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2010年5月30日 - 2010年6月5日

2010年6月 3日 (木)

5/30、地域リーグ結果

いまさらなのですが、5月30日に行われた各地域リーグの結果です。

●北海道リーグ
[第3節結果]
5月30日開催
ノルブリッツ北海道 7-0 マルセイズ
札大GP 3-0  札幌ウインズ
ブラックペッカー 0-3 札幌蹴球団

[順位]
1位:ノルブリッツ(9pt +25)、2位:札大GP (9pt +8)、3位:札幌蹴球団(6pt +3)、4位:マルセイズ(3pt -5)、5位:札幌ウインズ(0pt -10)、6位:ブラックペッカー(0pt -21)

[寸評]
昨年、優勝を逃したノルブリッツが好調だ。ライバルとなる札大GPも同じく3連勝だが、得失点差で大きくライバルを引き離し首位をキープ。札大GPの方は学生チームということもあり、選手の入れ替わりがあり、連携部分でやや不安定とのこと。直接対決までに札大GPはどれくらい課題を詰めていけるだろうか?

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●東北リーグ1部
[第7節結果]
5月30日開催
コバルトーレ女川 0-5 NECトーキン
塩釜ヴィーゼ 2-1 プリメーロ
盛岡ゼブラ 3-2 秋田カンビアーレ
※福島ユナイテッドvsグルージャ盛岡は6/6開催

[順位(暫定)]
1位:福島ユナイテッド(18pt +16)、2位:グルージャ盛岡(16pt +23)、3位:NECトーキン(11pt +5)、4位:盛岡ゼブラ(9pt -1)、5位:カンビアーレ(8pt +3)、6位:プリメーロ(7pt -5)、7位:塩釜ヴィーゼ(6pt -30)、8位:コバルトーレ女川(3pt -11)

[寸評]
とりあえず、大一番となる2強直接対決のみ、6/6日開催なので、大きな動きの無かった東北リーグ。2強を追うトーキンが勝って3位をキープしたが、6位までは混戦状態。塩釜ヴィーゼはプリメーロに勝利して、自力残留の目をなんとかつなぎ止めた。

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●関東リーグ1部
[第8節結果]
5月30日開催
tonan前橋 2-0 Y.S.C.C
ヴェルフェたかはら那須 3-0 アルマレッザ
クラブドラゴンズ 2-0 FCコリア
厚木マーカス 1-0 さいたまSC

[順位]
1位:Y.S.C.C(18pt +20)、2位:ヴェルフェ(17pt +9)、3位:さいたまSC(13pt +4)、4位:FCコリア(12pt +1)、5位:厚木マーカス(11pt -3)、6位:tonan前橋(10pt -2)、7位:クラブドラゴンズ(8pt -9)、8位:ACアルマレッザ(3pt -20)

[寸評]
tonanが意地を見せ、首位Y.S.C.Cに勝利。2位のヴェルフェも勝利したことで、首位と2位の差が1差となり、直接対決の結果次第では逆転の可能性も出てきた。3位以降は勝ち点を伸ばせず混戦となりだしているが、最下位のアルマレッザはこのままで行くと、2部降格濃厚。なんとか踏ん張ってもらいたいところ。

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●北信越リーグ1部
[第7節結果]
5月30日開催
JSC 2-3 長野パルセイロ
サウルコス福井 4-1 グランセナ新潟
上田ジェンシャン 2-0 ヴァリエンテ富山
アンテロープ塩尻 2-1 テイヘンズ

[順位]
1位:パルセイロ(19pt +28)、2位:JSC(16pt +16)、3位:ジェンシャン(15pt 0)、4位:テイヘンズ(9pt 0)、5位:サウルコス福井(9pt -12)、6位:ヴァリエンテ富山(5pt -7)、7位:グランセナ新潟(4pt -8)、8位:アンテロープ塩尻(4pt -14)

[寸評]
2強対決は前半の早い段階でJSCが2-0とリードするが、パルセイロが粘り強さを見せ、後半開始直後に追いつくと、最後はロスタイムに籾谷のヘディングシュートが決まって劇的な逆転勝利を飾り、首位をキープ。しかし、劇的な勝ち方であったが、試合内容としてはもっと楽に勝てたはず。勝利はしたものの、試合の入り方については課題の残る試合でもあった。

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●東海リーグ1部
[第4節結果]
5月30日開催
マルヤス工業 1-1 FC刈谷
中京大学FC 0-1 矢崎バレンテ
浜松大学FC 1-3 藤枝市役所
芙蓉クラブ 1-1 鈴鹿ランポーレ
※藤枝MYFCは試合なし

[順位]
1位:藤枝MYFC(10pt +8)、2位:FC刈谷(8pt +3)、3位:鈴鹿ランポーレ (8pt +1)、4位:矢崎バレンテ (7pt +3)、5位:藤枝市役所(7pt +3)、6位:マルヤス工業(7pt -3)、6位:中京大学FC(4pt 0)、8位:浜松大学FC(3pt -7)、9位:芙蓉クラブ(1pt -8)

[寸評]
首位の藤枝MYFCが試合がないこともあり、勝ち点でまずは並びたかったFC刈谷だが、マルヤス工業に手痛いドロー。ランポーレもドローに終わり、こちらも勝ち点を伸ばせず。やはり、今年の東海リーグはかなりの混戦となりそうだ。

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●関西リーグ1部
試合なし

[順位]
1位:三洋電機洲本(16pt +17)、2位:アイン食品(14pt +9)、3位:奈良クラブ(11pt +4)、4位:阪南大クラブ(10pt +6)、5位:ラランジャ(10pt +2)、6位:バンディオンセ(4pt -1)、7位:S.C HIRA(3pt -18)、8位:ルネス学園甲賀(0pt -19)

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●中国リーグ
[第10節結果]
5月30日開催
Volador松江 3-0 佐川急便中国
岡山NEXT 2-1 レノファ山口
JFE西日本 1-7 NTN岡山
日立笠戸 1-0 宇部ヤーマン

[順位(暫定)]
1位:レノファ山口(24pt +20、10試合)、2位:VOLADOR松江(21pt +8、9試合)、3位:岡山NEXT(15pt +14、9試合)、4位:佐川急便中国(15pt +7、8試合)、5位:新日本石油水島(13pt +3、7試合)、6位:宇部ヤーマン(13pt -4、10試合)、7位:NTN岡山(12pt +2、10試合)、8位:日立笠戸(12pt -14、9試合)、9位:デッツォーラ島根(6pt -1、6試合)、10位:JFE西日本(0pt -35、10試合)

[寸評]
首位のレノファが岡山NEXTに敗れ、連勝ストップ。1試合少ない、2位松江が勝利したため、実質敵な勝ち点差は無いと思って良いだろう。しかし、得失点差に開きがある分、まだレノファ有利は動かない。さて、レノファを破って3位に浮上した岡山NEXTだが、Jの下部組織としての面目躍如となったが、ここまで来ると前半戦の取りこぼしが非常に惜しく感じる。取りこぼしがなければ、首位争いしてもおかしくないのだが…

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●四国リーグ
[第6節結果]
5月30日開催
愛媛しまなみ 0-1 徳島2nd
カマタマーレ讃岐 6-1 三洋電機徳島
南クラブ 0-1 黒潮FC
南国高知 1-1 R.VELHO

[順位]
1位:徳島2nd(16pt +17)、2位:カマタマーレ讃岐(14pt +19)、3位:愛媛しまなみ (13pt +10)、4位:三洋電機徳島(10pt -2)、5位:南国高知FC(6pt -7)、7位:黒潮FC(4pt -9)、6位:R.VELHO(4pt -13)、8位:南クラブ(0pt -15)

[寸評]
J下部組織対決は、徳島が勝利して首位をキープ。カマタマーレは4位三洋徳島に大勝し、順位も2位まで押し上げた。これで前半戦は終了したが、結局のところ3強だけの争いとなっているのだが、今年も徳島2ndが安定した戦いを見せている。

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●九州(KYU)リーグ
試合なし

[順位(※暫定順位)]
1位:ヴォルカ鹿児島(17pt +19)、2位:HOYO(16pt +9)、3位:新日鐵大分(12pt +7)、4位:九州INAX (12pt 0)、5位:スポカレ(9pt -4)、6位:川副クラブ(7pt -4)、7位:海邦銀行(7pt -6)、8位:三菱重工長崎(3pt -7)、9位:MSC.FC(1pt -14)

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●JFA推薦枠対象チーム
SC相模原(神奈川県リーグ1部)
5月30日
県リーグ1部公式戦 第3節
SC相模原 6-0 平塚SC
※SC相模原は現在1位(2勝1分/7pt +12)
※練習試合(5/26) 1-1 青山学院大学

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という感じになっておりますが、先週末の注目はなんといっても北信越のJSC vs パルセイロ。直接対決で負けた方は「全社賭け」になると言っても過言ではなかった試合は、内容はともかくパルセイロの意地が勝った格好だ。

また、1年でJFL復帰を目指すFC刈谷だが、またも手痛いドローで足踏み。相手からすれば、いくら同じ土俵で戦っているとはいえ、感覚的に「格上」であることは間違いない。そんなこともあり、相手は刈谷をしっかり研究してきているため、刈谷は常に厳しい試合を強いられている。しかし、1年で全国の舞台に戻ることを目標としているのならば、相手うんぬんではなく、自らの力で扉をこじ開けなければならない。試合数の多い東海リーグなので、まだ優勝を悲観することもない。まずは自信をもってプレーすることが必要だろう。

というところで、今週の地域リーグ関連はこれぐらいで。

2010年6月 2日 (水)

経験値を上げるアルテ

アルテ高崎が、今おもしろい。

ザスパを中心に見ている人間が、こういうことを書くと「なんでだ?」とか、「ザスパだけみてればいいだろ?」と思われそうだが、正直、今のアルテとザスパをかつての「敵対関係」と思うこと自体、ナンセンスだと思うので、あえて書かさせていただきます。

そりゃ昔(といっても、リエゾンとフォルトナの時代)は、両者の関係は最も最悪だった。リエゾンのオーナーだった飯島さんもそれは認めている。さらに、ザスパとなりJを目指した時には、アルテも明らかに対抗心を燃やして準会員申請をしてきた(認可はされず)ほどだし…。

埼玉(大宮)人の私は「前橋と高崎」という地域が、どれほど対抗心を持っているのかわからないが、大宮人である私は「浦和」と名の付くもに対しては、異常に対抗心があるので、それと大きな差はないと考えている。まあ、そんな過去の事情、地域間の対立もあり、ザスパとアルテは相容れられない関係であったことは否定できない。

そのアルテだが、2004〜2005年当時(この時期はFCホリコシ)は、Jを目指していたこともあり、今では考えられないような力(金)の入れ方をしていた。しかし、結果を出せず徐々にトーンダウン。さらに、内部のゴタゴタが続き、一時はチーム消滅してしますのでは?とまで噂された時期もあった。だが、後藤義一監督が就任してから、チームは激変。また、ザスパとの関係も、決して良好とまでは言えないが、練習試合を頻繁に行うなど、改善されつつあることは確かだ。

さて、本題に移ろう。

JFL第13節で、アルテ高崎は3位と好位置につけている町田ゼルビアと対戦。正直、試合を見たわけではないので、内容に関しては不明だが、好調を維持する相手に対し3-2と堂々の勝利を収め、5年ぶりの3連勝を達成し、順位も9位まで浮上させた。

今季、4試合ほどアルテの試合をみているが、それらの試合内容から町田戦の結果を考えると、まったく「大番狂わせ」とは思わない。逆に、今のアルテならどの相手でもそれなりな試合は出来ると考えるほどだ。というか、昨年の前期は7勝7分3敗という、好成績を残していたことを、皆さんは覚えているだろうか?

今から2、3年前、チームが無くなるのでは?とまで言われたチームが、なぜ復活したのか?

これは偏に、後藤義一という人物の熱意なしには語れない。

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なぜ、アルテに後藤さんがやってきたのかは、私も知らない。今度ぜひ、本人に聞いてみようと思うので、この件はまた後ほど。で、後藤さんが就任した時には、正直なところ、「ないないづくし」の状態であった。昨年までいた選手で契約続行(契約といってもプロという訳ではなく、単に選手登録しただけ)したのは数名だけ。その選手たちも、チームの先行きが不安で、プレーに身が入らない。当然、クラブにはお金がない。

選手もいなければ、やる気も無い。さらには金もないでは、何も始まらない…

チームの環境は最悪だった。
練習場こそあるものの、生活面での支援もなく、ユニフォーム以外の練習着は自費購入という有り様。さらには、選手の生活面での支援は何もしてくれない。元々、アマチュア契約のため、当然チームからの報酬はない。ただ、プロとしての報酬はないものの、チーム(クラブ)が地元と連携して、仕事先を斡旋する形はあちこちのクラブで見受けられるが、アルテにはそれがほとんどない。選手たちの生活面は、選手自身がアルバイトを見つけてどうにかするしかなかった。

そんな状況にも関わらず、意外にも、とにかく「上」でやりたいという選手が集まってきた。

しかし、集まった選手のほとんどは、高校、大学で注目された選手が皆無で、当然、大きな大会で結果を残したこともない。ただ、彼らは「やる気」だけはあった。後藤監督は就任と同時に、このやる気のある選手たちを、絶望させないようにすることからチーム改革をスタートさせる。選手一人一人と面談し現状を把握して、生活面が安定できるように知人や仲間に協力を依頼して、以前よりまともにサッカーに取り組める環境作りを行った。こうした地道な監督の努力が実り、一度は去った選手もこのチームに再び合流する。

次に監督は、戦えるチームにするために、組織的な守備をたたき込むことにした。レベルが劣るチームが「勝つこと」を考えた場合、守備を強化することが一番である。まずはこの部分で徹底的に指導を始めたのだが、これが見事に的中。昨年の前期は7勝7分3敗と驚きの好成績を残すことに。

守備のベースが出来たと判断した後藤監督は、後期からパスを繋いだ攻撃ができるチームへ変貌させようとした。しかし、守備での約束事はスムーズに出来たのだが、攻撃に関してはなかなかうまくいかない。攻撃のパターンを考えようとすると、これまで出来ていた組織的守備にほころびが生じ、後期は大きく崩れて2勝6分9敗で終わり、年間成績も14位まで降下してしまった。

しかし、これまでの17位や最下位という順位に比べれば、大きな飛躍であった。ここで手応えを感じた後藤監督は、今年こそ、守備と攻撃のバランスが取れたチームにしたいと意気込んでいたが、ついに覚醒したと言ったところである。

後藤監督は、今のチームに対して、以前こう語っている。

「選手のやる気が非常に高い。みんな、とにかく「上」でやりたいという選手が集まっているので意欲が高く、教えたことをすぐに理解して実践してくれる。また、選手に日頃から『まずはここで結果を出せ』と、常に伝えています。上でやりたいなら、まずはここで結果を出せないようでは、だれも見向きもしてくれませんからね。だから選手は練習からいつも必死だし、試合では絶対に走り負けていないと思います。(彼らは)決して巧いプレーヤーではないが、全力を出して戦っています。全力でやれば、無名の選手でも、やれないことはないんですよ」

そして、チームの課題についてはこのような見解を示す。

「彼らはね、もう十分強いチームと戦えるだけの技術は持っているんだけど、経験だけはどうにもならないんだよね… (3節ガイナーレ戦で)前半、見事な試合をして、完全に流れを引き寄せているにも関わらず、ワンチャンスでやられてゲームを失ってしまう。やっぱりね、強いチームはまず、失点しないし、『ここ』というところで点が取れるんだよね。まあ、経験があるから勝負どころとかがわかってくるんだけど、そこばっかりは指導の中で『こうなんだ!』と教えられないから難しい。ゲームをこなして、チームとして経験値を上げていくしかないですね」と語ってくれている。

サッカーをやりたい。選手を続けたい。よりレベルの高いリーグでプレーしたい。ここならレギュラーを取れると思った。プロになるためのステップアップとして、このチームに来たなど、選手がアルテに集まった理由はいろいろあるが、誰もが「チャンス」を求めてチームの門を叩いたことは間違いない。

このように、とにかく「サッカー界で生き延びたい」という意欲の高い選手と、理論武装して自らのサッカー論に合わせて選手を起用していくのではなく、今いる選手の特徴を掴んで、それを成長させる手腕に長けた後藤義一監督が一つになったことで、アルテ高崎は化学反応を起こした。

これがもし、選手育成型の監督でなかったら、アルテは今も最下位争いをしていたかもしれない。戦術重視の監督というか、普通の監督は、練習において「基礎」と思われる練習はしない。あくまでも戦術と連携を高めていくことだけに主眼を置く。だが、後藤監督は違った。アルテというJFLに属するチームだが、やり方は横浜FCユース時代と同じように、まずは徹底的に走る、蹴る、止めるという基本動作を徹底的にたたき込んだのである。

可能性はあるものの未熟だった選手が、後藤監督という、「名コーチ」の指導を受けたことで、飛躍的にスキルを上げ、戦える集団へと変えたのだった。まあ、基本動作+気迫なんて、後藤監督の現役時代そのままのようなんですが…(笑)

で、アルテのやっているサッカーだが、シンプルそのものである。中盤がフラットな4-4-2。ラインを高く保ち、守備においてはしっかりブロックを作り、相手を前に行かさせない。技術がない部分に関しては、相手よりも走ることと気迫でカバー。そして、中盤のルーズボールも、ほぼマイボールにすることが出来ており、ここから攻撃に転じるパターンも、速攻だけではなく、繋いで崩す形も加わり、攻撃の形も昨年より進化している。

10節の松本山雅戦でも「やっぱり経験だよね」と語っていた後藤監督だが、それ以降は3連勝と、一気に上昇気流に乗ってきている。今季、すでに5敗しているが、その内容はすべて「紙一重」と言っても過言ではない。その敗れた試合で得た経験の一つ一つが、アルテというチームを成長させ、強くしてきたのである。

これから先、アルテ高崎を「格下」と思って戦えば、必ずや痛い目に遭うだろう。
後藤アルテ、非常に気になるチームでもある。

2010年5月30日 (日)

劇的さの裏に潜む「物足りなさ」

JFL 第13節 @武蔵野陸上競技場
横河武蔵野FC 1-1 Honda FC
[得点者]
62分冨岡(横河)、90+5分西(Honda)

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12試合を終え、ともに6勝2分4敗の勝ち点20で並んでいる両者。しかし得失点差で横河が5位、Hondaが6位という順位になっているが、天皇杯・JFLシード権を獲得できる3位以内に滑り込むためにも、ともに負けられない試合を迎えた。

[横河スタメン]
ーーー桜井ーー冨岡ーーー
遠藤ー常盤ーー岩田ーー林
渡部ー金守ーー瀬田ー小山
ーーーーー飯塚ーーーーー

[Hondaスタメン]
ー吉村ーー新田ーー鈴木ー
ーーーーー土屋ーーーーー
ーー糸数ーーーー西ーーー
牧野ー中川ーー石井ー小栗
ーーーー清水谷ーーーーー

横河・依田監督は、相手の3トップ&両サイドバックの攻撃を、試合前から守備陣に警戒するようにと伝えていたが、いきなり右SB小栗の突破を許して、出だしからCKを与えてしまう。立ち上がりは落ち着いて試合に入りたかった横河だが、Honda自慢の3トップにかき回され、中央に出来たスペースをボランチの西、糸数に狙われる展開が続く。

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だが、フラットラインの中盤が、徐々に試合になじみ出すと横河の守備が冴えだしてくる。守りに転じたときにはきれいにブロックを築き、3トップになかなかボールが入らなくなる。ポゼッション率で上回るHondaは、丁寧に繋いで相手のブロックを破ろうとするが、ほころびを見せない横河守備陣に手を焼いてしまう。

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徐々に、依田監督の「Honda対策」が効果を発揮しだし、守備のリズムが出てくると、攻撃に転じるスピードが速くなり、テンポも良くなってくる。相手のボールをブロックに引っかけて奪うと、素速くサイドへ展開。2列目からの飛び出しが続き、連続攻撃を仕掛ける横河。さらにはCK、FKからもチャンスを得るが、瀬田のヘディングシュートは枠の上。どうしても先制点が奪えない横河。

時間はあっという間に過ぎ、このまま前半終了かと思われたラストシーンで、疑惑の判定が飛び出す。前がかりになっていた横河守備陣をあざ笑うかのように、土屋が右サイド奥へ展開。これを小栗が追いつき新田→鈴木と渡って横河のゴールネットを揺らしたが、判定はなぜかオフサイド。そして、その直後に前半終了のホイッスル。

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えっ?と思った
一体、誰がオフサイドなの???
新田も弘大も石井も主審に詰め寄る。
だが、判定は覆らない。

まあ、気を取り直して後半戦、というところだったが、なかなか気持ちの切り替えが出来なかったのか、後半は横河の早い展開が試合を支配することとなる。開始直後の遠藤のループ気味に狙ったシュートを皮切りに、流れを掴んだ横河が連続攻撃を仕掛ける。相手の早い出だし、早い展開に苦しい状況となるHonda。攻撃面でも、前線が孤立してしまい、思うようにボールが繋がらなくなる。

すると16分、右サイドの小山にボールが渡ると、早いタイミングでゴール前にクロスを放り込んでくる。このクロスに絶妙のタイミングで冨岡が頭で合わせ、横河がついに先制点を奪う。

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まさに、依田監督が描いたゲームプランどおりだった。守備のブロックをしっかり形成し、相手の攻撃を分断する。さらには3トップを前線で孤立させる。ブロックで奪ったボールを素速く展開してゴールを狙う。狙い通り、先制点を奪えば、後はガッチリ守備を固めて、あわよくばカウンターから追加点という展開だった。

Hondaは1点のビハインドを取り返すため、糸数→桶田、鈴木→川島という交代のカードを切るが、横河のブロックをどうしても突き破れない。刻一刻と時計の針は進み、まもなく90分を迎えるときに、大久保監督は最後のカードを切った。CKのチャンスに、牧野を下げて安部を投入。

おおっ!なりふり構わぬパワープレー勝負か… と思ったが、安部が上がったのはこのCKだけ。その後は3バック(大久保監督談)のような形に替え、ロスタイムはこんな形で猛攻撃を仕掛けた。

ー吉村ーー新田ーー川嶋ー
桶田ーーーーーーーー小栗
ーーー土屋ーー西ーーーー
ー中川ーー石井ーー安部ー
ーーーー清水谷ーーーーー

Hondaに残された時間は、ロスタイムの3分のみ。ここでCKのチャンスを得ると、今度はGKの清水谷までペナルティエリア内に姿を出し、果敢にゴールを狙う。だが、このチャンスはファールで生かすことが出来ない。

あとは横河が時間を使ってキープすれば勝利かと思われた。横河サポとしては「早く主審、笛を吹け!」と思ったことだろう。Honda陣内奥深くでキープを始め、ここで終わった…かと思ったが、試合は続く。ボールを奪うと、正真正銘のラストチャンスに賭け、横河ゴール前めがけてロングボールを蹴り込む。

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なんとここで、瀬田?が相手を倒してしまい、ペナルティエリアすぐ外でFKを与えてしまう。この時点でロスタイムは3分を経過。キッカーは西。もうどう考えても時間は無い。同点への方法は直接ゴールへ蹴り込むしかない。

しかし、ポイントに立った西は冷静だった。膝を抱えてゴールをしっかりと見つめ、一息ついてから右足を一閃。これが見事に決まって土壇場で同点に追いついた。そして、その直後に試合もタイムアップを迎えた。

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試合後、今度は横河キャプテンの瀬田が、「ロスタイムが長すぎる」と、主審に抗議したが、当然これは受け入れられない… その後は、まさかの幕切れにがっくりとピッチに泣き崩れてしまう。3位以内を目指すはずの戦いだったが、痛み分けで終わり、両者とも3位争いから後退する結果となってしまった。

試合後の大久保監督は「前の2試合で得点が奪えなかったこともあり、とにかく積極的にゴールを目指そうと選手に伝えていた。前半は繋いでゴールに迫っていくHondaのサッカーは出来ていた。流れとしては悪くはなかったが、先に失点してしまい、相手が完全に引いてしまったことで、やりたいサッカーができなくなってしまった。あとはとにかく人を入れ替え、あまり試していない3バックまでやってみた。完全に『負ける時の流れ』だったが、最後に西が決めてくれて本当によかった。勝ち点が0で終わるか、1を取れるかは大きな違いがある。それに流れからではなくとも、ゴールが生まれたことで、次に繋がっていくと思います」とコメント。

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対する横河・依田監督は「最後の最後でやられてしまいました…」とまるで敗者のような表情でコメントを始め、こう続けた。

「相手の3トップもそうだが、両サイドバックの攻撃参加をどう止めるか鍵となると、指示を出していたが、途中までは良かった。狙い通りの形から点を奪えたが、途中から足が止まってしまい、前半のように効果的なプッシュアップが出来なくなってしまった。結局のところ、2点目を取る流れを作れなかったことが、この結果の原因です。とにかく引きずっても仕方がないので、すぐに気持ちを切り替えて、鳥取戦の準備に入ります」

全体的な総括としては、よく言えばそれぞれのカラーの時間帯ごとに出た試合であるが、悪く言ってしまうと、相手を勝ろうとする「パワー」のない試合でもあった。試合終了時の「劇的さ」に騙されてしまうかもしれないが、冷静に振り返ると、お互いに物足りない試合でもあったのだ。

Honda自慢の3トップだが、孤立する時間も多く、決して良い出来ではなかった。横河に関しては、毎試合のようにスタメンが3〜4人入れ替わっており、この日も例外ではなかった。しかし、誰が出てきても「それなりに」自分たちのゲームを作ることが出来るが、「スペシャル」なゲームを作るには至ってはいない。結局のところ、「日替わりメニュー」を続けざるを得ないチーム状況が、スッキリ勝ちきれないところに繋がっているような気がするのだが…

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負け試合で勝ち点1を拾ったHonda FC。勝ち試合で勝ち点2を失ってしまった横河。監督は気丈にも「切り替えます」とコメントしたが、試合後の選手のガックリ度は非常に気になるものであった。

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