« カマタマーレ、しぶとく勝ち抜く | トップページ | JFL後期第3節 町田 vs 金沢 »

2011年7月16日 (土)

全国社会人大会・関東予選

1週間前の話になってしまいますが、流経大フットボールフィールドで行われた、全国社会人大会・関東予選の2試合を今更ながら振り返りたいと思います。

さて、この2試合だが、クラブドラゴンズ、流経大FCと、流経大の3軍、2軍が揃って全国切符に王手を賭けていたのだが、ドラゴンズはJリーグ入りを目指すSC相模原が相手であり、流経大FCは、かつてJFL昇格を争った相手であるルミノッソ狭山が相手と、興味深い2カードが並んだ。

---------------------------------------------------------------

トップチーム、RKUFCの選手に「フットボールフィールド(ホーム)で絶対に負けんなよ!」という檄を受けてピッチに出たクラブドラゴンズ。6月19日に行われた関東リーグ(2部)公式戦では0-2と敗れていたこともあり、この試合でリベンジを果たしたかったドラゴンズは序盤からハイペースでとばし、相模原を自陣に釘付けにしていく。

[クラドラスタメン]
ーーー新木ーー小山ーーー
ー島村ーーーーーー吉村ー
ーーー筒井ーー櫻井ーーー
河田ー大塚ーー小池ー馬場
ーーーーー鈴木ーーーーー

[SCSスタメン]
ーーー斎藤ーー森谷ーーー
ー古賀ーーーーーー富井ー
ーーー鈴木ーー坂井ーーー
中川ー八田ーー工藤ー金澤
ーーーーー佐藤ーーーーー

開始早々、吉村の縦パスが前線の小山に入り、いきなりチャンスを掴み、5分、7分といい形でシュートを放っていく。そして9分にも小池からのビルドアップがそのまま前に入りCKのチャンスまで持ち込む。前線からの速いプレスと、裏を狙う動きでチャンスを次々と作っていく。それに対して相模原は35度近い気温を考慮して、無理に仕掛けるのではなく序盤は裏だけを狙う「省エネサッカー」で対抗。しかし、ラインを高く設定するドラゴンズ最終ラインの前に、斎藤が何度もオフサイドの網にかかり、まったくゴール前に進入する機会を作れない。

Img_0474

だが、序盤は体力を失わないというのがゲームプランだった相模原は、のらりくらりとドラゴンズの攻撃を受けきると、25分を過ぎた辺りから少しずつペースを奪い返していく。いや、奪い返していくというか、さすがに経験のある選手をそろえる相模原ディフェンスの前に、ドラゴンズは攻め手を無くしてしまったのだ。

ただ、相模原の攻撃もお世辞でもいいとは言えない。序盤、飛ばしすぎたドラゴンズのペースを落ち始めてきたのだが、そこを詰め行こうとする運動量が相模原からはほとんど見えてこない。鷲田コーチ(望月代表がライセンス講習会のため、この日は監督を代行)は「相手のペースを見て戦おう。そして体力のペース配分はしっかり考えよう」と言って選手を送り出したが、攻撃面に関しては体力を温存したというよりも、「動けなかった」と評する方が正しいと感じる前半戦でもあった。

さて後半戦だが、序盤のような攻勢に出れないドラゴンズを相手に、相模原は終始落ち着いた試合運びを見せていく。前半は裏を狙うだけという展開だったが、後半に入ると古賀、富井、坂井、鈴木が攻撃に絡み出し、単発だった攻撃が繋がりのある攻撃に変わっていく。そして61分、左サイドを斎藤が抜け出し中へクロス。ゴール前の混戦の中で古賀が蹴りこんで相模原がついに先制。

Img_0574

リードされたドラゴンズは柳を投入し、筒井亮を投入してなんとか得点を狙いに行くが、相模原ディフェンスは最後まで慌てることなく対応。結果的に61分のゴールを守りきり、相模原が全国社会人大会の出場権を獲得。しかし、勝ったとは言え、暑すぎるコンディションの中での試合は、相手と戦うよりも、自分たちのコンディションをどう維持して戦うか? ということに苦しんでしまったと言えよう。

今年は関東2部リーグで戦っているため、悲願のJFL昇格を狙うには、今年で「最後」となってしまう「飛び級制度」を再び受けるか、全社枠を獲得するかのどちらかしかない相模原。ただ、現時点で関東リーグでは2位(勝ち点16)という状況であり、さらには首位のエリース東京が無敗で首位(勝ち点22)を走っている状況で「飛び級」を申請する、そして認めるというのはいかがなものか…という疑問が残るのもまた事実。だからこそ、昨年同様に全社で結果を出さなければいけない相模原。

全社出場権を獲得し、まずは一安心となった相模原だが、厳しい天候条件のもとでの試合では「強さ」という部分を見せつけるまでは至らなかった。しかし、彼らにとっては全社であり、地域決勝が本当の「勝負の場」であることは間違いなく、今はそこに向けて今は力を蓄えている段階でもあるのだが、昨年のような「足踏み」とならなければいいのだが、果たして今年はどうなっていくだろうか?

全国社会人大会関東予選
7月10日 @流経大フットボールフィールド
クラブドラゴンズ 0-1 SC相模原
[得点者]
61分古賀(相模原)

---------------------------------------------------------------

さて、もう一つの全社関東代表決定戦は流経大の二軍であり、関東リーグ1部で戦っている流通経済大学FCと、かつてはJFLにもっとも近いチームとも言われたホンダ・ルミノッソ狭山との一戦。

さてルミノッソ狭山だが、ここ数年は一気にチーム力が低下してしまい、かつては関東リーグの雄とまで言われたチームの姿は完全に失い、現在は埼玉県リーグ1部で戦っている。そしてこの両者なのだが、2004年に行われた第28回地域リーグ決勝大会・決勝リーグで戦った間柄でもあるのだ。

その時の対戦は2004年12月5日の決勝リーグ最終日に行われていた…

2試合を終わって流経大が1PK勝1敗で勝ち点2、ルミノッソは2PK負けで勝ち点2であり、この3試合目に勝った方がJFL昇格を決める大事な試合となったが、この試合では3-1と流経大が快勝してJFL参入決定を決めた。その後、流経大の3軍であるクラブドラゴンズが関東1部に昇格し、ルミノッソと対戦することはあったが、JFLチームの流れを組む流経大FCとは初対戦となったこの試合は、両者の「差」が痛いほど現れる試合となってしまう。

[流経大FCスタメン]
ーー早稲田ーー久保ーーー
ー福井ーーーーー鈴木玲ー
ーーー仲座ーー黒田ーーー
鈴木ー木下ーー高塚ー吉田
ーーーーー原田ーーーーー

[ルミノッソスタメン]
ーーー関根ーー黒須ーーー
ー斎藤ーーーーーー千葉ー
ーーー佐野ーー箕輪ーーー
池田ー福島ーー此本ー小林
ーーーーー菊池ーーーーー

Img_0614

試合に関してだが、開始早々にルミノッソのCB福島が負傷してしまい、いきなり山内を投入する事態となってしまう。そんな相手に対し、流経大FCは早稲田、久保の2トップがやりたい放題に動き回り、相手を圧倒。しかし、序盤はなかなか相手DF陣の守備の前に、チャンスは作れどシュートまで持ち込めなかったが12分に鈴木玲央がファーストシュートを放つと、その後は流経大の一方的なペースとなってしまう。

そして15分、右サイドを駆け上がった久保から速いクロスが入ると、中で早稲田が見事に合わせて流経大FCが先制。さらに直後の18分にも黒田の縦パスから早稲田が繋ぎ、最後は久保が決めあっさり2-0とする。その後も一方的な試合は続き、38分にも早稲田が追加点を決め、前半は3-0で折り返す。

それにしても、よく前半は3点で済んだなあ…と思うぐらい一方的な展開が続いたのだが、ルミノッソもゲームを諦めず、後半開始早々からシステムを3-5-2に変更して一発逆転を狙っていく。そしてルミノッソはシステム変更が狙い通りに機能し、55分にはカウンターからチャンスを掴み、黒須がシュート! この試合、ルミノッソにとっての唯一の決定機であったが、ここはバーに嫌われ得点を奪えない。

すると、落ち着きを取り戻した流経大がおもしろいように裏のスペースを突きまくり、60分に途中交代で入った丸本の4点目を皮切りに、その後は圧巻のゴールラッシュで終わってみれば9-0の大勝で全国大会行きの切符を獲得。

Img_0743

それにしても、あの地域決勝の対戦から6年半以上の時が流れたが、両者の間には残酷すぎる「力の差」が存在していた…

かつて、全国社会人大会にて2002から2004まで3連覇を果たし、地域リーグ決勝大会でJFL昇格まであと一歩というところまで行った4部リーグ界の強豪でもあったルミノッソ狭山。しかし、あの2004年12月5日を境に、流経大はJFLという成長の場を得たことで全盛期を迎え、敗者は徐々に衰退を迎えることとなってしまった。

当然ながら、2004年に流経大と戦ったときのメンバーは誰一人おらず、この日の相手に対しても、学生ではあるものの、カテゴリーが上の「格上」という意識しか無かったであろう。しかし、当時の試合を見ていた者とすれば、ズタズタにやられていく姿に、やはり時代の流れというか、悲しさ、無情さをどうしても感じてしまった…

かつては、応援するサポーターもいた狭山だが、この日は交通の便が良くないRKUフットボールフィールドということもあってか、応援する人の姿は誰もなく、その光景にも寂しさを感じてしまった…

現在は埼玉県リーグで戦うルミノッソ。しかし、ここでも将来的なJリーグ入りや、JFLで戦うことを目指したチームも存在しており、厳しい戦いが続いているのだが、なんとかこの苦しい時を乗り越えてもらいたいと願うばかりである。やはり、埼玉の社会人サッカーといえば、青のさいたまSC、そして赤の「ルミノッソ」なのだから…

全国社会人大会関東予選
7月10日 @流経大フットボールフィールド
流通経済大学FC 9-0 ホンダ・ルミノッソ狭山
[得点者]
15・38分早稲田、18分久保、60分丸本、66分鈴木玲、69分藤崎、77・80+1分長島、80+2分仲座(流経大)

---------------------------------------------------------------

最後に、その他に行われた関東地区予選の結果を追記しておきます。

流通経済大学FC(KSL) 9−0 ホンダルミノッソ狭山(埼玉)
Y.S.C.C.(KSL) 2−1 坂戸シティ(埼玉)
SC相模原(KSL) 1−0 クラブ・ドラゴンズ(KSL)
FC KOREA(KSL) 1−2 東京23FC(東京)
パイオニア川越(埼玉) 2−0 日立ビルシステム(KSL)
さがみ大沢FC(神奈川) 0−3 エリースFC東京(KSL)

以上の結果により関東地区からは、流経大FC、YSCC、SC相模原、東京23FC、パイオニア川越、エリース東京の6チームが岐阜で行われる第47回全国社会人サッカー大会への出場権を獲得。

« カマタマーレ、しぶとく勝ち抜く | トップページ | JFL後期第3節 町田 vs 金沢 »

地域リーグ」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/176307/52220953

この記事へのトラックバック一覧です: 全国社会人大会・関東予選:

« カマタマーレ、しぶとく勝ち抜く | トップページ | JFL後期第3節 町田 vs 金沢 »