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2010年11月15日 (月)

駒大高、初の選手権出場へ

全国高校サッカー選手権 東京都Aブロック決勝
帝京高校 0-1 駒澤大学高校
[得点者]
79分大畠(駒大高)
※試合後の抽選により、駒大高は「東京B代表」として選手権に出場


インターハイこそ出場した帝京だったが、最終目標であるはずの選手権出場は逃してしまった…

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試合は序盤から駒大高のペースで進む。兄貴分でもある、駒大のような激しいプレスに、縦に蹴って走るサッカーで帝京ゴールに迫る。攻撃だけではなく、守備面でも冴えを見せ、守りに入ると素速く中盤でブロックを形成し、帝京に攻めの形を作らせない。

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駒大高・大野監督は今年の帝京のデータをしっかり確認していた。「T1リーグでは、前半に点の取れなかった試合には勝てていない」という情報のもと、前半は0-0でもいいと選手に伝え、守備をしっかりやった上で駒大高らしいサッカーをしようと指示して選手を送り出していた。前半のうちに先制点こそ奪えなかったものの、ほぼ監督が思い描いたとおりの展開となり、してやったりの駒大高。

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しかし、後半に入るとさすがに帝京も相手のブロックを崩すために、前半以上の運動量で攻撃を仕掛けてくる。すると試合展開は帝京ペースに傾き出すのだが、攻撃のアイディアがやや足らず、単調な攻撃に終始してしまい決定的な場面をなかなか作り出すことが出来ない。これに対して駒大高はしっかり守ってから、鋭いカウンターで対抗。ポゼッションでは帝京が優位に立った後半戦だが、決定機で数で言えば駒大高の方が上。点を取ることだけに固執するあまり、帝京ディフェンスの裏にスペースが生まれてしまっていたのだ。

そして後半37分、やはりカウンターからチャンスを掴む。左からのクロスボールのこぼれ球をPA内で拾った黒木に対し、帝京DFが倒してしまい駒大高がPKを獲得。ペナルティスポットに立ったのはキャプテンの大畠。2年前の決勝戦(0-1國學院久我山戦)に1年生ながら出場していたが、自身のミスで決勝点を奪われてしまった苦い経験も持っていた。だからこそ、責任感を持ってスポットに立った。

「これを決めれば全国だ…」

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そう思った大畠。しかし緊張することなく、落ち着いて放ったシュートはGKの逆を突き、部創立45年目にして初の選手権出場をたぐり寄せる、値千金のゴールが土壇場の79分に生まれた。

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帝京にとって、残された時間はアディッショナルタイムしかなかったが、再び円陣を組み直し、必死の攻撃を見せる。しかし、駒大高も最後まで集中を切らさず、虎の子の1点を守りきり、ついに全国切符を獲得した。

試合結果こそ1-0であったが、限りなく駒大高の完勝といえたこの試合。シュート数では11-7と帝京が上回り、ポゼッションでも6:4程度でこちらも帝京が終始優位であった。しかし、駒大高は危険なエリアのケアがしっかりしており、帝京は「持たされている」だけのような格好になっていた。気持ちだけは前に行くのだが、それが全体に波及していかず、連動する攻撃や素速く相手をしとめる攻撃に繋がっていかなかった帝京攻撃陣。

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そんな帝京の姿は、昨年の選手権オープニングゲーム(1-3 ルーテル学院戦)同様、「勝ち方」を忘れてしまっているかのようだった。かつての帝京といえば、内容が悪くてもいつの間にかゲームをモノにする、したたかな強さがあったのだが、残念ながら今のチームはその姿は見えてこない。

時代の変化と言ってしまえばそれだけなのかもしれない。
しかし、高校サッカー界において「カナリア色の帝京」といえば、いつになっても特別な存在でいてほしいものなのだ。

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初出場を掴んだ駒大高の大野祥司監督も「帝京を倒して全国に出るのが夢だった」と語ったが、それぐらい「帝京」というブランド力は、目に見えない輝きを今でも放ち続けている。確かに、かつての強さはチームにはないし、プリンスリーグ2部に復帰も出来ていない現状だ。それでも、指導者であるならば、やはり「帝京」という壁は乗り越えたいものなのである。

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大野監督は、帝京の廣瀬龍監督同様、高校時代に輝かしい成績を残している一人だ。68回大会で武南高校が準優勝(決勝:南宇和 2-1 武南)した時のエースであり、その時代に活躍した選手だからこそ、「帝京に勝つ」ということの重さを十分に理解している。しかし、その夢を実現するまでに、監督就任から13年という月日を費やした。

さて、駒大高だが、冒頭に書いたとおり抽選の結果「東京都B代表」となることが決まったのだが、東京都B代表といえば、オープニングゲーム(国立)に登場する可能性が非常に高いことで知られている。もし、オープニングゲームとなれば、大野監督にとって、21年ぶりの国立凱旋となるのだが、はたして22日に行われる抽選の結果はどうなるのだろうか?

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大学チームも総理大臣杯で優勝しており、リーグ戦でこそ優勝を明治大学に奪われたが、冬の高校サッカー選手権シーズンに被って行われるインカレ(大学選手権)に向けて虎視眈々と優勝を狙っている。高校と大学、どちらも揃って冬の頂点を狙う戦いがこれから始まっていく。

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