だからな」と付け加えた。

何が悪かったのか?
なぜ、空回りしているのか?

一度失ってしまった自信、そして自分たちらしさというものは、そう簡単に取り戻せるものではない。シーズン当初は「最強世代」と言われた(自分もそう言った一人であるが…)流経大だが、らしさを取り戻せないまま「もったいないチーム」で終わってしまうのだろうか?

インカレに出るにはすでに「他力本願」しかない流経大。あと3試合でシーズンが終わるのか、はたまた4年生が「現役」のままで年を越せるのか?

しかし、今の流経大はインカレに出ることよりも、このメンバーだからこそ出来る「素晴らしいサッカー」を残り3試合で披露すべきではないだろうか? 強い、最強メンバーと言われながらも、満足のいくようなゲームが出来たのは前半戦のわずかな試合のみで、後半戦に至っては実力を出すどころか11人の集合体のはずなのに、11人以下の力しか出ていないようなチームとなってしまっている。

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今、やらなければいけないことは、インカレ出場権を得るよりも、「このメンバーだからこそ出来るサッカー」を見せつけることのはず。のこされた時間(試合数)がわすかとなった今年のチーム。ラスト3試合は、悔いの無いようなゲームをして欲しい限りである。

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2011関東大学サッカーリーグ 
第19節 @夢の島
流通経済大学 0-1 明治大学
[得点者]
48分宮阪(明大)
[警告]
15分中美(流経大)

[ゲームスタッツ]
シュート数:流経大6、明大10
ゴールキック:流経大11、明大13
コーナーキック:流経大5、明大9
直接FK:流経大20、明大4
オフサイド:流経大2、明大4
PK:流経大0、明大0

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