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2010年10月19日 (火)

福島、「全社枠」を獲得

第46回全国社会人サッカー選手権大会
準々決勝 @きらら博記念公園サッカー・ラグビー場
阪南大クラブ 0-2 福島ユナイテッド
[得点者]
34分久野、80+3分古西(福島)


JFL昇格のために、どうしても地域決勝の「出場権」が欲しい福島にとって、どんな戦い方であろうと、どんな内容であろうと、とにかくベスト4進出が最低限ノルマであった。

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初戦ですでに地域決勝出場権をもっている三洋洲本と対戦したが、ほぼベストメンバーで来た相手を6-0と圧倒し、幸先よいスタートを切ったかと思われた。しかし、快勝のウラでは、主力の吉渓、清水が相次いで負傷してしまい、残りの日程での復帰が難しい状況になり、メンバー構成で苦しい状況に追い込まれてしまう。そんな中で迎えた2回戦のヴェルフェたかはら那須戦は、手塚監督も「内容は最悪だった」と振り返るほどの大苦戦となった。

しかし、それでもチームは負けなかった。

選手、スタッフは、あらゆる意味で「負けた終わり」という強い意志で大会に挑んでいたのである。

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そして迎えた準々決勝の阪南大クラブ戦も、縦にロングボールを入れる「キック&ラッシュ」戦術に手を焼いてしまい、またも大苦戦となってしまう。言い方は悪いが、高校の「部活サッカー」のような試合を展開する阪南大クラブ。しかし、それが見事にはまり、「あわや」のシーンを連発していく。

相手戦術の前に、まったく自分たちらしいサッカーが出来ないおろか、中盤のマークの受け渡しすら混乱してしまう福島。しかしそんな劣勢の中で、チームを勇気づける一発が生まれる。

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34分、GKのクリアボールが伊藤→時崎と繋がり、左サイド前線に長いパスを入れる。PA外付近に転がったボールに、久野と阪南大GKが触ろうと反応するが、体を擲って(スライディングシュートのような格好に…)ボールに寄った久野が先にボールに触ると、これがそのままゴールに吸い込まれていき福島が先制する。

しかし、それでも試合の流れは阪南大クラブペースは変わらない。誰がいいという訳ではないのだが、全員がしっかりプレスをかけ続け、前にボールを入れれば、必ず誰かが前線の選手を追い越して前に顔を出していく。後半に入ると、ポストやバーが味方しなければ、確実に同点、いや逆転されていたかもしれない。

しかし、ラストチャンスに賭ける福島を、勝負の女神は見捨ててはいなかった。清水の負傷から、スタメンとなった森戸も最後まで奮闘。時崎も前線で体を張り続けた。学生が相手だったが、福島は決してスマートとは言えないものの、魂のこもった泥臭い守備でなんとか自陣ゴールを最後まで死守。

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そしてラストに、途中交代で入った古西が値千金となる2点目をロスタイムに叩き込み、勝利をより確定させた。

これでベスト4進出が決定し、最低限のノルマまで到達。さらに、別会場でも行われていた準々決勝第一試合でtonan前橋が敗れ、この時点でほぼ地域決勝出場権を手にすることとなった(結局、第二試合で長野、相模原が勝利して『ほぼ』から決定となった)。

手塚監督は試合後、安堵の表情を浮かべながら、こうコメントしてくれた。

「内容的には2回戦に引き続き良くなかったが、勝てて本当によかった。準々決勝に残ったチームからして、選手たちには『今日が一番大事な試合となる』とは伝えていました。相手の阪南大は、関西リーグではロングボールを多様しているという情報が入っていたが、昨日の2回戦ではポゼッションで相手を圧倒していたので、どう出てくるのか読めないところがあり、最後まで難しい試合になってしまいました。

さらに、東北リーグでも選手が怪我人がでており、この大会に入ってからも1回戦で2人が戦列離脱するなど、非常に苦しい状況になっているのですが、選手は本当によくやってくれました。今日、最後に追加点を奪えたのは、本当に良かったし、これでチームに勢いがついたと思いますね。

やっと『地域決勝』が見えてきましたが、選手の気持ちをもう一度引き締めて、優勝できるように頑張ります」

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戦術論や、難しいことはあまり口にしなかったが、岡山で「連戦の厳しさ」「地域決勝の難しさ」を知る手塚監督は、最後にものを言うのは体力(運動量)であり、そして精神力であることを、イヤというほど知っている。

とにかく、今日は「復活」を果たした福島に「おめでとう」という言葉を贈りたい。

しかし、これで安心してしまうのはまだ早い。ただ単に、スタートラインに立てる「権利」を得ただけなのである。本当に喜ぶのは12月の市原で勝ち残った時の話である。

現状では、他のチームと比べて総合力では劣っていると思われる福島だが、全社枠からここ数年は毎年JFL昇格チームが生まれており、このジンクスに福島は乗りたいところだが、勢いを付けるためにも、全社優勝という勲章はどうしても欲しいところ。

どんなメンバー構成になるかは不明だが、長野に勝てるようであれば、大きな自信に繋がることは間違いない。体力的・精神的に限界かも知れないが、あと2試合、しっかり頑張って欲しいと願うかぎりである。


第二試合の新日鐵大分 vs AC長野パルセイロに関しては手短に。

長野が悪かったというより、本当に新日鐵大分が良かった。お互いに意図のある攻撃を繰り出すテンポの速い試合で、非常にスリリングでおもしろい試合となったが、最後は長野「意地」が上回った格好となった。

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敗れた新日鐵大分だが、「全国社会人大会」にふさわしい、純粋アマチュアチームあった。プロ選手は当然いない。選手は基本的に新日鐵の社員。若い選手に混じって、今年37歳になった大ベテラン・三重野宏は今年も存在感を見せつけてくれた。

有名選手を獲得しなくても、プロがいなくても、仕事をやりながらでも、ここまで「いいサッカーができるんだぞ」ということを、見せつけてくれた。

やはり全社では、こういう企業チームの活躍は、毎年みたいものである。

で、パルセイロだが、途中交代で入った平石は、もっと積極性を見せなければレギュラー獲得はほど遠いと感じさえてしまった。ライバルである、山雅に追いつくために、JFL昇格は「ノルマ」である長野。そのために地域決勝で勝たなければいけないのだが、勝つためには控え組の「底上げ」は絶対条件となってくる。

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「優勝」を目標にしているパルセイロだが、全体の底上げのためにも、明日は大きく選手を入れ替えることを期待したいと思うし、そこに出てくる選手は「チャンス」と捉えて、しっかり結果を残して欲しいところだ。

新日鐵大分 0-1 AC長野パルセイロ
[得点者]
90+2分本城(長野)

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