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2010年10月11日 (月)

広島ユース、決勝へ

高円宮杯全日本ユース
準決勝第1試合 @国立競技場
静岡学園 2-4 広島ユース
[得点者]
11・44分利根(静学)
65・69・77分砂川、90分岡本(広島)


サッカーとは、当たり前のことだが90分のトータルスコアを競い合うスポーツである。そして結果的に広島ユースが4点を奪って逆転勝利したが、とてもではないが前半の試合運びを見ている限りでは、広島ユースが勝つ要素はどこにも見えなかった。

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[静学スタメン]
ーーーー鈴木ーーーーー
利根ーー長谷川ーー廣渡
ーーー星野ー大島ーーー
遠藤ー松本ー金ーー片井
ーーー一ノ宮ーーーーー

[広島Yスタメン]
川森ーーー井波ーーー砂川
ーーーーー岡本ーーーーー
ー浅香ーーーーーー野口ー
ーーーーー平田ーーーーー
ーー脇本ー宗近ー柳川ーー
ーーーーー大野ーーーーー

広島ユースだが、これまでレギュラーで出ていた越智翔太と早瀬良平が受験のため欠場。さらに、発熱のため野津田岳人も欠場で、メンバー選考に苦慮しながらこの一戦を迎えていた。ちなみに広島のシステムだが便宜上3-4-3としたが、浅香が最終ラインに入ったり、さらには中盤が目まぐるしくポジションを変えていたため、全体のポジショニングはあくまでも「目安」と思ってほしい。

さて試合だが、ここまで圧倒的攻撃力を見せていた広島攻撃陣だが、静学の早いプレスの前に自分たちのサッカーを最初から見失ってしまう。そして11分、CKのピンチでは、クリアボールがフリーの利根の位置に浮いてしまい、これを冷静に頭で決められ早くも先制点を奪われてしまう。

この1点で試合の流れを掴んだ静学は、広島のお株を奪うかのような華麗なパスサッカーを展開。ボランチの大島、星野が高い位置でセカンドボールを拾って支配すると、早いタイミングで左右に散らして、分厚い攻撃を仕掛けていく。対する広島だが、連携が全くと言っていいほど上手くいかず、フィールドプレーヤーの10人が、それぞれバラバラにサッカーをしているような感じになってしまう。

さらに、そんな時に限ってパスミスも連発。慌てすぎ、動かなすぎで何も出来ない広島は、最終ラインでボールをカットしても中盤に繋げず、それを奪われてまたピンチを招くという悪循環を繰り返す。前半はなんとか1点だけで抑えられれば、現状では上出来かと思われたが44分に、左サイドから先制点を奪った利根がゴール前にクロスを入れるのだが、なんとこれが直接ゴールに吸い込まれていってしまい、痛すぎる2点目を失ってハーフタイムを迎える。

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誰もが前半の試合を見ていて、広島ユースの勝利はないだろう…と思ったはず。私自身もそう思った一人であるのだが、試合は後半開始から大きく動いていく。

まず広島は、メンバー交代こそなかったが、前半、右サイドで「死んでいた」砂川をセンターの位置に変えて後半に挑んできた。そして後半3分、広島の決定機を静学キャプテンの金が「阻止した」ということで一発退場となり、これまで優位に試合を進めていた静学が残り時間を10人で戦うことになってしまう。正直この場面、「イエロー止まりぐらいでは」という気も…

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まあ、一度ジャッジしてしまったことなので判定は覆らない。静学もすぐに気持ちを切り替えて試合に集中し、11分には10番大島の突破からあわや3点目という場面を作ってみせる。このまま行くと、静学は逃げ切れるかもと思い出した後半17分、今度は広島ユースキャプテンの宗近が2枚目のイエローで退場。これで10人vs10人となり、広島は今度こそ終わったか…と思った。

しかし、ここからが広島が怒濤の反撃を見せる。

後半20分、左サイドラインギリギリの位置から川森がドリブル突破を見せ、中に低いクロスを入れると、後半から真ん中に入った砂川が反撃ののろしを上げる1点を返す。するとここからは、一気に形勢逆転。広島・森山監督は「前半は後ろから繋いで行こうとすると、相手のプレスにやられまくっていたから、後半は早いタイミングで前に入れていこう(ロングボール主体で)」と指示を出していたのだが、この狙いが見事に的中。

そして後半21分、縦パスを受けてドリブル突破を試みた砂川を、途中交代で入った望月が倒してしまいPKを献上。これを砂川がキッチリ決めてついに同点。さらに32分には、GK(DF?)からのパスをカットした砂川がそのままシュート。これも決まってついに広島ユースが逆転。さらに終了間際には、途中交代で入った藤井の突破から、最後は岡本が決めて、ドトメとなる4点目を奪って、鮮やかな逆転勝利に華を添えた。

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しかし不思議なもので、11人vs10人のときでは、あきらかに静学の方がいい試合をしていた。あれだけ苦しんでいた広島ユースだが、1点入るとそこからはまさに圧巻だった。試合後、ハットトリックを決めた砂川だけではなく、チーム全員が「諦めていなかったし逆転できると思っていた」とコメント。また、森山監督は「どっちがJユースだがわからない試合しちゃいましたね」と笑いながら試合を振り返ってくれたが、前半はあまりにも無様な試合だったが、後半に向けて、改善点を的確に探り出し、さらには選手をキッチリ切り替えさせるモチベーションコントロールのうまさに改めて脱帽であった。

さて決勝戦は、FC東京U-18との対戦となるが、まさに東の横綱 vs 西の横綱と言って過言でもない対戦カード。完成度の高いシステムを誇り、1年生が出てきても何の遜色もない厚い選手層が自慢のFC東京U-18に対して、爆発的な攻撃力に、逆境でも負けない「強い気持ち」を持っている広島ユース。

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準決勝は運良く逆転勝ち出来たが、FC東京U-18は一つの流れから崩れるほど甘くはないし、この日見せたようなミスをすれば、確実にそこを突いてくるはず。2度目の優勝を狙う広島ユースにとって、今大会最大の相手と決勝の舞台で激突するが、絶妙のトークで選手に魔法をかける「森山マジック」で選手がどこまでリラックスできるかが大きなポイントになってくるはずだ。

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