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2010年4月11日 - 2010年4月17日

2010年4月14日 (水)

もうひとつの北関東ダービー

もう、3日前のことになりますが、11日、栃木グリーンスタジアムにて、北関東ダービー第1戦「栃木SC vs ザスパ草津」の試合が行われたが、当日、サブグラウンドでもうひとつの「北関東ダービー」が行われた。

未来の北関東ダービーを占う重要な一戦!

と銘打って、栃木SC Jr.ユース vs ザスパ草津 U-15の試合が組まれたのだった。

ザスパ草津U-18の試合は過去に見たことがあるが、U-15チームは今回が初観戦。チーム発足からまだ歴史も浅く、積み重ねてきたものが少ないため、決して強いチームとはいえないが、シーズン序盤でどこまでやれるのか非常に楽しみである反面、実は何も出来ないのでは…という不安もあったこともまた事実。はたしてどんな選手がいて、どれぐらいできるのかその目で確かめたく、会場に足を運んだ。

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さて、対戦相手の栃木SC Jr.ユースだが、トップチームに関してはザスパの方が先輩(Jリーグ加盟の話で)だが、下部組織の整備に関しては、実は栃木SCの方が先輩である。そんなこともあり、どんな試合になるか楽しみだったのだが、選手整列の時点で「ありゃ?」と思ってしまった。

栃木の選手と、ザスパの選手との身長差にである…

もしかして、相手は新1年生中心?と思ったのだが、栃木オフィシャル情報で得ていたデータに照らし合わせると、それなりに新3年生もいる。いやしかし、栃木の選手たちは、かなり小さい。この年代は自分でも経験があるが、身長差、体格差があれば、モロに試合の流れは影響されてしまうもの。そしてその予感は開始直後から的中する。

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開始15秒、ザスパが左サイドを突破し、20番が先制ゴールをあっという間に決める。ただし、これはオフサイドの判定?でノーゴール。しかし、ここで競り合った栃木の選手と、1トップの20番の子の大きさの違いが激しく目立つ。この20番の子(たぶん彼が田佐グスタボくん?)、この年代にしてはガタイがいい。というか、この子だけ大人ですか?という印象。そして、2列目で20番をサポートする6番(栗原大地くん)は、体の線こそやや細いものの、光る技術を見せて栃木守備陣を圧倒する。

ちなみにザスパのシステムは4-2-3-1を導入(場面によっては4-3-3も)

ーーーーー20ーーーー
ー37ーー42ーーー6ー
ーーーー5ー25ーーー
32ーー15ー16ーー28
ーーーーー22ーーーー

とにかく、前にボールが入ってしまうと、栃木は止められないという展開が続く。最終ラインでクリアしても、中盤でそれを拾えない。完全に栃木が防戦一方となるなかで、10分、6番の栗原君がまずは1点目をゲット。しかし、この直後の13分、ロングボールがザスパディフェンスラインの裏に通ってしまい、あっさり栃木に同点にされてしまう。この場面、あまりにも相手に簡単に蹴らしてしまったことと、裏へのケアが出来ていなかったところは反省点。すぐさま、生方繁監督(なんともなつかしい顔です)は、GKの石井君に守備の指示を送る。

同点とされたものの、基本的にザスパペースであることいは変わりがなく、15分、25分と追加点を挙げ、リードを3点に広げて、前半を折り返す。ハーフタイムでは、守備ラインの修正と、守から攻へのスピーディーな切り替えについて指示がまず出された。2004年シーズン限りで現役引退した生方さんだが、今ではすっかり指導者としての顔となり、手取り足取りしっかりと子供達に指示を出していく。そして最後は「5-1や6-1というスコアになるように、しっかり自分たちのサッカーをしていこう!」と言って選手を送り出した。

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しかし、後半に入ると、相手もしっかりとザスパの攻撃に対応できるように、修正してくる。前半は、ただ前に蹴るだけとなっていた栃木だが、後半に入ると繋いでサイドを崩そうとする姿勢が見えてくる。特に右サイドで積極的に仕掛ける栃木7番くんの動きがよかった。彼の突破から何度もチャンスを作り出すが、ザスパの守備ラインもなかなか崩れない。CBに入った山田くんと小泉くん(どちらかが15でどっちかが16番)のコンビは、上背もあり落ち着いたプレーで栃木攻撃陣をシャットアウト。さらにGKの石井大地くんの存在感もよかった。彼も高さがあり、反応もなかなか。そして、パントキックの正確性もこの年代では悪くはない方だ。

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栃木は前半、「サッカー」をさせてもらえなかったが、後半に入ってやっと修正された部分が効果を出し始め、拮抗した試合となっていく。だが、その時間帯も長くは続かない。後半15分を境に、ザスパが再びペースを握り返す。20番の子にボールが入ると、どうしても止められない栃木守備陣。彼につられて他のDFも行ってしまう。そうなるとゴール前にスペースが生まれ、そこをトップ下の栗原くん(6番)に狙われ、試合終盤にさらに2ゴールを奪われてしまう。栗原くん自体はハットトリック達成し、チームも5-1と快勝した。

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確かに、この試合に関してはザスパ草津U-15の完勝であったことは間違いない。だが、連携や守備のポジショニングは、全国大会を狙うようなチームと比べた場合、まだ劣っていることも事実だった。しかし、FWの子やCBの子、GKの石井くんのように、恵まれた体格を持つ選手もおり、しっかりとした指導を続けていけば、4年後の高校卒業時には非常に期待できる選手に成長するかもしれない。

そんな期待を抱かせる選手がいることを知っただけでも、大きな収穫だった。

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最後にザスパオフィシャルより
この試合の結果並びに選手情報を転載します

プレ北関東ダービー
栃木SCJr.ユースVSザスパ草津U−15
会場:サブグラウンド
12:30キックオフ

【結果】
栃木SCJr.ユース 1-5 ザスパ草津U−15

【スターティングメンバー】
GK石井大地(2年)
DF高柳歩(2年)山田瑞貴(2年)小泉銀河(2年)内田圭祐(1年)
MF鈴木和馬(2年)佐藤凌(2年)小野浩太郎(1年)
FW栗原大地(2年)田佐グスタボ(2年)阿部アンドレー(1年)

【交代】
佐藤凌→清水勇作(2年)
阿部アンドレー→宮崎幾笑(1年)

【得点】
●前半(1ー3)
得点者:栗原大地、小野浩太郎、田佐グスタボ
●後半(0ー2)
得点者:栗原大地×2

2010年4月11日 (日)

実力者たちが選ぶ道は?

関東サッカーリーグ2部 第2節 @夢の島競技場
SGシステム 2-1 神奈川教員

佐川急便東京SCが、佐川大阪と合併する際に、選考からもれた選手や、社業に専念する形をとった選手の「受け皿」となった佐川コンピューターシステムサッカー部。

当初はきつい練習はナシで、楽しくサッカーをしたい!という感じで都リーグに参加していたが、やはり元JFL選手が中心にいるチームは、例え「お遊び」でも強かった。2006年に東京都4部からスタートし、毎年カテゴリーを一つずつ上げ、チームはついに関東リーグ2部まで昇格。そして今年から、社名変更とともにチーム名も「SGシステムサッカー部」と名を改めた。

さて、このチームを見るのは実に久しぶりであった。かつて見たのは2007年の全国社会人大会・1回戦でのカマタマーレ讃岐戦以来、3年ぶりである。実力者がそろい、さらには開幕戦とこの日には間に合わなかったものの、SAGAWA SHIGAから中払伸吾までやってきたこのチーム。関東リーグ初参戦だが、1部昇格の最右翼といわれる実力は、果たして本当なのか?

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SGシステムのスタメンには、新加入の中払の名前こそ無かったものの、GK長谷川紳、DF中澤友秀、MF津村典明、MF河合崇泰、FW根本知治と、5人のJFL経験者が名を連ねていた。そしてシステムは、中盤がフラットに並ぶ4-4-2。対する神奈川教員は4-2-3-1の布陣を敷いてきた。正直、神奈川教員チームは、長年関東2部で戦っているチームなのだが、実際に試合を見たことがなく、どの程度のレベルなのわからず、試合前は勝手にSGシステム有利かと予想してしまった。

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だが、その予想が大ハズレだったことは、試合開始から5分でわかることとなる。

キックオフ直後にも関わらず、どうにもSGシステムの選手の動きが重い…。それに対して、しっかり約束事(戦術)が徹底されている神奈川教員は、繋ごう・動こうという姿勢が全体から見て取れた。SGシステムの選手に比べ、技術ではやや劣るものの、運動量と戦術で対抗。その中でも、中盤の底で精力的に動き回る33番に目が行った。技術も高く、彼の存在が効いていることで、なかなかSGシステムは中盤でゲームが作れない。しかし彼の場合、巧さよりも、教員らしからぬロンゲ姿の方が目をさらってしまう…(笑)

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あんな髪型でよく学校に文句言われないなあ…と思ったら、なんと元佐川東京SC→佐川コンピューターシステムの久保寺奨だった。
そういえばこのチーム、今は教員だけではないんだよなあ…。相手にいくらJFL経験者が多くとも、慌てずしっかり戦える神奈川教員。2部とはいえ、関東リーグの座を長らく保っている実力はダテではなかった。

さて、SGシステムだが、味方同士の距離もやや遠く、相手攻撃へのプレスも甘く、戦術的守備に関してはお世辞でも良いとは言えない。だが、攻撃に関しては、個人の能力だけでなんとかなってしまう。中盤の津村、河合、前線の根本、宮田にボールが入れば、連携はともかくシュートまで持って行ってしまう。そして前半のゴールシーンも、後ろから長い縦パス1本が17番宮田に通り、これを落ち着いてループ気味に流し込んでSGシステムが先制する。

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なんともあっけない形で点が入ってしまった…。

この先制点で、SGシステムが流れに乗れるかと思えたのだが、間延びしたラインと連携の悪さは一向に変わらない。これに対して、神奈川教員は全体のラインをコンパクトにして、2列目の選手が次々と飛び出すスタイルで試合のペースを掴んでいく。結局前半は1-0のままで折り返し、後半に突入するが、やはり試合の流れは神奈川教員のまま。すると61分、見事なサイド突破からチャンスを掴み、最後はオーバーラップしていた左SBの13番新倉がクロスに頭で合わせて、ついに同点に追いつく。全体が連動出来ていないSGシステムにとって、この失点はある意味で「必然」だったのかも知れない。

しかし、同点とされた7分後の68分、根本が値千金の一撃を決め、傾き賭けた流れを断ち切ることに成功する。この後は、守備陣がふんばりを見せ、結局2-1でSGシステムが逃げ切りに成功し、開幕連勝を飾った。

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SGシステムは勝ったものの、評価しずらい試合をしてしまった。関東リーグに昇格してから2戦2勝というのは、やはり実力があることを証明している。しかし、その実力は選手それぞれの「個」の部分であり、チーム戦術や運動量という部分では決して評価出来るものではない。彼らが持つスキルがあれば、関東2部ではそのまま戦えてしまうが、これがもし戦いの場が1部であれば、今のままでは通用することはないだろう。

そもそも、「楽しくやりたい」、「社内レクリエーション」という位置づけから始まったSGシステムサッカー部。だが、カテゴリーを上げていけば「楽しい」だけでは済まなくなってくる。さらには経費面での負担も徐々に増えてくるもの。果たして、このチームが2部でそのまま戦い続けるのか、はたまた1部で戦えるチームを目指すのか? どちらを選択するのか楽しみなところでもある。

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