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2010年3月21日 - 2010年3月27日

2010年3月24日 (水)

ツエーゲン、赤星を獲得

24日、JFL所属のツエーゲン金沢は、J1浦和に所属していたMF赤星貴文を獲得したことを発表。

「この度、ツエーゲン金沢に加入する事になりました赤星貴文です。少しでもチームの力になれるように、日々努力したいと思います。そしてサポーターの方々にも早く信頼してもらえように頑張りたいと思いますので、これから応援よろしくお願いします」

と、オフィシャルHPにコメントが掲載されている。

北信越のライバルだった松本山雅と「同期昇格」したものの、フロントの行動力という点ではライバルに後れを取り、松本はすでにJ準会員の座を獲得したが、金沢はまだ「さあ申請!?」というスタートライン地点でもたついている状況。だが、フロントの行動力とは裏腹に、J昇格の最重要課題でもある「戦力補強」という点では、金沢の方が順調と言えるかもしれない。

前線からの献身的な守備は望めないものの、ここぞ!という場面での得点に期待がかる久保竜彦。かつて「昇格請負人」と言われた中盤のダイナモ・山根巌。この2人の獲得は、昨年の根本同様に「驚き」の補強であったが、さらにこの時期になって赤星まで獲得とは…

開幕の10日前、JFL昇格への「原動力」となった園田清次がいきなりの退団。本当にチームは大丈夫なのか?と暗雲も一瞬は立ちこめたが、昨年の1位、2位を相手にした2試合で、自信をつけたことは間違いない。そして、園田という貴重なピースを失ったものの、赤星という期待の即戦力獲得で、攻撃面での補強は満足のいくものとなった。

さあ、あとは開幕2試合で5失点という「守備」がどう立て直していくのか、興味深く見守りたいところだ。いくらJFLで「やれている」とは言っても、2試合で5失点というのは、決していいことではない。諸江健太を中心に、ボロボロになりながらも5連戦を戦い抜いた、全社での集中力を今一度見せる時である。

守備が安定したとき、このチームは本当に「化ける」はずだから…

で、画像は赤星関連での懐かしの1枚
2004年12月31日、大雪になった高校サッカー1回戦での写真です。
ちなみに赤星は10番です

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2010年3月22日 (月)

無限大の可能性を秘めた流経大FC

昨日は、Honda FC視点で内容を振り返りましたが、今日は流通経済大学視点で、この試合を振り返りたい。

開幕戦の佐川印刷戦をリードしながらも追いつかれ、惜しくもドローで終えた流通経済大学FC。そしてホーム開幕戦となったHonda FC戦だが、驚くことにスタメンをかなり変更して「アマチュアの雄」に挑んできた。

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この日のスタメンは、11人中なんと6人が新1年生(まだ3月なので厳密に言えばまだ彼らは『高校生』なのである)という、かなり大胆なスタメン構成であり、サブにも4人の1年生が控えていた。しかし、そのメンバー構成に至る過程に、実はこんなことがあったのだった。

14日にJFL開幕戦を戦い、そのまま竜ヶ崎に戻って月曜・火曜と練習をこなし、水曜日にJ2のジェフ千葉と練習試合を行うという、強行スケジュールをJFLチームはこなしていた。さらに、ジェフとの練習試合ではプロの判断・プレーの速さ、そして巧さの前に翻弄され、ディフェンスが崩壊。なんと1-11という大敗を喫していたのである。

いくら練習試合であり、相手がプロだったとはいえ、11失点という大敗に選手は体力的だけではなく、精神的にもダメージは大きかった。週末の公式戦まであと2日しかない状況の中で、いかにしてディフェンスの立て直しを図るかを考えた末に、柴田監督は若い選手の力に託すことを選択。

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ディフェンスライン(田向 泰輝/水戸短大附、津波 明/那覇西)、中盤、FWとすべてのポジションに1年生が配置されたが、特筆したいのは、ゲームをコントロールするボランチに1年生コンビを抜擢したところだ。開幕戦に引き続き出場した水木将人(流経大属柏)とコンビを組んだのは、前橋育英高校時代、インターハイ優勝、選手権ベスト4という、輝かしい成績を残した中美慶哉である。いい意味で「ついに出てきたか…」と言ったところだった。

フレッシュなボランチコンビは、キックオフと同時に精力的にピッチを駆けめぐる。序盤は鋭い出足で相手中盤にプレスをかけると同時に、左右にボールをチラして攻撃の起点となり、時にはドリブルを仕掛けチャンスを広げていく。

とても数ヶ月前まで第2種(高校生)を相手にしていたとは思えないほど、落ち着いた対応を見せるボランチコンビ。さらに2トップの柿崎弘樹(武相高校)と久保武大(福岡U-18)は、経験豊かなHondaディフェンス陣に臆すことなく突破を繰り返し、Hondaゴールを何度も脅かす。

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しかし、相手は百戦錬磨、そしてアマチュアの雄、さらには「Jへの門番」とも呼ばれるHonda FCである。そう簡単に相手にやられ続ける訳がない。前半25分以降は相手3トップが変幻自在にポジションを変え、守る側は狙いを絞りきれず、徐々にラインが下がりだしてしまった。そんな中で失点シーンを迎えるのだが、そこで「水曜日の教訓」が大きく生きることとなる。

劣勢の中で失点を喫しても、慌てることなく気持ちを切り替えることが出来たのだった。さらに、若い選手達はすぐさま「取り返すぞ!」という強い意識をむき出しにする。

それが失点から5分後の柿崎の突破に繋がり、ペナルティ内で倒されPKを獲得。キッカーには上級生ではなく、PKを獲得した柿崎自身が名乗りを上げ、これをきっちり決め、2試合連続ゴールを記録。そしてJFL史上、最年少での連続試合ゴール達成となった瞬間でもあった。

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だが、この直後がいただけない。同点になり、その時点でチーム全体の緊張が切れてしまったのか、リスタートの素速い攻撃にほとんどの選手が棒立ちのままとなり、あっという間にHondaのエース・新田に2点目を決められてしまう。こういうところは、本当に「若さ」を露呈してしまった瞬間でもあった。

さて後半に入ると、得点を挙げた柿崎に替わって、188センチという恵まれた体格を持つ1年生FWの佐藤亮太(流経大属柏)を投入。柴田監督曰く、FWの1年生トリオ(柿崎、久保、佐藤)はそれぞれ違う特徴があり、どの組み合わせをしても「おもしろさ」がある。そして、3人の実力も差がないことと、初戦で佐藤を使うタイミングが遅れて、出場時間が短かったこともあり、今日は最初から「後半は佐藤」と決めていたとのこと。

そしてその佐藤だが、ドリブルで突破口を見いだそうとする柿崎とは異なり、自慢の「高さ」を駆使して、前線でターゲットマンとして存分に力を発揮。ゴール前での高さはHondaディフェンス陣に驚異を与えていた。

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JFLを代表する強豪を相手にしても、一歩も引かない展開をした若手中心の流通経済大学FCだが、結局Hondaゴールをこじ開けることは出来ず、ホーム開幕戦は残念ながら黒星スタートなってしまった。確かに試合全体を通しては、Honda FCの巧さが目立ったことは確かだが、局面で見せた流通経済大学FCのきらめきは、将来性を十分に感じさせるものだった。

試合後の柴田監督は、敗戦にも関わらず明るい表情を見せて試合を振り返ってくれた。

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相手は経験値も高く、もっと『やられるかな?』と思っていましたが、予想以上に選手達がしっかり対応してくれて、非常に手応えを感じられるゲームでした。

水曜日にあんな試合(ジェフ戦)をしてしまった後で、どこまでチームを立て直せるか不安な面もあったが、逆にどこまで出来るのかも楽しみだった。あの練習試合のあと、「どんなに強いチームにも、自分たちの戦い方が出来なければ、とてもじゃないが上(プロ)ではやれない」ということを選手に伝えました。そして、中2日しかない状況だったので、気持ちの切り替えをしっかりやることと、ボールをキチンと繋ぐことだけを徹底させてこの試合に臨ませました。

1・2年生を主体としたチームなので、このJFLの中でもっとも経験値が低いチームであることは認識していますが、18チームの中でもっとも「のびしろ」があるチームだとも思っています。確かに最初は負けることも多いでしょう。しかし、負けた試合にこそ学ぶことは多いと思っていますし、1試合1試合戦うごとに成長を掴んでいくはずなので、リーグ終了時にどこまで成長できているか今から楽しみでもあります

とコメント。

いやはや、流通経済大学FC、恐るべしである。
まだベンチ入りしていない1年生の中にも、有力選手を続々控えており、夏以降はさらにこれらの選手が台頭してくることが予想され、JFL内の順位動向と並行してチーム内のレギュラー争いもおもしろさを増すことだろう。

ただ、今回一つだけ残念だったのは、流通経済大学FCの「未来図」をお聞きしたかったのだが、中野総監督と大平ヘッドコーチは大学遠征のため不在で、こちらの話は次回に持ち越しとなってしまった。

流通経済大学FCが、今後どのような「立ち位置」をとり、どう成長していくかも注目したいところである。

ちなみに、流通経済大学・今年最大の注目新入生である椎名伸志だが、現在は高校選抜遠征に合流中のため、大学の練習には合流してはいない。そして選手登録だがJFLチームには彼の名前は登録されてはいない。ということは、いきなりのトップチーム(関東大学リーグ)デビューが濃厚かと…

まあ、流通経済大学は本当に話題がいっぱいで、常に目が離せない「チーム」と言えるだろう。

2010年3月21日 (日)

「大人のサッカー」を披露したHonda FC

JFL第2節 @カシマサッカースタジアム
流通経済大学FC 1-2Honda FC

[得点者]
36分・43分新田純也 Honda)
42分柿崎 弘樹 (流経大FC)

さすがに「アマチュアの雄」は甘くはないし、簡単に超えられる存在ではないことを見せつけられた試合だった。

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開幕戦でホームながらもFC琉球に敗れてしまったHonda FC。今週はキャンプからやってきたサッカーをもう一度見直して、この日の試合に備えてきた。また、開幕戦のシステムから中盤を変更。アンカーにベテラン安部裕之をスタメンで起用することで、守備面での安定を図ってきた。

さて試合だが、流通経済大学FCは、前線から激しいプレスを仕掛けることで、流れを引き寄せようとする。序盤は鋭い出足を見せる流通経済大学FCが中盤でボールを拾い、いい流れからチャンスを作り出す。しかし、時間が経過していくとともに、Hondaの中盤の守備も安定し、さらに自慢の3トップの動きにキレが増してくる。

徐々に相手3トップに突破を許し出すと、プレスのかかり具合も鈍り出す。さらにはHondaの両サイドバックは、絶妙のタイミングでオーバーラップを次々と繰り返す。こうなると流通経済大学FCはやや苦しい展開に。

局面では「スキルの高さ」を見せ、Hondaゴールに迫る流通経済大学FCだが、なかなか連続攻撃には繋がらない。それに対してHondaはしっかりと周囲が連動し、波状攻撃を繰り返す。選手一人一人のスキルでは、決してHonda FCの選手には劣ってはいないものの、「経験値」という差が時間の経過ともに、如実に表れだすことに。

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そして35分、左に展開した伊賀がゴール前に早いクロスを上げ、これにエース新田が走り込んで頭で合わせてHondaが先制。時間をかけず、あっと言う間のゴールシーンだったところは、さすがHondaと言うべきであろう。だが、この1点で流通経済大学FCも目が覚めたのか、2トップが果敢な突破をみせ、Hondaゴール前に襲いかかる。この突破からPKのチャンスを獲得し、これを冷静に決め試合を振り出しに戻す。

「さあ、ここから」という時だったが、まさかの事態が発生。なんとリスタートのボールをあっさりゴール前に運ばれ、またも新田に決められ再びリードされてしまう。同点になったところで全体に集中が切れ、相手の攻撃に対して完全に棒立ちになっていたのだ。Hondaはそんな一瞬の気のゆるみを逃さず、見事な速攻を仕掛けて追加点を奪ったところは「さすが試合巧者」とうなる場面であった。

こんなところで「若さ」を露呈してしまった流通経済大学FCは、1点ビハインドのまま後半に突入するが、前半以上に「大人のサッカー」を見せつけられてしまう。Hondaの3トップは変幻自在にポジションをチェンジして、相手DFにまとを絞らせない。また、両サイドバックが前半以上にオーバーラップを繰り返し、完全にサイドを制圧されてしまう。

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結局、試合はこのまま1-2でHonda FCが勝利。見事な完勝劇といったところである。特に右SB桶田はFW伊賀との絶妙なコンビネーションを見せつけ、サイドを制圧。これこそ、大久保新監督が目指す「新しいHonda FC」の姿でもあった。

石橋前監督が作り上げたチームをベースに、システムはそのままだが、サイドバックに「より攻撃的」姿勢を求めた大久保監督。サイドバックには、とにかくアグレッシブさを求め、ペナルティエリアに進入するぐらいまで攻めあがってほしいと注文していた。そして今日の桶田はそれを十分に実行し、監督も初勝利を挙げたことで満足な表情を見せていた。

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Honda FCは本社の営業不振から、かつてのような「行き届いたサポート」が受けられなくなってきている状況にある。さらには、昨年のような順位(7位)が続けば、チーム存続すら危うくなってしまうこともありえるのだ。

かつて、「アマチュアの雄」と言われたHonda FCも、1試合1試合を必死に戦わなければ、明日が見えてこないのもまだ事実である。そんな厳しい状況を理解しているこそ、1週間でチームを立て直してくるのはさすがである。エース新田も、開幕戦にゴールを奪えなかったことに、大きく責任感を感じていたが、この日は2ゴールと「エースの役割」をしっかり果たした。

また、この日新田、伊賀、桶田と並んで素晴らしい活躍を見せたのは、下部組織からの生え抜きである深谷泰介であった。これまでは、糸数、柴田などの選手に隠れ、まだ若さを見せていたが、今季はしっかりと地についたプレーを展開。中盤の要所をしめ、攻撃の起点とし、時にはゴール前に飛び込んでチームの勝利に貢献。

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JFLを代表するベテラン選手に、有能な大卒選手だけではなく、下部組織出身者まで戦力として台頭してきたHonda FC。Jクラブでなくとも、強いチームを作ることは出来るし、自前で選手を育成することもできる。さらには地域の強化にも役立っていることを、まさに証明しているといえるだろう。大久保新体制のもと、今年こそ「最強アマチュア」の冠を奪還することを期待したいし、それを予感させる試合を見せてもらった。

さて、流通経済大学FCに関して、ほとんど触れてはおりませんが別枠で紹介いたします。

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