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2011年4月 7日 (木)

TM:東京国際大学 vs ザスパ草津U-23

練習試合 4月6日@東京国際大学グラウンド
東京国際大学 2-2 ザスパ草津U-23
[得点者]
7分40番、45分16番(TIU)
23分清水、78分歌丸(U-23)

相手は昨年、埼玉県代表として天皇杯に出場し2回戦で敗れたものの、1、2年を中心としたメンバー構成ながらも健闘し、将来性の高さを見せた東京国際大学サッカー部。天皇杯出場を目指すU-23としては、格上すぎる相手ではなく、さらには相当の実力もある「いい相手」を迎えたこの試合。「仮想天皇杯予選」ともよべる練習試合はさすがに簡単ではない試合となった。

[U-23スタメン]
ーーー森川ー藤崎ーーー
ー清水ーーーーー宮下ー
ーーー枝本ー市川ーーー
川瀬ー成田ー安田ー西野
ーーーー島並ーーーーー

アルテ高崎、長野パルセイロとの練習試合以来、久々に「力のある相手」との対戦となったU-23だが、序盤は出足が早く、ガツガツくる相手の守備の前にやや引いた入り方をしてしまう。3分に早くもFK与えてしまうなど、受け身になりすぎたことで東京国際大学(以下TIU)は一気に攻めのスピードを上げていく。

新チームとなったU-23だが、星野ー成田ー飯山ー富田という経験のある大卒組で組んだ昨年のディフェンスラインと比べ、今年の最終ラインはまだまだ安定していない。今季から正式にSBへコンバートされた西野の存在により、攻撃面では昨年より良さを見せるが、ライン全体の安定感はまだまだ。昨年はセンターでプレーする機会も多かった飯山(この日は欠場)に関してはサイドで使うようだが、同期でU-23に入団し、トップ昇格した有薗同様カバーリング能力に長けており、センターの安定感を生み出すためにも中で使った方がいいのでは…という気も無いわけではない。

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さて試合に戻るが、7分にあっさり左MFの60番に突破され、最後はFW40番が蹴り込んでTIUが先制。TIUだが、序盤から特に守備のやり方が素晴らしかった。センターバックの2人と、ボランチ81番の3人は恵まれた体格を持ち、厳しいデイフェンスでボールを奪い、早い展開へと結びつけていく。守備に場面では、きれいにブロックを形成し、奪ったら素速くサイドをへ展開。そして後ろの選手がどんどん前を追い越していく、という絵に描いたような「4-4-2の正しい戦い方」を徹底していく。

ガツガツ来るし、どんどん走ってくる相手に手を焼くU-23だが、15分を過ぎたあたりからやっと相手の動きにも慣れだし、ボールをスペースに繋いでチャンスを作り出していくと、23分、連続攻撃から藤崎がゴール前に飛び込むがここはGKも飛び出してセーブ。そのこぼれ球を宮下が拾い、冷静に中に流すとフリーの清水が蹴り込んでついに同点。

正攻法で攻めて、相手の思うつぼになるのではなく、散らしてスペースを有効に使う展開でペースを握り替えしたU-23。続く24分にも西野のオーバーラップからチャンスを掴むなど、劣勢だった試合の流れを自分たちの方にたぐり寄せることに成功する。しかし、相手は前半30〜35分の間で3〜4人づつメンバーを交代させ、早くも選手の総入れ替えを行う。

せっかく相手の動きに慣れてきたところだったのだが、また違う相手と戦うこととなったU-23。その後は一進一退の攻防が続き、U-23は35分、41分に、TIUは32分、38分にいい形を作っていく。とりあえず、拮抗した展開のまま、前半は1-1で終えるかと思った終了間際の43分、一瞬のスキから大ピンチを招き、あわやゴール…という場面を作られるが、ここは間一髪で川瀬のクリアが間に合い得点を与えない。

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しかし、完全に浮き足立ってしまった守備ラインは、再び受け身となってしまい、続く44分には相手サイドバックの突破許してしまい、またも決定的!となるが今度は西野が必死にクリア。だがTIUの攻撃はまだ終わらず、再び左サイドでボールを持つと37→16と渡り、あっさりと左サイド→中を破られて前半終了寸前で1点のリードを奪われてハーフタイムを迎える。

前々から課題でもある、U-23の守備。連続攻撃を受けている場面では、それなりに守備の数が揃っているので対応できるが、速い展開で来られたときの対応が悪く、1点目といい、2点目と、ほぼ同じような形で失点してしまったことはいただけない。攻撃面では相手の鋭い出足に対し、工夫して対応することができたが、守備に関しては同等、もしくは格上と対戦した場合に不安を残す結果となった。

さて後半だが、木村コーチはかなり大胆な策に打って出たのである。
前半、ガタイのいいセンターバックに苦しんだU-23は、最前線に成田を置く3トップで挑んできた。

清水ーー成田ーーー森川
ーーーー吹田ーーーーー
ーーー枝本ー市川ーーー
宮下ー安田ー川瀬ー西野
ーーーー後藤ーーーーー

この形は、過去にもやったことがあるが、ほとんど終盤で得点がほしいという場面でしかやってこなかったが、実戦(トーナメント方式)を考え、負けたら終わり、どうしても得点が欲しい時を想定して、後半はこの形でスタート。

成田が前線に入り、長いボールで競れる機会が増えたが、トップ下に入った吹田の動きが良いときに比べてややキレがなく、せっかく競って落としたボールをマイボールにすることが出来ない。まだ高校を卒業したばかりの18歳は、先週は初めてトップに混じってのプレーを経験したが、そこで味わったのはプロの厳しさと自身の未熟さだけという「ホロ苦」の思いだけだった。その影響もあってか、この日も決していい動きとは言えなかった吹田。

新しい環境に移り、仕事→サッカーという生活のなかで疲れもあるだろうが、誰もがそれは通ってきた道。小さな体ながらも秘めたる才能は非常に高く、その能力は木村コーチだけではなく、見ている人や対戦した相手も高く評価している。この日も相手のTIUの控え選手から「アイツってみやぎバルセロナにいたヤツだろ? アイツのドリブル、パンパじゃなかったぜ」と言われていた程だった。

故郷、宮城県が震災に遭い、育ったクラブも大変な時期にある。そんな今だからこそ、宮城県、そしてクラブに「明るい話題」をもたらすためにも、一日も早く「プロ」の仲間入りをしてほしい。そのためにも、なんとか「壁」を乗り越えてほしいものである。

試合に戻るが、12分にU-23はメンバー交代を行い、歌丸(マイケル)、白井、横山が入り(outは宮下、枝本、森川)、相手も15分にメンバーを6人交代させて終盤を迎えていくこととなる。

3トップにしたものの、あまり良い形での攻撃が出来なかったU-23はマイケル投入と同時に2トップに変更。で、入った直後こそ歌丸ー成田の2トップだったが、すぐに成田を後ろに戻し、吹田ー歌丸の2トップに変更し、白井をサイドに出し、川瀬をボランチに配置転換。しかし、この日3つ目のポジションとなった川瀬だが、どれもソツなくこなし、地味ながらも成長しているなあ…ということを実感させてくれた。

ただ、前半ほどいい展開が生まれてこないU-23は25分に、再び森川と宮下をピッチに戻して打開をはかり、最終的には下記のようなシステムで戦っていく。

ーーー森川ー歌丸ーーー
ー吹田ーーーーー宮下ー
ーーー白井ー川瀬ーーー
横山ー安田ー成田ー西野
ーーーー笠原ーーーーー

ただ、タクジとフッキのポジショニングがかなりあいまいで、4-4-2をやっているのか、川瀬の1ボランチ状態のなのかよくわからないまま試合は進んでいくのだが、33分、森川が相手GKのミスを逃さずボールをさらい、フリーのマイケルへラストパス。これをマイケルが落ち着いて蹴り込んでやっと同点!

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先日の藤岡キッカーズ戦は、かなり「ダメだし」されてしまったマイケルだが、この日は確実に成長というか、勉強した動きを見せてくれた。フッキ同様まだ18歳ということで、ここで成長が止まってしまう選手ではない。恵まれた体格を持ち合わせているのだから、サッカーの基本を学び、動き方を覚えれば必ず化けるはず。

試合はやっとU-23が振り出しに戻したが、その直後にピンチを迎えてしまう。34分、カウンターからGKと1対1の場面を作られてしまうが、ここは笠原がしっかり相手の動きを見て好セーブ。毎度毎度のことなのだが、今年のチームは得点直後に集中が欠けてしまうことがあるので、その点はなんとも修正して欲しいところだ。

終盤はどちらかというとU-23のペースで試合は進み、43分には宮下のシュートがポストを直撃するなど不運な場面もあり、追加点を奪えず2-2のドローで終了。内容的には、相手との力も拮抗しており、いろいろな意味で見応えのあるゲームであったが、やはり試合のポイントとして両者とも「レギュラー」で戦ってきた前半戦でしっかり勝ちたかった(リードしたかった)ところ。

立ち上がりは悪かったが、失点したあとに集中を切らさず自分たちのペースに持ち込んで同点に追いついたまでは良かった。その後も、追加点を奪えそうな場面もあったが、時間的に前半は1-1の「ままだろう」という余裕が終了間際の失点に繋がってしまった。

そういったところの甘い気持ちは、練習試合だけではなく、日常の練習から改善して行かなければ、実戦でも顔を出してしまうもの。天皇杯に出ている相手と戦っても、決して劣ることの無かったU-23だが、そういう「甘え」があるようでは、昨年の上武大学戦のようになってしまうことは十分ありえるのだ。

試合後の森川は、白井や吹田に「絶対、学生に負けちゃいけないんだよ、それにさあ、年も同じぐらいだろ?」と檄を飛ばしていたが、その気持ちは森川だけではなく、チーム全員が強く持って欲しい。U-23の選手には「ザスパ草津」という看板がついているが、決してプロ選手ではない。あくまでもプロを目指すアマチュア選手であるのからこそ、負けていい試合、引き分けでもいいや…という試合は一つもないことを、もう一度自覚してほしい。

公式戦では、格下との戦いがまだしばらく続くが、「甘さ」が出ないよう、改めて気を引き締めてもらいたいと感じるゲームでもあった。

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