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2010年11月28日 - 2010年12月4日

2010年12月 4日 (土)

讃岐、長野を3タテ

第34回地域リーグ決勝大会・決勝リーグ初日
カマタマーレ讃岐 0-0(PK7-6) 長野パルセイロ

全社決勝、地域決勝一次リーグと約1ヶ月の間に2度の対戦があり、そして決勝ラウンド初戦でまたも顔を合わせた両者の戦いは、選手個々の差よりも、監督の「狙いの差」をハッキリと感じさせる試合となってしまった。

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過去2戦と同じシステムに、ほぼ同じメンバーで来た長野。というか、1次ラウンドと全く同じスタメン。これに対して、讃岐もそれほどメンバーは変えてはいないものの、システムをややいじってきた。これまでは4-4-2が基本線であったが、この日は21番岡本をワントップとした4-2-3-1で挑んできた。

試合は、前半風下を選択した讃岐が優位に進めていく。さて、1トップシステムを導入してきた讃岐だが、前線の攻撃陣とボランチはみな小柄。一番大きい森田にしても176センチ。それ以外はすべて175センチ以下なのだが、彼らがよく走り回り長野守備陣を攪乱していく。さらに、籾谷などのパスミスもあり、何度か危ない場面を作られてしまう。

これまでの2戦では、攻める長野、守る讃岐というイメージで試合が進んでいたが、この日は折からの強風もあり、風上の長野は全く攻撃の形を作れない。いや、風のせいだけでもなかった。さすがに3度目の対戦ということもあり、讃岐は完全に長野攻撃パターンを読み切っていたのだ。

とりあえず、相手にボールを持たれた場合は、外へ外への相手を押しだし、中の危険なエリアにはしっかりブロックを作って進入させないように対応。中に切れ込めない長野にとって、もどかしい前半戦となってしまう。

だが、長野も讃岐の守備、そして攻撃の前にやられっぱなしではなかった。中盤の大橋は精力的に動き回り、必死に高い位置でディフェンスを仕掛けていく。序盤にはパスミスもあった最終ラインも、時間の経過とともに落ち着きを取り戻し、ノーファールで相手の攻撃に対応。攻撃面では良さを全く見せられなかった長野だが、守備面では次第点の活躍を見せていく。

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前半、追い風に乗った相手の攻撃を耐えた長野にとって、後半は反撃に出たいところであったが、そうはいかなった。後半の開始直後、長野はいきなり大ピンチを迎える。セットプレーから波夛野と飛び出した諏訪が交錯するもノーファール。2人が競ったボールは、ゴール前に詰めていた森田のもとに転がる。完全にフリーの森田。あとはゴールに蹴り込むだけだったが、無情にもシュートはバーを直撃。

その後も、風上ながらもペースを握り続ける讃岐。森田、吉澤、飯塚、岡本の攻撃陣が盛んにポジションチェンジを繰り返し、後半20分ぐらいまで攻勢を続ける。しかし、風上ということで、前半以上に体力を消耗していく讃岐は、運動量が時間の経過とともに下がり出す。

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23分に長野は久々のチャンスを掴むと、続く28分に右サイドを突破した佐藤大典から素晴らしいクロスが中に入る。中央でCBの大島がフリーで待ちかまえていたのだが、なんとシュートは枠を捉えきれず。この日初めて長野に訪れた決定機であったが決められない。さらに31分、FKのチャンスに大橋の蹴ったボールは直接讃岐ゴールを襲うも、これまたバーを直撃。

後半35分ぐらいまでは長野の時間帯であったが、ここを凌ぎきった讃岐は、やや「負けなければいい」というサッカーにシフトチェンジしていく。というか、讃岐の守備力の高さは非常に目を見張るものがあります。第1試合の洲本の場合は、必死に守りきるという感じですが、讃岐の場合の守備は組織的に守り、相手に隙を与えない非常に整備されたディフェンスを終盤に入っても見せつける。

その後は、長野にボールを持たせながらも、隙あればカウンターで決勝点を狙っていくというサッカーに終始。長野として、言い方は悪いが「相手の手のひらの上」でサッカーをやらさせられたようなものであり、完全に薩川パルセイロの出方を読み切った北野カマタマーレの、作戦勝ちでもあった。

さて、試合は結局スコアレスのまま終了し、決着はまたもPK戦。

そして再び讃岐が長野を下したのだが、過去2試合とは違う、「長野の完敗」を感じさせる試合でもあった。

試合後、薩川監督は試合内容もそうだが、同じ相手に3度も勝てなかったことに対し、非常に不満であることをコメントした。

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さすがに、同じ相手に3度負け、さらには同じように相手に守りきられてしまっては、何とも言えないものがある。確かに3敗とはいえども、実際は1敗2分であり、まだ決勝リーグで敗退が決まったわけではないので悲観的になることはない。しかしだ、勝てなかったことに対して薩川監督にはもっと危機感を持って欲しいのだ。

決勝リーグで一番難敵と思われるのは、長野から見て讃岐であることは間違いない。だからといって、洲本やYSに絶対勝てるという保証はどこにもない。この日、勝てなかったことに対して選手やスタッフはどこまで危機感を感じたのであろうか? 別に、今さらリアクションサッカーをしろ!という訳ではないが、少なくとも自分たちは「強い、やれる」という慢心だけは完全に捨て去って欲しいものである。

長野にとって、市原を、そしてこの大会を「リベンジの場」そして、「ステップアップ」の大会にしなければいけないのだから…
そして、それを成し遂げるだけの力は間違いなくあるのだから

それにしても、讃岐の「チームとしての完成度」は非常に高いものがあり、決勝リーグ実力No.1はやはり讃岐なのか? と思わせる試合でありました。

洲本、初戦を粘り勝ち

第34回地域リーグ決勝大会・決勝リーグ初日
Y.S.C.C. 1-2 三洋電機洲本
[得点者]
4分寺田(YS)
20分梅川、78分森川(洲本)

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いきなりだが、サッカーをするときに、2つの方法論があると思う。

・自分たちの理想を追求するやり方
・試合に勝つ方法論を探り、徹底するやり方

当然、自分たちの理想を追求したうえで勝つサッカーをする、ということがベストであることはわかるのだが、それが出来るのはトップレベルの一握りか、実力差のあるチームと対戦した場合のみ。だからこそ、それ以外のチームはいろいろな方法論を模索する。

そして、地域決勝初日の第一試合はまさに「理想論」vs 「現実路線」の戦い方となった。

昨晩(埼玉は昨晩からでしたが…)から降り続く雨は、明け方から激しくなり、こりゃ第1試合は雨の中かな…と思われたが、市原は幸いにも試合前に雨が止み、晴れ間も見えだした。しかし、雨は止んだが、激しすぎる風が選手を大いに悩ますこととなる。

前半、風下にエンドを取ったのはY.S.C.C.(以下YS)。そして、風の威力は開始直後からいきなり発揮される。2分に三洋洲本がFKのチャンスを得たのだが、あまりの強風のため、ボールは全く前に飛んで行かない。すると、このボールを奪ったYSはいきなりCKのチャンスに結びつけていく。

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キッカーは絶妙のボールを入れる中村竜也。右足で中に入れたボールに寺田が飛び込んで頭で合わせていきなりYSが先制。その後も、風下の利点を活かすために、普段よりも早いタイミングでクロスを入れてくると、9分にはクロスがそのままシュートとなり、バーを直撃する惜しい場面も生まれる。また、早いタイミングからのクロスだけではなく、チームの特性である、ダイレクトパスを多用したパスサッカーで揺さぶりをかけ、洲本陣内で優位に試合を進めていく。

ポゼッションで相手に圧倒され、さらには風上のため前にボールをなかなか運べない洲本だが、20分に最初のチャンスを迎える。カウンターから16番友定が右サイドを駆け上がり、中にグラウンダーのクロスを入れると、4番森川がシュート! このシュートはYSのGK浜村がファインセーブではじき出すも、左サイドから詰めていた梅川が蹴り込んで同点(公式記録では「6」のアシストになっているが間違えかと…)。

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見事すぎるカウンターが炸裂し、同点とした洲本だったが、このゴールで流れをたぐり寄せることは出来ず、その後もYSの猛攻に晒されてしまう。失点直後の22分に須原のFKが洲本ゴールを襲い、24分には中村のミドル、29分には辻のヘディング、32分に寺田のオーバーラップから分厚い攻撃、39分にもまたも須原の直接FK、41分に再び辻と、洲本はピンチの連続。だが、洲本は相手の攻撃に対して体を投げ出し、必死のディフェンスを見せる。

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さて、1-1で前半を折り返し、後半は風上となったYSだが、前半を上回るペースで猛攻を仕掛けていく。ロングパスはこの風では意味がないこともあり、前半以上にショートパス、ダイレクトパスを多用して、サイドを攻略。そして後半5分、辻→松田とパスが渡り決定機を迎えたのだがシュートは枠の外。続く10分には松田のポストプレーから、走り込んだ須原がシュート。展開は抜群なのだが、フィニッシュがどうしても決まらない。

攻め続けるYS、なんとかしのぐ洲本という展開が続く中、前半同様、カウンターから洲本は活路を見いだす。19分、CKのピンチからクリアボールを素速く前線に入れると、沈が縦に飛び出しシュートまで持って行く。その後も相手に攻め続けられるものの、耐え続ける洲本。そして33分、一瞬の相手の隙を洲本は逃さなかった。試合が一瞬途切れた後のリスタートのボールを、素速く前線に繋げると、先制点をアシストした森川が再びシュート。これが見事に決まって、劣勢の洲本がなんと逆転。

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後半のシュートは、19分とこの33分のたった2本だけ。そして、1試合を通じての決定機は2度しかなかった洲本だが、その2回をものの見事に得点に結びつけた決定力は脱帽。そして決定力以上に、あれだけ相手に回され続けても、集中を最後まで切らさなかったディフェンスは賞賛に値するだろう。

さて、粘り強く対応した守備に関してだが、試合後の洲本・稲葉監督はこのように語ってくれている。

「決勝リーグに残ったチームはどれも強いチームばかりで、ボールをある程度回されることは覚悟していました。だからこそ、選手たちには、相手がシュート体制に入ったらしっかりブロックすること、そして守備に回ったらしっかりと2ラインを作り上げることを徹底させました。ウチはまだまだそのレベル(相手と同じという意味)には達していないチームなので、とにかくチャレンジするしかない。それが出来なければ、強敵と対等に戦うことができないと試合前に伝えましたが、今日は本当に選手はよくやってくれたと思います」

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自分たちは「強くない」と認識したうえで、強敵に「勝てる方法」を見事に最後まで貫徹した三洋洲本。そして、彼らはこの大会において、JFLに昇格することよりも、「厳しい中で強い相手と真剣勝負できることに感謝しよう」という気持ちで挑んでいた。

それに対してY.S.C.C.は、シーズン当初から積み重ねてきたポゼッションサッカーに磨きを掛け、アマチュア最高峰(JFL昇格)にたどりつくために戦ってきた。そしてこの試合では、良いサッカー、目指すサッカー、そしてJFLへという「目標」を成し遂げようと必死に攻撃を繰り返したのだが、プレッシャーの中で最後は自滅してしまった格好となってしまった。

誰が見ても試合はYSのペースであり、どちらが面白いサッカーをしたかと問われれば、それはYSであることは間違いない。しかし、試合に勝ったのは三洋洲本である。

理想論は当然必要である。
だが、この大会だけにおいては不要なのでは? と感じることもある。

なぜならば、この大会は「勝たなければいけない大会」なのだから…
そう考えると、三洋洲本というチームは、非常に不気味なチームであると言えるし、長野も讃岐も侮ったら痛い目にあう相手であると言えるはず。

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また、初日に敗れたYSだが、内容は間違いなく悪くはない。正直、あと1本さえ決まっていれば、試合はどう転んでいたかわからない。この段階に来て、いまさら戦術を変えることは得策ではないし、三宅監督自身も戦術やシステムを変える気は毛頭無い。であるならば、あと2試合でYSが目指してきたサッカーを、讃岐、長野に全力でぶつけるしかない。そんあこともあり、残された2戦は撃ち合いになる可能性も十分考えられるだろう。

2010年12月 3日 (金)

地域決勝・決勝リーグ初日

第34回地域リーグ決勝大会・決勝リーグ初日
Y.S.C.C. 1-2 三洋電機洲本
[得点者]
4分寺田(YS)
20分梅川、78分森川(洲本)

朝からの激しい雨が、試合にあわせて止んだものの、海側から吹き荒れる強風に戸惑いながらのゲーム展開となる。

先手を奪ったのはYS。いきなりのCKのチャンスに寺田が頭で合わせて幸先のよいスタートを切る。その後もペースを掴み続けるのだ、洲本の粘り強い守備の前にに追加点を奪えない。

すると20分、ワンチャンスを活かした洲本が同点に追いつき試合を振り出しに戻す。だか、基本的にYSペースは変わらず、後半になるとさらにYSの猛攻が激しくなる。

だか、それでも点は奪えない。

そして、試合が動いたのは78分だった。

プレーが一旦切れてから、リスタートで一瞬集中が切れたYS守備陣。その隙を洲本は逃さず、井上がゴール前に持ち込んで森川にパス。これを見事に蹴り込んで洲本が逆転。


カマタマーレ讃岐 0-0(PK7-6) 長野パルセイロ

全社決勝、地域決勝一次リーグでは、攻める長野、守る讃岐という展開であったが、今日はその立場が逆転。長野にとっては、PK決着とは言え、同じ相手に短期間で3度負けるという、屈辱の結果になった。

しかし、カマタマーレの成長というか、戦術理解度の高さは目を見張るものがありました。

試合詳細については、また帰宅後にでも。

2010年12月 2日 (木)

さよならトミケン

今年でザスパ草津U-23から去る選手が発表された。

http://www.thespa.co.jp/u23/news/newsdesc.cgi?newsid=2010120101

3年間チームのまとめ役として頑張ってきたトミケンこと、冨田賢に、彼と同期入団の高崎真紀、2年目の田村幸太の3名の退団が発表された。

トップチームの方はすでに退団選手が発表されているが、やはりU-23の選手たちがチームを去ることも非常につらい。いや、チャレンジャーズ時代から、「草津のチーム」を見続けていると、どうしてもトップの選手以上に離れていく選手のことが気になるもの。

特に今回のトミケンに関しては、本当にお疲れ様!
です。

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2008年の新加入選手の中に「慶応大学卒 冨田賢」という名前があったのだが、当初は「トップの新加入選手の間違えだろ?」と思ったのだが、やってきたのは前橋ではなく草津町。

慶応大学ソッカー部主将なんていう、華やかな経歴のある持ち主が、なんで「雑草」の集まる草津に来たの?と始めは驚いた。普通に大学を卒業して、就職していればいい職につけたはずなのに、なんでよりよって草津???と…

一番最初に質問したときに、確か「どうしてもサッカーがしたかった」と答えてくれたはず。

慶応ボーイなんて、よく使われる言葉ありますが、彼は「なんとなく」草津に来たのではなく、本気でサッカーをするためにこの地を選んでくれた。確かに、他でプレーするチームがなかったことは事実だが、最後に残された「プロへの道」に全てを賭けるために、華やかだった大学時代の経歴を捨て去って草津にやってきた。

本人は否定するだろうが、やはり他人からみれば、FC東京U-18→慶応大学なんていう経歴は、エリート街道であることは間違いない。それでも、草津に来たときから他の選手同様、働きながらプレーする毎日を続けた。そんな中で、培ってきたキャプテンシーを見込まれて、チームのまとめ役として先頭に立ち、試合においてもゲームキャプテンを務めてきたトミケン。

しかし、残念ながらついにプロへの道は開けなかった。
だが、草津で過ごした3年間は、プロになる以上に大きな経験をしたはず。

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プロになるだけが「サッカー選手」の終着点ではない。いかにサッカーと向き合うかを考え、サッカーで人を幸せにし、そして自分を成長させられるか? ということに気づくことができれば、ここに来た意味は十分あったのではないだろうか。

トミケンを指導した木村コーチも、サッカーで生活しているものの、彼もまた「Jリーガー」にはなれなかった人である。しかし、諦めずに続けてきたからこそ、今の木村直樹がある。そんなキムさんの姿を間近で見てきたらトミケンだからこそ、熱くていいコーチになってくれると信じている。

トミケンの最後の言葉に、残る選手たちへ

「夢は託した」

とあるが、非常に重い言葉である。
しかし、この重さこそがチームを強くする原動力にもなるし、伝統に繋がっていくのではないだろうか? 彼の言葉に対して残った選手たちは、有薗真吾に続く存在を目指してほしいし、今年達成出来なかった「天皇杯出場」という目標を、今度こそかなえて欲しいものである。

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さて、最後になってしまったが、なかなか出番がなく控えに甘んじること少なくなかったが、腐らず成長を続けてくれた高崎、チーム事情で本職のMFではなく、センターバックをやる機会が多かった田村も本当にお疲れ様です。

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それぞれの新天地での活躍を期待したいと思います。


余談になりますが、2008年の埼玉スタジアム第2で行われた浦和とのサテライトリーグでの1枚があったので掲載しておきます。

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しかし、この4バックもなんか感慨深いですね…
右から冨田ー有薗ー小林ー木下(現相模原)という並び。

2010年11月30日 (火)

地域決勝、1次リーグ雑感

あと3日後に迫った地域リーグ決勝大会、決勝リーグ。ということで、非常にざっくりですが1次リーグ雑感をまとめてみました。

<Aグループ>
HOYO 2-2(PK5-6) SC相模原
レノファ山口 0-3 Y.S.C.C.

HOYO 1-0 レノファ山口
SC相模原 3-0 Y.S.C.C.

HOYO 2-3 Y.S.C.C.
SC相模原 2-3  レノファ山口

※最終順位
1位:Y.S.C.C.(6pt、+1)、2位:SC相模原(5pt、+2)、3位:HOYO(4pt、0)、4位:レノファ山口(3pt、-3)→Y.S.C.C.のみ決勝リーグ

最終日までに1勝1PK勝ちで勝ち点5とした相模原が一番優位な状況にいたが、最後の最後で「地域決勝」の怖さを味わうことと同時に、チームの未熟さを露呈してしまった。

序盤で2点のリードを奪い、早くも決勝リーグ進出が見えたかに思われた相模原。レノファはシュートすら打たせてもらえない展開が続き、試合はこのまま終了かと思われたが、68分に放った1stシュートがゴールネットを揺らすと奇跡の展開が始まる。78分に2点目が入り、ついにレノファが同点に追いつく。相模原は慌てて秋葉忠宏、ジエゴカンポスを投入するも、流れ引き戻すことは出来ない。そして終了間際の87分、柏原がこの日2点目となる値千金の逆転弾を叩き込み、相模原はThe End。

第1試合では、退場者を出し数的不利にも関わらず、奇跡的な逆転勝利を挙げたY.S.C.C。そして第2試合でも劇的すぎるドラマが最後に隠されていた。

かつてのザスパ草津のように、寄せ集め集団で勝ち抜けるほど、今の地域リーグ事情は甘くはない。2003年当時であれば、それでも良かったのだが今は違う。YSにしろ、レノファにしろ、名のある元Jがいなくても、素晴らしいチームは作り上げることは可能なのである。地道に築き上げてきたチームが勝ち残ったことは、ある意味必然だったのかも知れない。

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余談ですがHOYOのブレノ監督、サッカーチームの監督というよりも、総合格闘技家というか、バウンサー(用心棒)が似合う風貌でして、一見だけですとかなりイカツイブラジル人。しかし、話をしてみると気さくな「お兄ちゃん」で結構好印象でした。

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<Bグループ>
藤枝MYFC 1-1(PK3-4) グルージャ盛岡
三洋洲本 1-1(PK3-0) 札大GP

藤枝MYFC 2-5 三洋洲本
グルージャ盛岡 0-1 札大GP

藤枝MYFC 4-1 札大GP
グルージャ盛岡 2-0  三洋洲本

※最終順位
1位:三洋洲本(5pt、+1)、2位:グルージャ盛岡(5pt、+1)、3位:藤枝MYFC(4pt、0)、4位:札大GP(4pt、-2)→三洋洲本のみ決勝リーグ

このグループのみ見ていないのですが、藤枝MYFCの敗退は正直驚きでした。実力的にはJを目指す2強の争いかと思われていたBグループだが、ふたを開けてみると思いもよらぬ大混戦。勝ち点こそ差が付いたが、実際にはすべてのチームが1勝1分1敗という結果。全社1回戦で鳥取SCドリームスに敗れたときと、結果的に同じような試合をしてしまったMYFCに対しては、厳しい言い方かも知れないが相模原以上に「早すぎる挑戦」だったのかも知れない。そして、2年連続で関西を制した三洋洲本の力を、やや過小評価していたことを改めなければいけない。

それにしても、グルージャは何年(何回)1次リーグの壁に跳ね返されるのだろうか…

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<Cグループ>
福島ユナイテッド 0-1 カマタマーレ讃岐
長野パルセイロ 4-1 さいたまSC

福島ユナイテッド 0-0(PK7-8) 長野パルセイロ
カマタマーレ讃岐 3-2 さいたまSC

福島ユナイテッド 4-0 さいたまSC
カマタマーレ讃岐 1-1(PK3-2) 長野パルセイロ

※最終順位
1位:カマタマーレ讃岐(8pt、+2)、2位:長野パルセイロ(6pt、+3)、3位:福島ユナイテッド(4pt、+3)、4位:さいたまSC(0pt、-8)→カマタマーレ讃岐、長野パルセイロが決勝リーグ

当初から2強1対抗と言われていたCグループだが、最終的にはそのままの結果となった。

東北リーグでは2位に終わり、全社で出場権を獲得して高知に乗り込んできた福島だが、やはり2強の壁に跳ね返された形となった。手塚監督は3試合戦ったのちにこのようにコメントしてくれている。

「この大会はね、トーナメントと同じだと思っています。だからこそ、初戦に負けてしまってことは本当に痛かった。いかにいいサッカーをするか? ではなく、いかに相手の長所消し去るかだと思っています。そういう点では、ある程度タスクは出来ていたと思いますが、自分たちの攻撃に関してはまったくダメでした。私は2度目の大会でしたが、改めてこの大会の難しさを感じましたが、ここで得た経験を絶対に次に繋げていきたいと思います」

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最終戦でこそ、素晴らしい戦いをした福島。しかし、その前の2試合では点を奪うことは出来ず、守備面ではある程度通用したものの、全国を勝ち抜くための攻撃力はまだまだであったことを露呈。残念ながら、全社で感じた「いいところまでは行けるのだが…」という評価を覆せるまでには成長していなかった。今年は資金難に見舞われるなど、クラブの根幹を揺るがす出来事もあったが、これらを含めた「苦い経験」をどう、プラスに変えられるかがポイント。茨の道からのスタートであるが、手塚監督の手腕に期待したいところだ。

さて、3戦全敗で終わってしまったさいたまSCだが、その実力と内容は決して低評価されるものではなかった。長野戦はいい滑り出しを見せたのだが、退場が大きく響いて初戦を落としてしまう。次の讃岐戦はリードされながらも最後まで諦めない姿勢を見せ、関東リーグ2位はダテではないというところを見せてくれた。

それにしても、奥山や宮島といった選手も見たかったなぁ…

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<決勝リーグ組み合わせ(市原臨海)>
12月3日
Y.S.C.C. vs 三洋洲本
カマタマーレ讃岐 vs 長野パルセイロ
12月4日
Y.S.C.C. vs カマタマーレ讃岐
三洋洲本 vs 長野パルセイロ
12月5日
Y.S.C.C. vs 長野パルセイロ
三洋洲本 vs カマタマーレ讃岐

ということで、以上のように決勝リーグ日程が決まっていますが、初戦で今年3度目の激突となる讃岐 vs 長野はやはり注目のカードとなるでしょう。高知ラウンドでは、お互いに「先」が見えていたこともあり、両者とも最悪「引き分けでも良い」という形で試合に入ったが、大会初戦で「引き分けでもいい」という訳にはいかないだろう。長野にとって、たとえPKとはいえ、10月、11月と短期間で2敗した相手であり、なんとしてでもリベンジを果たし、波に乗りたいところ。

そして、市原といえば、昨年の全社準決勝でライバルに引導を突きつけられた因縁の会場である。

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1年前に敗れたライバルは、JFLで最後までJ昇格争いに加わるまでに成長し、その差を大きく広げた感もある。だからこそ、長野はその1年の差を取り戻さなければならないし、ライバルと再び同じ土俵で戦うためにも、目の前の3つの敵を倒さなければいけない。プライドを取り戻し、最大のライバルと再び肩を並べるために「因縁の地」に再び立つ長野。今度こそ、同じ失敗は許されない。

そしてもう一つ、リベンジに燃えているのがY.S.C.C.である。

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昨年、松本で「あと3分」を耐えきれなかったが、あの悔しさをバネに今年は快進撃を続けてきた。そして迎えた地域決勝では相模原に0-3で敗れて絶体絶命のピンチを迎えたが、奇跡的な逆転劇により復活。あまりにも劇的な決勝リーグ進出に、チームの士気は非常に高まっており、「3度目の正直」が本当に手の届くところまで来ていると言えよう。

とにかく、初戦の結果がその後の流れを大きく左右することは間違いない。Bグループで起こった波乱や、最後に足をすくわれた相模原のように、「絶対」がないのが地域決勝の怖さであり、おもしろさでもある。現状ではやはり三洋洲本の力がやや劣ると言われているが、はたしてそのようになるかは非常に微妙。

しかし、決勝リーグは1次リーグとは違い、1/4の確率から3/4の確率で次(JFLへの自動昇格、もしくは入替戦)に進めることもあり、その戦い方にも注目が集まるところ。各チームの監督が、どのような戦い方をし、どんな選手起用をしてくるのかも楽しみなところである。

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最後に、JFL最終節でアルテ高崎の17位が確定し、地域決勝3位チームとの入替戦が決まったが、その日程はまだ発表にはなっていないが、地域側ホームが12月12日(11日の可能性も)で、アルテ開催が12月19日(浜川)となることが濃厚だ。

※詳細はこちらのサイトを参照
http://www.takasaki-bs.jp/sports/sub6.html

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