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2010年12月5日 - 2010年12月11日

2010年12月11日 (土)

アルテ、残留に大きく前進

JFL入替戦 1stレグ @アスパ五色    
三洋電機洲本 0-3 アルテ高崎
[得点者]38分川里、44分岩間、64分吉田(高崎)

現地に行っていないので詳しいことはわかりません。
ただ、現地で見てきた知人の情報と、JFL公式の情報で内容を考えると…

・立ち上がりは五分五分
・しかし、徐々に高崎がセカンドボールを支配し始めて優位に立つ
・38分に先制点
・前半終了間際にも追加点
・しかし、後半7分に松尾が退場でアルテは数的不利に
・それでもリードしているので慌てない
・前がかりになる洲本
・後半19分、隙をついて吉田がドリブル突破から3点目を奪う
・あとはガッチリ守って見事な逃げ切り

ということらしい。

ちなみに両チームのスタメンはこちら(アルテのシステムは不明)
[アルテ高崎]
GK岩舘
DF:神谷、増田、山田、川里
MF:秋葉、小島、岩間、山藤
FW:吉田、松尾

[三洋洲本]
ーーー廣瀬ー梅川ーーー
ー森川ーーーーー稲垣ー
ーーー成瀬ー村上ーーー
森田ー新居ー太田ー友定
ーーーー浅野ーーーーー

まだ入替戦は「前半」が終わっただけだが、アルテにとっては大きなアドバンテージを得たこととなった。洲本が逆転勝利を挙げるには、4点差以上の勝利が必要であり、地域カテゴリーよりワンランク上のJFLで戦う相手から大量得点を奪うのは至難の業と言えよう。

洲本としては、相手が格上とか、あと4点取るという考え方ではなく、まずは「やれること」をしっかりこなすことから始めないと、勝負にならないだろう。

泣いても笑っても、残された時間はあと90分。
そして会場は群馬県高崎市の浜川競技場。
この会場でこの時期と言えば、群馬特有の切れるような寒さと、激しい強風が両者の前に大きく立ちはだかるかも知れない。出来ることなら、「自然が繰り出す悪戯」が勝負を左右することが無いことを祈りたい。

それにしても、3日連続で市原に訪れていた後藤監督のスカウティング、恐るべし…

2010年12月10日 (金)

いよいよJFL入替戦へ

ついに明日に迫りましたJFL入替戦

対戦カード並びに時間、会場はこちら
第1戦
12月11日(土) 13:00 @アスパ五色
三洋洲本 vs アルテ高崎

第2戦
12月19日(日) 13:00 @浜川競技場
アルテ高崎 vs 三洋洲本

ということで、簡単に両チームの紹介、展開予想などをだらだらと。

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●三洋電機洲本サッカー部

[今季の主な成績]
関西サッカーリーグ優勝
地域リーグ決勝大会3位

[基本システム]
ーーー廣瀬ー梅川ーーー
ー森川ーーーーーー沈ー
ーーー成瀬ー村上ーーー
森田ー角村ー太田ー友定
ーーーー浅野ーーーーー

※角村→新居のパターンもあり
※森川がFWに入ることもあり

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地域決勝・1次ラウンドでは、グルージャ盛岡、shizuoka.藤枝MYFCというJ入りを目指すチームと同じグループとなったが、僅差(勝ち点5、得失点差+1で盛岡と並んだが、総得点数で洲本が上回った)ながらも1位通過を決め、決勝ラウンドへ。

市原に場所を移した決勝ラウンドでは、洲本にとって初戦が大一番となった。やはり讃岐、長野の戦力と比べてしまうと、洲本は劣っていると言わざるを得ない。だとすれば、洲本が勝利できる可能性が高い試合といえば、やはり初戦に限られてくる。そしてこの試合、先制されるも粘り強く戦った洲本は逆転勝ちで「3ポイント」を手にすることに。

2007年の地域決勝こそ、勝ち点4で3チームが並ぶ大混戦となったが、08、09年は勝ち点3を得れば「3位」は確保している。そんなこともあり「勝ち点3」が大きな分かれ目になると考えていたが、洲本は2強と対戦する前にこれを得たことは大きかった。そしてこの価値ある1勝により、JFL入れ替え戦に進むこととなった。

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さて、洲本というチームなのだが、全社と地域決勝での4試合しか見ていないので、あまり偉そうなことは言えないし、関西リーグではどう戦っていたかはわからないが、これらの試合で見た印象としては「しっかり守ってカウンター」という形が基本。そして、稲葉監督は大会終了後にこのように語ってくれている。

「関西リーグでは優勝出来ましたが、相手が全国の強豪となれば、ウチのチームは『個の力』では当然太刀打ちできません。また、個で対抗出来ないのならグループ戦術で対抗したいところですが、組織的戦術も相手の方が上。であるならば、ウチがやるべきことは、諦めないこと、そして最後まで走りきって全力を出すだけです。結果(0-1 讃岐)は残念でしたが、決勝ラウンド3試合のなかで、最もいいサッカーができたし、強豪相手にしっかり自分たちらしさを出すことが出来ました。入替戦に関しては、せっかくいただいたチャンスなので、なんとか活かしたいです」

監督が言うほど、グループ戦術が劣っているとは思えなかった。2戦目の長野戦こそ、序盤から猛ラッシュを仕掛けてきた長野の前に、まったくカラーを出せないまま敗れたが、3戦目の讃岐戦は攻撃においても自分たちが主導権を持っていい流れを作り出し、守備面でもセットプレー1発でやられたが、それ以外の場面では讃岐を思うようにプレーさせなかった。

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廣瀬、梅川のスピードある2トップに、2列目、FWの両方をこなし、決定力も高い森川祐輝(彼が駒野友一の実弟)や、攻撃に絡んでくる右SBの友定など、面白いタレントも揃っており、基本は守備重視で試合のほとんどは守っている時間が多いものの、ひとたび攻撃に転じたときの洲本はかなり侮れない。

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●アルテ高崎

[今季成績]
7勝8分19敗 勝ち点29 得点28、失点51
JFL17位

[基本システム]
ーーー一柳ー松尾ーーー
ー植松ーーーーー山藤ー
ーーー石沢ー岩間ーーー
秋葉ー増田ー小川ー山田
ーーーー岡田ーーーーー

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正直、ここで上げたメンバーはシーズンを通しての「ベスト?」という感じでしかない。上記の洲本のように、メンバーが固定されてはおらず、軸となる岡田、山田、増田、小川、秋葉、岩間、山藤といったメンバーこそ、シーズンを通して活躍してきたが、それ以外の選手は試合ごとに大きく替わっており、なかなかメンバーの予想がしずらいところ。

さらには、センターバックの小川は初戦が出場停止となるので、その代役も誰になるかは予想が付きにくい。また、今季シーズンを通して活躍してきた秋葉のポジションはボランチなのかSBなのか、ゴールキーパーは岡田なのか、岩館なのかもまだ微妙。

さて、今季のアルテだが、シーズンを通して決して「悪い戦い方」ではなかった。名のあるメンバーこそいないものの、後藤監督の指導の下、引いて守ってカウンターという勝ち点を重ねやすい戦術ではなく、あくまでも自分たちが成長できる攻撃的サッカーでリーグを戦ってきた。

序盤は結果の出ない試合が続いたが、11節のFC琉球戦からチームは4連勝を記録。14節時点で6勝2分5敗と勝ち星先行となり、波に乗ったかと思われたが、それ以降得点力不足と勝負弱さに泣かされ続け、後期の成績が1勝4分12敗と勝ち点を7しか伸ばすことが出来ず、まさかの入替戦決定となってしまった。

フラットに並んだ中盤構成をボックス型に変えたり、やる気のあるメンバーにチャンスを与え、いろいろな選手を試すなどテコ入れを何度も図ってきたが、それでもチームは好転せず、最終戦では1点リードで終盤を迎え、最悪引き分けでもよかった試合だったが最後はまさかの逆転負け。

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後藤監督がSAGAWA SHIGA戦終了後、「悪くはないんだけどさあ、どうしても点が取れないんだよね…」と愚痴っぽく語ってくれたが、確かにその通りでゴールに向かうプロセスや、チームとしての約束事は非常に整備されている。特に前半の45分だけなら、上位争いをしていてもまったくおかしくないチームである。しかし、攻めても得点は奪えず、最後は勝負がかかる残りの45分で、相手の「追い込み」の前にどうしても屈してしまう。

元アルテで、現在は長崎に所属する杉山琢也は「みんなね、すごいやる気のある選手ばっかりなんだけど、どうしても『勝負どころ』で堪えきれないんですよ。サッカーの試合って『ここ!』という場面があるじゃないですか? そういう場面が読めないというか、集中出来ていないんですよね。そういうところで成長できれば十分やれるチームなんですけどね」と、あまりにも的確にアルテの現状に評してくれている。

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さて、明日と来週の19日に入替戦が行われる訳だが、おおまかな展開予想としては、ボールポゼッションではアルテがかなり優位に立つと思われる。やはり、全国リーグで戦うアルテの方が、パススピードや体への寄せは明らかに速い。さらには、ゲームを組み立てる岩間の存在は、洲本にとってかなり脅威になるはず。後はアルテがいかに早い時間帯で得点出来るかに懸かってくるだろう。

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アルテとしては、攻めながらも先制点を奪えなければ、JFLの後半戦と同じような展開になってしまう。洲本としては、Y.S.C.C.戦や讃岐戦同様、ガッチリ守って数少ないチャンスに梅川、廣瀬、森川といったアタッカー陣の「一撃必殺」に賭けたいところ。

しかしだ、アルテの後藤監督は地域決勝・決勝ラウンドを3日間現地で視察しており、洲本の情報をしっかりインプットしている。最終日、入替戦の相手が洲本と決まった後に話を伺ったが「洲本のボランチを含めた守備のブロックへの対策、そして速さのあるカウンターには要注意だね」と語っており、かなり綿密に相手選手の特徴を捉えているようだ。

それに対して、洲本の稲葉監督は「いやあ、正直アルテさんの情報はまったくわかりません。ウチとしては、最終ラウンドでもそうでしたが、相手の情報はまったく無いので『自分達が出来ることを最大限にやる』ということを徹底してきました。だからこそ、入替戦でもレベルの高い相手とやれることに感謝して、無欲でぶつかりたいと思います」とだけコメントしている。

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正直、両者とも無名選手ばかりのチームであり、『個の力』よりも、組織、戦術、粘り強さが勝敗を大きく左右していくはず。確かに戦前の予想ではカテゴリーが上のアルテの方が有利かもしれないが、なんとなく「似たもの同士」という印象もあるこの対決は、かなり僅差になりそうだ。あとは、1試合平均得点が「0.85」というJFL最低記録を残してしまったアルテ攻撃陣がどこまで奮起出来るかに懸かってくるはず。

泣いても笑っても両者にとっては「あと2試合」のみ。
いろいろなカテゴリーで入替戦はあるものの、その中でも最も「重み」のある入替戦となるこの試合。

勝てば天国、負ければ地獄。

プロリーグ(J1/J2)に続く、日本の3部リーグであるJFL。2009年の数字ではプロを含めた第1種登録チームは、JFAに7,206チームが登録されていたそうだ。この当時の集計ではJFLのクラブは日本で「37番目から55番目」のチームということになる(※北九州、鳥取の2チームがJクラブとなった今は39番目)。しかし、39番目となったものの、JFLの下にはいまだに7000以上のチームが存在しており、そのカテゴリーに到達するまでのハードルの高さ、難しさは半端なものではない。

そんな、困難を極めなければたどり着けない「地位」をアルテは守りきれるだろうか。はたまた、三洋洲本が「57番手グループ(地域カテゴリー)」から「39番手グループ」に入り込めるだろうか?

決戦は明日、13時から始まる。

2010年12月 9日 (木)

残された時間はあと10日

練習試合 @尚美学園グラウンド
尚美学園大 0-5 ザスパ草津U-23
[得点者]
15・78分宮下、35・46分清水、45分森川
※試合は40分ハーフ

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トミケン、高崎、タムの3人が退団となり、タケ(藤崎)を含めて3人がケガなどのため出場しないこともあり、12人だけで挑んだ尚美学園大学との練習試合。当然ながら、普段とは違うポジションをこなす選手も出てくるのだが、木村コーチは「まあ、楽しみに見ていてください」とのことだったが、右サイドがこれまでとはやはり大きく変わってきた。

ーーー森川ー宮下ーーー
ー清水ーーーーー川瀬ー
ーーー古矢ー市川ーーー
星野ー成田ー飯山ー西野
ーーーー笠原ーーーーー

U-23では、主にアタッカーの役目をこなしてきた西野がこの日は右SBに入った。ただ、高校時代にはインターハイや選手権でリベロの位置に入ってプレーしたこともあるほど、実はオールラウンダーな選手なので動きに期待していたのだが、この日は一列前に入った川瀬との呼吸がやや合わず、効果的なオーバーラップはなかなか見せることが出来ない。

また、守備面での連携もイマイチで、相手のボールを持っている選手に対し、同時に守備に行ってしまい、空いた裏のスペースを突かれて簡単にクロスを上げられてしまうなど、やや危険なシーンも飛び出す。

序盤は尚美のペースで進んでいくが、だいたい15分ぐらい、カウンターから清水が左サイドを突破して中央にクロス。中で待っていた森川に対して、相手GKも飛び出そうとするのだが、なんと味方DFと交錯してしまいクロスをクリアすることが出来ないどころか、ゴール前をがら空きとしてしまう。そして、このこぼれ球を走り込んだ宮下が難なく押し込みU-23が先制。

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この先制点で、流れを引き寄せたかと思ったU-23にアクシデントが襲う。左SBの星野がふくらはぎを痛めてしまい、試合続行が不可能となり、一人しかいない控えの白井をピッチに送り込むことに。右MFだった川瀬を左SB、交代で入った白井を右MFとする布陣に変えたU-23。

システム変更でやや混乱した時間もあったが、この日の相手は若い選手が中心ということもあり、時間が経つにつれてスピードや連携で相手を圧倒していく。そして35分ぐらい、タテパス1本から清水が抜け出して2点目を奪う。さらに2点目の直後にFKのチャンスを得る。キッカーのイチから絶妙のボールが放たれ、ナリが豪快に頭で叩き込んだがオフサイド?でノーゴール。

それにしても、15:15開始の試合なのだが、さすがに12月に入ると日が暮れるのが早くなり、前半が終わるころになるとなかなかボールがどこにあるのが見えにくくなる(笑)

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さて後半だが、前半以上にU-23は自由にボールを回していく。連携もよくなりボールがダイレクトで動き守備がついて行けない。さらには相手のプレスが緩いこともあり、5分にPA外でボールを受けた森川は、躊躇無く右足を振り抜く。シュートのフォーム、弾道、コース、どれも最高の形で決まり3点目を奪うと、清水もこれに続いていく。

今度も縦に抜け出して、GKと1vs1となり、これを冷静にゴールに流し込み4点目。その後も点には結びつかなかったものの、バルセロナですか? と思わせるダイレクトパスが中央からゴール前まで繋がってしまう、かなりセクシーな場面も生まれるなどかなり一方的な展開。

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そして、最後は終了間際に宮下も素晴らしいミドルを叩き込みこれで5-0。

しかし、点がいっぱい入ったからといって「ナイスゲーム」という訳ではない。いい試合、やっていて達成感のある試合というものは、点差は関係ない。正直、今日の試合は序盤の浮き足だった守備は反省点であり、攻撃面ではいい流れはあったものの、あれは相手のプレスが弱いことの裏返しであることを認識すべき。

ただ、そうはいっても無失点に抑えているとことや、シュートを確実に決めているところは評価出来るだろう。

ただ残念なのが、惜しいかな先月の育英戦同様、クラブ首脳が彼らの活躍を見てくれてはいないのだ。特に上記の育英戦は守備面でも攻撃面でもベストと言える内容であり、こういう試合こそ見て欲しかった。会場はザスパの寮がある場所からそう離れていない育英グラウンドだし、トップの練習と被っていなかったのだから、見てやってもいいと思うのに…

また、今年は例年以上にトップとU-23が交流することが少なかった。昨年の佐野達前監督(現長崎監督)は当然ながら、最初の2年間を草津で暮らした人であるからこそ、U-23の存在を気に掛けたし、有薗、杉本という人材を上でテストし、その結果、有薗を貴重な戦力にまで成長させた。

しかし、今年から就任した副島監督には、U-23まで見ている余裕は残念ながらなかった。佐野さんは就任1年目とはいえ、過去4年間コーチとしてチームを見てきたし、3年間の植木体制を引き継いでの船出であった。だか、副島監督は完全に外部からの招聘であり、チームの力を把握するまでには時間がかかるし、植木GMからはチームの「再生」を依頼されてやってきた。

だからこそ、副島監督にはU-23を気にする時間などなかった。宮崎キャンプには、杉本、成田、星野の3人が呼ばれて行ってきたが、実はそれとて副島監督が「見込んで」呼んだ訳ではなく、木村コーチが強く推薦した訳でもなく、GMのとりあえず「様子を見てみたい」というかなり微妙な判断が裏にはあった。(結果論として、杉本はこのチャンスを掴んだのだが…)

U-23には、これまでサテライトリーグで結果を残してトップに上がるという目標があった。しかし、サテライトリーグは名目上「休止」となっているが事実上の廃止であり、復活の見通しは立ってはいない。そのことが、U-23の県リーグ入りを後押ししたが、これにより彼らにとって、本当の意味で「真剣勝負」出来る機会は大きく減ってしまった。

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県4部の戦いは、残念ながら彼らにとってまったくプラスになることはない。プラスになる試合といえば、天皇杯の決勝トーナメントぐらいであろう。あとはひたすらトレーニングマッチしかない。本来なら、真剣勝負の試合をこなすことで、チームは強くなり、個人の経験値が上がっていくものなのだが、彼らはそれが出来る環境にない。さらには、トップとの交流が少なく、首脳陣の目に触れる機会も少ない。それでも、今年2年目、3年目の選手は「勝負の年」と目標を定め、必死にスキルアップに励んできた。

入団当初は線の細いFWだった森川も、今は上半身トレーニングの成果がユニフォームの上からでもわかるほどたくましさを身につけ、裏へ飛び出すタイミング、スペースの作り方なども常に工夫している。3月に靱帯損傷してしまい、天皇杯予選の大事な時期にプレー出来なった飯山も、「借り」を返そうと練習でも手を抜かないプレーを続けている。おどおどしながらゲームを組み立てていた古矢ー市川のボランチコンビもすっかり成長した。

また、夏に獲得したダニエルに関しては、予想どおり「使い物」にはならず、終盤は本職の守備ではなくパワープレー要因としてたまに使われていたが、あれをやるなら正直、成田の方が使えるだろう? と何度感じたことか…

いつ、目にとまるかわからない時間が続いたにも関わらず、腐らず成長を続けた選手たち(まあ、腐って出ていってしまった選手もいますが…) そんな彼らにとって、残されたゲームは来週の1試合のみとなった。

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現時点では3人のみ退団が発表されているが、残る15人のメンバーの去就はまだわからない。名前は言えないが、残ることは決めている選手も数名いる。そしてまだ決めかねている選手もいる。さらにはチームを去ることを決めている選手もいる。だからこそ、来週試合があるのだが、もしかするとこのメンバーで試合をするのはこの日が最後になるかもしれない可能性もある。だからこそ、星野の負傷によるリタイアはかなり残念だった…

いろいろな決断があると思うが、出来ることなら今残っている15名全員には、18日、19日に行われるトップチームセレクションには参加して欲しいところである。そして、ここで自分の能力を発揮して、副島監督にアピールしてほしいと願うかぎりだ。

残された日はあと10日しかないが、彼らの集大成を敷島のピッチでぜひとも見せて欲しいし、多くの人に彼らのプレーを目に焼き付けて欲しい。

2010年12月 8日 (水)

長野のNEXT STAGEとは?

これまでの数年は「4強」による激しい争いを繰り広げてきた北信越リーグ。

しかし、2009年度で松本山雅とツエーゲン金沢が「卒業」。そして今年、4強の1つであったジャパンサッカーカレッジ(JSC)も、目標こそJFL昇格を掲げていたが、チーム予算を縮小して挑んだため、優勝争いは開幕前から長野優位と言われてきた。

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骨のあるライバルがいたからこそ、「無駄に熱いリーグ」と言われてきたのだが、今年に入ってその構図が完全に崩れ、長野が「どう勝つか」だけに注目が集まっていたと言えるだろう。

さて長野だが、昨年の全社準決勝で敗れたことで、3年半チームを指揮してきたバルディエール・バドゥ・ビエイラ監督に別れを告げ、コーチとして指導していた薩川了洋氏を監督に昇格させて新しいシーズンに突入。また、本格的強化が始まった2006年以来、昇格を逃し続けてきたこともあり、JSC同様、予算に関しては前年を下回る額で新チームは始動することとなる。

そのため、新戦力に関しては、元Jリーガーを派手に補強するのではなく、ライバルであるJSCから宇野沢、諏訪、麻生といった確実に活躍を期待できる選手をピンポイント補強し、その他は新卒などの若い選手をポジションごとに獲得するだけにとどまった(※ロアッソ熊本から網田慎のみ、期限付きで獲得

しかし、昨年からのレギュラーの大半はそのままであり、さらにはJSCから移籍してきた選手も、北信越や全国の舞台での経験もあることから、リーグ、そしてチームに馴染むまでに時間はかからなかった。こうして、薩川パルセイロはバドゥ体制+JSCの美味しいどころ取りというような形でスタートしていく。

チームの骨格は昨年のままであり、大きな変化は無いかと思われたのだが、チームを支える最終ラインに一抹の不安を実は薩川監督は抱えていた。

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これまでの長野といえば、3バックが基本であったが、薩川監督の理想の中にはいつも4バックがあった。「3」なのか、はたまた「4」なのか? とりあえず、シーズン突入前に薩川監督は「3」のままで行くことを決断するのだが、その3枚の組み合わせにも悩むこととなる。4年目の籾谷と、柏時代から見てきた2年目の大島が軸となり、最後のもう1枚を誰にするかがポイントだったが、三橋も本城もイマイチフィットしない。また、新しくなった3バックと、ボランチの連携も上手くいかず、監督にとって不満の残る連携が続いてしまう。

ただし、ここまでで取り上げたことは、あくまでも「全国で戦う上での不安」であり、北信越で戦う上ではあまり問題ない話でもあった。

4月11日についに開幕を迎えるのだが、初戦を8-0、2戦目は2-0、3戦目も5-0と3戦連続無失点と上々のスタートを切ったかに思えたのだが、それは相手とのレベル差を考えれば当然の結果であり、違う見方をすれば「こんな緊張感のない戦いで大丈夫なのか?」と感じさせた。

そして迎えた第4節のヴァリエンテ富山戦、ここで長野は手痛いドローを喫してしまう。シュート数では5-18と相手を圧倒。完全にゲームを支配しながらも、ガッチリ守りを固める相手をどうしても攻略できない。シーズン前のTMで見たときと同じように、バランスを取るはずのボランチが、その役目を全うしていないのだ。

これが、これまでのような「4強時代」であったのなら、間違いなく優勝戦線が離脱してしまう事態になっていたであろうが、運が良かったといっていいのか微妙だが、長野のポテンシャルからして、バランスが悪くても北信越では負ける相手はいなかった。

勝ち続けているものの、何か釈然としない状況が続いた長野に現実を見せつけられる瞬間が訪れる。

天皇杯長野県予選の決勝だ。
相手は当然ながら松本山雅FC。

これまでは同カテゴリーのライバルだったが、相手は今や全国リーグの舞台で戦い、長野が戦っている相手とは比べものにならない強敵と渡り合ってきている。長野としては、ライバルと戦える1回だけのチャンス故にどうしてもモノにしたかったが、山雅は長野が考えていた以上に成長し、そしてしたたかさを見せつけた…

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これまでの同じ戦術、戦い方を見せた両者
しかし、長野は相変わらず「いい試合」しか出来ず、山雅の吉澤監督には「戦ってきた相手が違いますから」と余裕の発言までされてしまう。

試合は0-1であるが、限りなく差を見せつけられてしまった長野。チームはバドゥ時代かた積み重ねてきた攻撃サッカーは継承し続けていたものの、7月から3バックを捨て4バックに変えていたが、大事な大一番でまたも結果を残せなかった。

そんな手痛い敗戦を喫した翌日、長野だけではなく、全国のサッカー関係者を驚かせる知らせが公式に発表される。

ジュビロ磐田で「完全優勝」を果たしている鈴木政一氏が、長野の強化本部長に就任したのである。

バドゥを監督に招聘したときも驚いたが、鈴木氏の強化部長就任もインパクトは強烈であり、そしてこの招聘こそ「チームの本気度」がわかるものでもあった。

バドゥ時代から、長野は地域リーグでは群を抜いたチームを作り上げ、その攻撃力に対してはどのチームも実力を認めていた。豊富なタレントを擁し、地域リーグらしからぬ、洗礼された攻撃サッカーを見せた長野。だからこそ、2008年の地域リーグ決勝大会では優勝候補、昇格候補に名前を挙げられた。しかし、攻撃サッカーの裏に、守備面の甘さ、勝負弱さが隠されていたことが表面化してしまい、雨の本城で屈辱的なグループリーグ敗退という悪夢の結果を招いてしまう。

そして、昨年も勝負に徹した「緑の壁」を最後まで攻略できず、またも涙をのみ、クラブはバドゥとの決別を選択。だが、ここで問題だったのだが、最高指導者の首だけをバドゥから薩川了洋に変えただけであり、チームの根本的問題にはメスが入っていなかったのである。

奇しくも、長野の同時昇格した讃岐も、昨年までは同じように理想論を追求したチームであった。しかし、連続して昇格失敗に終わった羽中田体制からの脱却を選択し、「勝つこと」を一番の目標とした現実路線に転向するために北野誠氏を監督に招聘。これが見事に的中したのだが、長野も「今さらながら」という感もあるが、勝ち方を知り尽くす名将に頼ったのである。

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鈴木氏が強化本部長に就任してからの長野は、少しずつその影響力を発揮していくこととなる。これまでは、なんとなく籾谷を中心に跳ね返していただけという感のあったディフェンスラインが、徐々に「グループとして」機能するようになっていく。また、鈴木氏はチームが強くなるキーマンに大橋を指名。彼には「長野の福西」というような活躍を要求し、試合中では多くの注文が飛ぶようになる。

これまでの長野の中盤といえば、どちらかというと攻撃一辺倒でバランスを時として崩してしまうことも多かったが、大橋がバランサーとして急激に成長を見せていく。そんな中で全社を迎えた長野。まだチームは地域決勝に向けて改良中でもあり、決して万全な状態ではなかったものの、それでも3連戦で延長戦にもつれ込みながらも勝ちきれる勝負強さを身につけて行った。

そして決勝で讃岐と対戦したのだが、やはり3戦連続延長戦を戦った体力面でのハンディは大きかった。また、相手の取った戦術は薩川監督は口が裂けても言わないだろうが、長野が最も苦手とするタイプであり、ものの見事に相手の策にはまってしまう。チームの最終目標地点はあくまでも地域決勝だが、取れるタイトルは全て狙うと宣言した長野。しかし、天皇杯長野県予選に続く完敗に、チームの課題はかなりハッキリしてきた。

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長野というチームが地域決勝の壁を破るには、固く守る相手を打ち破ることも大事なのだが、それ以上に、まずは「失点しない」ということが大きなポイントとなっていく。バドゥ体制時の長野は「攻め勝つ」という選択肢しかなかったが、鈴木強化本部長加入後に守りの意識が改善されていく。

地域決勝1次・決勝ラウンドで、再度讃岐と対戦した長野だが、ともにPK負けしたものの、1-1、0-0と内容はドロー。さらには6試合で失点は2と、決勝ラウンドに残った4チームの中では最小を記録(得点9は讃岐と並んで最多)。最後の最後に来て、長野は「勝つ方法」ではなく、「負けない方法」を身につけたと言っていいだろう。

ディフェンスリーダーの籾谷も、「苦しい戦いが続いているが、まずは守備陣がゼロに抑えれば最悪でも勝ち点1は確実に奪える。1次ラウンドが終わった後、ディフェンス組だけでミーティングを重ね『決勝ラウンドは絶対に無失点で抑えよう』と意識を高めてきました。ノザ、耕平、大島との連携。そしてキーパーとも。大会を通して、キーパーが裏のスペース(ボール)を上手く対応してくれたので、自分たちとしてはとても守りやすかった」とコメントしてくれている。

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結果的に讃岐に1勝もすることは出来なかったが、長野の目標は讃岐に勝利することではなく、JFLに昇格することが最大であり唯一の目標である。かつての長野であれば、理想を最後まで追求するのだが、相手の戦術の前に封じ込められておしまい。というパターンだったが、地域決勝に入ってから「鈴木効果」が見事に発揮された。

長野エルザ時代、2度地域決勝にチャレンジしたが、あの時のチーム力に残念ながら全国と対等に戦う力はなかった。そして2008年、ハッキリ言えばあの時点で昇格していなければ本当はおかしかった。要田、土橋、貞富、丸山、籾谷といったタレントを擁し、戦力は間違いなく出場チームの中でもNo.1だったはずなのだが、それでも昇格失敗。そして翌年も…

全社決勝の讃岐戦で「課題が…」と書いたが、長野の課題なんて本当は2006年からちっとも変わっていなかった。バドゥ体制から薩川体制に変わってもだ。サポーターだってわかっているはず。まずは目の前の試合を勝ってほしい。いい試合、魅力的なサッカーはそのあとでいいということを。

理想論だけで勝ち上がろうとした長野。だが、ギリギリのところでクラブは切り札を招聘し、路線変更とまでは行かないが、チームにこれまで足りなかった「勝者のメンタリティ」を植え付けていく。

そして第34回地域リーグ決勝大会で、やっと勝ち抜くことに成功した。
2006年から本格的強化を始めてから足かけ5年。かなり遠回りしてしまったが、やっと1歩前進することが出来た長野パルセイロ。

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「長野からJ」という目標に到達するには、超えなければいけないハードルはまだまだ山ほどある。さらには最大のライバルである山雅と比べれば、チームの実力だけではなく、観客動員数、クラブ経営、試合運営ノウハウ、施設面などで大きく遅れをとっている現状にしっかり目を向けるべきである。

チーム強化に関しては、来季からはもっと「鈴木カラー」が前面に出てくることは間違いない。あとは、クラブがチームに対して万全のバックアップが出来る体制を作れるかがポイント。また、すでに北信越リーグで有料試合を行っている長野だが、これまで以上に運営面でのスキルアップ、そして顧客満足に努める必要性もあるし、「長野にクラブがある意義」を高め、地元での認知度・好感度を上げていかなければならない。

当初から「J入り」を表明こそしているものの、スタジアム施設の問題から、即J準加盟→1年でのJ2昇格は難しい状況にある。だからこそ、「Next Stage」の第一歩はクラブの基盤をこれまで以上に強くすることが重要であり、将来的に目標(J入り)を達成するためにも、JFL元年はこれまで以上に「愛されるクラブ」になることも必要だ。

ただチームを強くするだけでいい時代は終わった。
そして来季からは、これまで以上のビジョンを持ったクラブに成長してほしいと願う限りである。

2010年12月 6日 (月)

2010地域カテ王者は讃岐に

第34回地域リーグ決勝大会
決勝ラウンド最終日 @市原臨海
三洋電機洲本 0-1 カマタマーレ讃岐
[得点者]
58分神崎(讃岐)

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決勝ラウンド2日目まで、1勝1PK勝ちの勝ち点5で首位に立つ讃岐は三洋洲本と対戦。この試合でも、持ち味の堅守と勝負強さを見せつけ、洲本を1-0で下して勝ち点を8とし、地域リーグ決勝優勝というタイトルも獲得してJFL昇格を決めた。

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さて、讃岐というチームだが、2006年の地域決勝、昨年の全社、そして今年のチームと見る度にカラーが変わっていた。

2006年から現在のチーム名に改称し、明確にJリーグを目指すこととなったが、当時は全国の強豪にまったく歯が立たなかった。チームはこの敗北から、これまで以上の強化を進めることとなるが、2007年に四国リーグで優勝を逃したことで、知名度があり、育成にも長けた指揮官を求めたクラブは羽中田昌氏に白羽の矢を立てる。

チームは新監督に、新しい選手を獲得し、これまでのスタイルから大きく姿を変え、モダンなパスサッカーで全国への挑戦を開始したが、2008年はVファーレン長崎の前に屈してしまう。そして2009年、四国リーグで優勝を逃してしまい、全社に復活を賭けて挑んだのだが、同じく全社復活をかけていたツエーゲン金沢の堅固なサッカーの前に、バルセロナのような攻撃サッカーを目指した讃岐はまたも敗れ去ってしまう。

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この敗戦により、クラブは羽中田体制の見直しを行い、理想論ではなく「勝てるチーム」を作り上げるため、ロアッソ熊本で指揮を執った北野誠氏を監督に招聘。そして今季の四国リーグをまず制し、地域決勝を睨んだ戦い方をするために全社に挑んできた。

今季の四国リーグでのパフォーマンスを見ていないこともあり、羽中田体制からどう変わっているのか興味があったが、全社で見た讃岐はまるで去年のツエーゲン金沢のような、堅守速攻型チームに変貌。チームの印象をがらりと変えた北野監督は、全社決勝で長野を下して優勝したあと、このようなコメントしてくれている。


「このチームはね、長野さんのようにポゼッションを高めたパスサッカーも当然出来ます。四国リーグではその戦い方で勝った試合も当然ありますから。

しかし、この大会(全社)では地域決勝を睨んでそういうサッカーをするのではなく、敢えて勝つサッカーに徹することを選手全員に伝えました。そのうえで、選手は戦術と役目をしっかり理解し、そして最高の結果を出してくれました。

よくね、地域決勝の権利を持っているチームに対して、『全社は調整の場』とかいう人もいるけど、このレベル(地域リーグ)の選手が簡単に調整なんて出来ないですよ。とにかく、試合をこなして強化を続けるしかないんです。それにね、四国という地域は、関東や関西に比べてまわりにJクラブも少ないし、強いチームもあまりないので、練習試合でいい(強い)相手となかなか組めない不利な点があります。

だからこそ、この大会(全社)では、同等、または自分たちよりも強いと思われる相手と緊張感をもって真剣勝負ができる最高の舞台なので、選手には全力で行って結果を残そうと伝えたし、自分自身、ロッソ(当時の名称)の時に全社を制したとき、選手が1戦ごとに自信を付けていくのが手に取るようにわかったこともあり、今の選手たちにも『この気持ち』をどうしても味あわせてあげたかったのです」


そして全社決勝が終わった直後、地域決勝の組み合わせ決定の報が北野監督の下に入ると、苦笑いしながら「また長野さんと一緒ですか…」とだけコメントしたが、その表情からは大きな自信が見えていた。

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今季、四国リーグ、天皇杯香川県予選、全社四国予選、第46回全国社会人大会と、同カテゴリーとの戦いでは、無敗のまま地域リーグ決勝大会を迎えた讃岐。高知ラウンドに振り分けられたが、同グループには全社上位を占めた長野パルセイロ、福島ユナイテッドが含まれ(あと1チームはさいたまSC)、1次リーグで最も注目を集めるグループとなったが、ここでも全社同様の「負けないサッカー」を終始貫き、最激戦区を1位で通過(出場12チームの中で最高勝ち点となる8を獲得)

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決勝ラウンド初戦では、今年の地域レベル最強の座を決める戦いといってもおかしくない「讃岐 vs 長野」の対決がまたも実現。今度の対決もドローで終わったが、内容では長野を終始圧倒。全社からの3連戦の成績を1勝2PK勝ちとし、4部カテゴリー最強の座を事実上ここで獲得。

2戦目のY.S.C.C.戦は、開始直後に失点、さらには同点にした直後にPKを与えてしまい、再び突き放されるというイヤな流れとなってしまうのだが、讃岐は慌てず組織的守備をまず立て直す。守りの中から流れをたぐり寄せ、前半ロスタイムに追いつくという抜群の勝負強さを見せつける。

最後の3戦目の三洋洲本戦は、前の試合で長野がJFL入り(2位以内)を確定させていることから、チームに「負けられない」というプレッシャーがかかり、体におもりを付けているかのような、キレのない動きに終始してしまい、三洋洲本の鋭いカウンターの前に危ない場面を何度も作られてしまう。

しかし、それでも失点しないところこそ、讃岐の強み。

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熊野實社長から「勝つチームにしてほしい」と頼まれて監督を引き受けた北野誠。就任してから取り組んだのは「選手の意識改革」からであった。自分たちがやっていて面白いサッカーをしていても、勝たなければ意味がない。勝つからこそ、サッカーがおもしろくなり、そして上手くなるというもの。だからこそ、選手には練習からでも勝負に徹しさせ、常に緊張感を持たせるようにしてきた。また、指導法、練習メニューだけではなく、味方のプレーや判定などに文句を言う選手に対しては容赦なく厳しく怒鳴りつけてきた。

すべては、「勝つ」ということを追求するために。

勝つチームというのは、必ずクリーンであり、気持ちが切れず、仲間をいたわり、そしてチームが1つになっているものであると北野は信じている。そんなことから、個人プレーよりも「フォー・ザ・チーム」を徹底させてきたのだ。

だからこそ、厳しい流れの中でも、讃岐は最後まで崩れることがなかったし、この日もセットプレーから奪った虎の子の1点をガッチリ守りきって今季最終戦も勝利で飾り、ついに同カテゴリー相手には無敗(※)のまま優勝。全社、地域決勝のタイトルをひっさげて、来季からはついにJFLに戦いの場を移すこととなった。

※通算成績:34勝2分1敗
西日本社会人大会:3勝(
うち2PK勝ちも含む→優勝)、四国リーグ:12勝2分(優勝)、全社香川県予選:2勝、全社四国地区予選:2勝、天皇杯香川県予選:3勝、第46回全国社会人大会:5勝(優勝)、天皇杯本大会:1勝1敗(1回戦→1-1PK5-4 高知大学、2回戦→1-4 大宮アルディージャ)、地域決勝:6勝(うち2PK勝ちも含む→優勝)

表彰式のとき、キャプテンを務めた下松、そして決勝点を挙げた神崎の二人は涙を流していた。ともに、バンディオンセ神戸(のちに加古川)時代に全国の舞台まであと一歩、という所まで行きながら悔しい思いをしてきた両者。悔しい思い、辛い思い、現役を離れていった仲間のこと、そして讃岐で支えてくれた仲間やサポーターのことを思うと、涙が溢れてきたそうだ。

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そんな彼らが、チームで大黒柱として牽引。また、びわこ草津や三菱水島では思うようなパフォーマンスを見せられなかった波夛野は、地域決勝で抜群の働きを見せてくれた。このチームには、突出した選手は誰一人としていない。前線には、ターゲットマンとなる長身選手もいない。その代わりに、160センチ台の小さなアタッカー陣が小気味良い動きを見せていく。

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そう、一人に頼るのではなく、全員がそれぞれのタスクをさぼらず遂行してこそ、讃岐の堅実なサッカーが生まれるというもの。

結果的に、全社の優勝、準優勝がそのまま地域決勝でも同じ順位となり、ある意味で妥当な結果となった今年の大会。ただ、讃岐、長野の両サポーターにとって、「何年待たせるんだよ…」という所かも知れないが、続けてきたらこそチームは歴史を積み重ね、ここまで来たのだと思う。

しかし、この両チームはJFLに上がるところが「終着点」ではない。

その「次」のために、もう動き出さなければいけないはずであり、この先の進化に大いに注目したいところだ。

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とにかく、カマタマーレ讃岐の皆さん、優勝&JFL昇格おめでとうございます。

さよなら、北信越!

何年も待たせやがってよ…

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AC長野パルセイロ、JFL昇格おめでとう。

しかし、今日という日は別れの日でもある。
北信越リーグとの別れ
そして、今まで戦ってきた仲間との別れ…

そう、Next Stageに行くためには
別れは必要不可欠なのだ

2006

2007

2008

2009

2010


ライバルである松本山雅は、一足先に全国の舞台を経験し一回り以上逞しくなっている。そして、このチームも「別れ」を経て、また大きく成長しようとしている。

来年、舞台を北信越から全国リーグに変え、再び相まみえる両者。

はたして、来年の信州ダービーの顔ぶれはどのようになっているのだろうか…
今から楽しみで仕方がない。


今年の地域決勝詳細については、またのちほど。

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