« TM:尚美大vsザスパ草津U-23 | トップページ | ウーヴァFC、ホーム開幕戦を飾る »

2011年4月25日 (月)

パルセイロ、圧巻のJFLデビュー

JFL前期第7節(開幕戦)@南長野
AC長野パルセイロ 4-0 ジェフリザーブス
[得点者]
25分藤田、34分宇野沢、41・62分向

Img_0634

震災の影響を受け、開幕が延期されていた今季のJFLは、第7節に予定されていたカードが開幕戦となり、思わぬ形で開幕戦をホームで迎えることとなったパルセイロ。そして、予期せぬ準備期間がチームに好影響を与え、最高のJFLデビュー戦を飾ることとなった。

[パルセイロスタメン]
ーー宇野沢ー藤田ーーー
ー栗原ーーーーー向ーー
ーーー大橋ー土橋ーーー
有永ー大島ー小川ー高野
ーーーー諏訪ーーーーー

[リザーブススタメン]
ーーーー金沢ーーーーー
福田ーーー柳ーーー佐藤
ーーー安川ー松田ーーー
星野ー西郡ー秋葉ー山口
ーーーー瀧本ーーーーー

キャンプ終了〜本来の開幕想定時から、ややメンバーが変わったパルセイロ。ケガで出遅れていた高野が寺田からポジションを奪い返し、谷口、籾谷とCBのレギュラー争い争いを続けてきた小川が、4月に入ってから安定感を増したことでポジションを確かなものとした。GKは加藤と諏訪が横一線で並んでおり、どちらが出るか最後まで微妙だったが薩川監督は諏訪を抜擢。メンバーが「変わった」とあるが、実際には昨年のメンバーから3人が変わっただけにとどまった開幕戦。

Img_0162

そしてパルセイロよりも多い、14人の選手が新加入となったジェフリザーブスの最終ラインは昨年とは大きく変わってきた。まあ、余談になりますが「草津町系」の方にはたまらない最終ラインとなったリザーブス。昨年までU-23に在籍していた星野崇史、2006年のチャレンジャーズ時代に在籍の山口直大、そして昨年トップチームを退団した秋葉信秀。また、ベンチには直大同様2006年に在籍していた田中翔太と、4人の草津系がそろい踏みなんですが、まあその話は別の機会で…

-------------------------------------

リザーブスのキックオフで始まった試合だが、さすがにJFL初戦ということもあり、相手の出方を伺う慎重な試合の入り方をしたパルセイロ。序盤は蹴り込んでくるリザーブスに押される場面もあったが、相手が縦にしか蹴ってこないこと、そして攻撃のほとんどが単発であり連携面での未熟さを読み取ると、10分過ぎからはパルセイロの思い通りの展開となっていく。

Img_0241

そして、この「思い通りの展開」を作り出す原動力となったのがボランチの大橋良隆の動き(働き)であった。

とにかく攻守のバランスがよく、切り替えが速い。また、相手の中盤がボールを持ったときには素速くプレスを掛け、簡単に前に行かさないようにする。「自分の役目はまず守備です」と試合後に謙虚に語ってくれた大橋だが、豊富な運動量から繰り出される献身的な動きがなければ、パルセイロがあれほど中盤でボールをキープすることは出来なかったであろう。

Img_0155

「鈴木さんに、口が酸っぱくなるほど言われてきた『バランス』の取り方が、やっとわかってきました」と話してくれたとおり、この日の大橋は攻守に渡って抜群の動きを見せ、中盤でのボールカット回数もチーム最多をほこり、奪ってから早くボールを繋げてチャンスを次々と広げて行く。

そして25分、左サイドでスローインからのボールを受けた大橋は、宇野沢、藤田の裏のスペースが手薄なことを見て、判断よくその場所目がけてボールを蹴り込んでいく。すると大橋の判断どおり、相手DFの反応が遅れて藤田の初ゴールを呼び込むこととなる。

Img_0293

リードを奪ったパルセイロは、大橋のバランス感覚、そしてFW宇野沢の豊富な運動量に支えられて、ペースを完全に我が物としていく。リザーブスは後ろでボールを奪っても、繋ぎどころが無くただ前に蹴るだけ。中盤にボールが入ってもサイドに散らす場面が少なく、連動した動きがほとんど生まれてこない。それに対してパルセイロは、守備→攻撃への切り替えが早く、ポゼッションしているときよりもショートカウンターでの攻撃が冴えを見せていく。

34分には中で土橋が競ったボールに宇野沢が反応して2点目。さらに42分には右の高野のクロスからチャンスを掴んで向が蹴り込み、さらにリードを広げる。

Img_0331

前半を終わって3-0…
JFLデビュー戦としては、この時点ですでに申し分ないものであったが、後半も盤石の試合運びを見せていく。

相手にほとんどボールを持たすことなく、自分たちのペースで試合を進めるパルセイロ。ボランチ大橋の動きは後半になっても衰えず、中盤をでのセカンドボールをことごとく支配。大橋の素晴らしい動きがあったからこそ、土橋は攻撃に専念することができたが、その分、フリーでボールを持ったときにはシュートを決めて欲しかった…

まあ、シュートミスも「ご愛敬」と言えるほど、余裕の試合展開を繰り広げるパルセイロ。そして後半16分、宇野沢、藤田の2トップが絡んだボールに、最後は向がこぼれ球を押し込んで4点目。

Img_0453

完全に勝負ありである。

その後は、富所、冨岡を実戦で試すなど、余裕の采配も出来た薩川監督。試合後の会見では「選手がイキイキとしたプレーをしてくれて良かった。まあ、もっと点が取れる場面がたくさんあったから、あともう一つ決まっていれば良かったんだけどね…」と終始笑顔で対応。それでも、相手DFから最前線の選手に直接入るロングボールの回数が多すぎだったところは不満であることを漏らし、CBとボランチの距離感について若干修正したいとも語った。

Img_0228

そうは言っても、大橋の出来は素晴らしいものであり、センターバックに入った小川も、上背はないものの、カバーリングの良さで上手く相手FWに対応。あとは、守備に回ったときの土橋のバランス感、そしてスピードが守備の鍵となるかも知れないのだが、年齢的なこともあり大橋ほどの運動量、スピードを求めるのはやや酷というもの。

今のチームで土橋に求められることは、精神的支柱になることと、攻撃のアクセントになること、そしてベテランらしいゲームの「読み」を発揮することなどである。だからこそ、ボランチでありながらも大橋とはやや違う役割を担う土橋。そんなことから考えれば、中盤のポジションでスペースを消すことも大事だが、前線の選手が繰り出すプレスにより、ボールを「入れさせない」ことが大事になってくる。そんな前からの「ファーストディフェンス」が徹底出来れば、次週の「信州ダービー」は楽しみな物となるはずだ。

-------------------------------------

さて、いいところなく敗れてしまったジェフリザーブス。試合後の会見で片岡監督は「実力差はあると思っていたが、ここまではとは思わなかった」とコメントしたが、相手の実力以上にチームの完成度について「まだまだ」であることを口にしてくれた。

Img_0140

冒頭にあるとり、今季は多くの選手がチームを離れ、14人の選手が加わったことでチームは一からの作り直しとなった。また、1月に高勝竜氏が一旦は監督に就任したものの、3月に入ってから現監督である片岡氏に変更するというドタバタがあり、さらには震災の影響からトップチームが練習自粛を発表すると、リザーブスもそれと合わせることとなり、片岡監督は新しい体制を作ろうにも、それが出来ないもどかしい時間を迎えてしまった。

チーム作りが遅れてしまったこともあり、会見では「現時点でのチーム完成度は60%」ぐらいと語ったが、新監督が目指す方向性と、新加入の選手たちの連携がスムーズになるには、もう少し時間が掛かりそうなことは否めない。ただ、所属選手それぞれの経験値は決して少なくはないこともあり、時間を掛けて連携を高めて行けばチームは良くなっていくはず。

Img_0127

前半戦は苦戦するだろうが、チームとしての熟成が期待できる後半戦での追い込みに期待したいところだ。

« TM:尚美大vsザスパ草津U-23 | トップページ | ウーヴァFC、ホーム開幕戦を飾る »

JFL」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/176307/51489711

この記事へのトラックバック一覧です: パルセイロ、圧巻のJFLデビュー:

« TM:尚美大vsザスパ草津U-23 | トップページ | ウーヴァFC、ホーム開幕戦を飾る »