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2011年6月 3日 (金)

明大、2年連続で大阪へ

6月1日のサッカー界の話題といえば、久々に行われたのA代表の試合(キリンカップ)やU-22のテストマッチに集中していたが、ひそかに総理大臣杯(全日本大学サッカートーナメント)予選が関東と関西で行われており、国士舘大学、明治大学、中央大学、大阪体育大学、阪南大学の5校が本大会出場を決めた。

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さて、この日足を運んだのが慶応大学日吉グラウンドで、カードは関東地区予選・Dブロック代表決定戦となる明治大学 vs 法政大学戦。

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それにしても、このグラウンドの「主」の姿が決定戦にないのは、なんとも寂しい限り。主である慶大は、決定戦においてホームで明大と対戦する「はず」であったが、その前の予選2回戦で法政大学にまさかの敗戦(1-2)。試合前に冨田賢コーチと話をする機会があったが、決定戦に進めなかった無念さと、勝ちきれないチーム状況の歯がゆさを語ってくれた。

開幕2戦は周囲も驚く素晴らしい出足を見せた慶大だが、ここに来てかなり失速気味。先日の予選2回戦は、過密日程ということもありメンバーの入れ替えが考えられたが、なんとか現状を変えたい、そしてベストの布陣で「大阪」を目指したいという選手の思いがあり、ベスト布陣で法政大戦に挑んだが、青学大同様の「しっかり守ってカウンター」の前に敗戦。昨年は12年ぶりに出場権を得た総理大臣杯だが、連続出場とはならなかった。この結果により、7月の遠征(本大会出場)は無くなったが、この期間を「チーム再編」の大事な時間として欲しいところだ。

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話が横道に逸れてしまったが、代表決定戦を振り返ろう。

明大は中3日、法政は中2日という過密日程の中で行われた試合は、両者ともリーグ戦から1人だけメンバーが入れ替わっただけの布陣となった。

[明大スタメン]
ーーーーー阪野ーーーーー
矢田ーーー宮阪ーーー梅内
ーーー三田ーー楠木ーーー
松藤ー丸山ーー松岡ー小川
ーーーーー高木ーーーーー

[法政スタメン]
ーーー川崎ー濱中ーーー
ー松本ーーーーー真野ー
ーーー米田ー森保ーーー
浅田ーー平ーー畑ーー星
ーーーー今井ーーーーー

26日の2回戦に続き、この試合でも先発となった松藤正伸。神川監督も、矢島倫太郞と並んで大いに期待している1年生が、この試合で大きな仕事をやってのける。

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試合は4分矢田、5分梅内、6分宮阪、8分三田と、立ち上がりから連続して法政ゴールにシュートを浴びせていく明大。センターバックの丸山、松岡以外のフィールドプレーヤーが、おもしろいように法大陣内に攻め込み、序盤から相手を圧倒。

攻勢に出る明大に対し、法政は守備陣だけではなく両サイドアタッカーの松本、真野までも懸命のディフェンスを見せ対応。さらに米田とボランチを組む森保翔平(ポイチこと森保一さんのご長男)は、競り合いの中で頭部に裂傷を負いながらも奮闘する。

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立ち上がりの10分間は、何一ついい場面を作れなかった法政だが、13分に初のCKを獲得し、続く14分には森保からの縦パスがFW濱中に入って決定的場面を作り出す。しかし、ここは明大GK高木の好セーブに阻まれ先制点を奪えない。そして直後のCKでは畑が飛び込んで頭でゴールを狙うが、ここは惜しくも枠の外。

これで法政は流れを引き戻せるかと思われたが、試合前の神川監督の指示にあった「鋭い出足でプレッシャーをかける」「11番(松本)、7番(真野)、24番(濱中)を自由にプレーさせない」ということを、明大は改めて徹底していく。ボランチ専任となり、今やチームの「要」となった楠木は、この日も早い潰しを見せ、法政に傾きかけそうだった流れを分断。そして立ち上がり同様、両サイドアタッカーの矢田、梅内が次々と中に切れ込んで再び明大が主導権を握っていく。

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しかし、両者とも過密日程の中でのゲームであり、コンディション的にベストとは言い難く、20分を過ぎたあたりから硬直した時間に突入。流れ的には明大が主導権を握っているものの体が重い(キレがない)こともあり、「攻めていても点が取れそうにない」という、少し嫌な雲行きとなってしまう。

だが、そんな嫌な展開を打ち消したのだが、ルーキーの松藤だった。

35分、中央で三田がボールを持ち、右の小川に展開。ボールを受けた小川はそのままサイドを駆け上がって中へクロス。このボールはやや大きく伸び、左サイドまで流れてしまうのだが、逆にこれが功を奏す結果となる。ボールに追いついたのは左SBの松藤であり、ワントラップしてから相手DFを見事にかわして左足一閃。これが決まって、チームに待望の先制点をもたらす。

1-0となった直後の36分、法政ベンチは早くも動きを見せ、川崎に代えて深町健太を投入するのだが、楠木、丸山、松岡の3人が鍵を掛けるセンターラインは非常に堅く、サイドでチャンスを作っても、なかなかバイタルでプレーすることが出来ない。

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そして、法政のキックオフで始まった後半も、やはり明大ペースで進んでいく。現在の明大のシステムは4-2-3-1であるが、対戦相手の法政が引いていた(前に行けなかった)こともあり、トップ下の宮阪は、ほぼFWの同じ位置でプレーし、実質昨年同様の4-4-2のような形で攻め続ける。

ただ、20分過ぎから気になりだした「体の重さ」が前半以上に色濃くなり始め、出番を待つ控え選手たちから「攻め疲れし出している。そういう時ってカウンターは怖いね」という言葉が出てきたのだがまさにそのとおり。早い時間帯で追加点を奪えないと、パワープレーを仕掛けてくるかも知れない終盤がキツイ? と思われたのだが、絶好の時間帯におもわぬ選手が追加点を演出する。

64分、相手陣内にやや入った位置で松岡がボールを受けると、絶妙過ぎる縦パスを前線に入れると、フリーで受けた阪野がしっかり決めて2-0とする。

この時点で、残り時間はまだ25分あったのだが、法政は攻め手がないだけでなく、体力まで限界に近い状態であり、2点のビハインドを追いつく余力は残されていなかった。あとは明大が、3つの交代枠をうまく使いながらゲームを見事にクローズ。

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明大が持つ「ポテンシャル」から考えれば、もっと点がとれても良かったかな? という試合でもあったが、終始危なげない試合運びを見せ完勝。これで明大は総理大臣杯2年連続10回目の出場を決めた。

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試合後の神川監督は笑顔で「ウチも(体力的に)厳しかったけど、向こうはもっと動けていなかったね。確かに厳しい状況の中だったけど『みんなで大阪(総理大臣杯)へ行こう』という強い意志を持ち、試合に出られない部員のためにしっかり最後までやり抜いてくれたと思います」と語ってくれた。

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今季は開幕3戦が終わった時点で勝利が無く、一度は最下位に沈んだ。しかし、駒大戦での勝利がきっかけとなり、チームは1試合1試合成長を続けている。飛び抜けたタレントを擁した昨年のチームに比べれば、完成度では大きく下回っている今年のチーム。だが、今年のチームには楽しみな1、2年生が数多く揃っており、ここから先の「のびしろ」はライバルチームと比べても高いと言えるはず。

昨年は、前期リーグ戦を全速力で駆け抜け、その結果、首位折り返しという「結果(年間でも優勝)」をしっかり出したのだが、リーグ戦の天王山となった6月にチームはピークを迎えてしまい、総理大臣杯では力を出し切ることが出来なかった。そんな昨年の状況を考えれば、徐々にチーム力が良くなってきている今年は、大会で昨年以上(3位)の結果が期待できるかも知れない。

序盤戦で神川監督は「これから少しずつ積み上げて行きます」と語っていたとおり、徐々にチーム力を上げてきている今年の明大。本大会でも活躍できるよう、ここからさらにいい準備をしてもらいたい。

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第35回総理大臣杯・関東Dブロック代表決定戦
6月1日 @慶応大学日吉グラウンド
明治大学 2-0 法政大学
[得点者]
35分松藤、64分阪野(明大)
[警告]
なし

[ゲームスタッツ]
シュート数:明治13、法政5
ゴールキック:明治7、法政12
コーナーキック:明治7、法政7
直接FK:明治19、法政18
オフサイド:明治3、法政2
PK:明治0、法政0

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