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2010年5月26日 (水)

黄金期を迎えた明大サッカー部

明治大学のスポーツといえば、一般的には「ラグビー」というイメージが、まだ強いかも知れないが、ここ数年の活躍では間違いなくサッカー部がズバ抜けた成績を残している。

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2007年に43年ぶりに関東大学リーグ戦で優勝を飾り、この年の天皇杯では3回戦で京都サンガを破って4回戦まで進出。2008年度には、ワールドカップ日本代表にも選ばれた長友佑都(FC東京)をはじめ、杉本裕之(草津)など5人のJリーガーを輩出。そして昨年はリーグ戦こそ3位に終わったものの、天皇杯で大学勢として史上初となるJ1チームからの勝利(3-0モンテディオ山形)を挙げ、勢いを持続して12月から行われた大学選手権(インカレ)では51年ぶり2度目の優勝を成し遂げた。

ここ数年こそ、素晴らしい成績を残している明大サッカー部だが、2000年前後はやや停滞していた時期を経験している。この停滞期を打ち破った要因には、2004年から監督に就任した神川明彦氏の指導力と、Jクラブとの提携、さらには大学側が「強化指定部活動」に指定したことが挙げられる。

しかし、これらの動きの発端は明治大学の125周年記念にあった。2006年に明治大学は創立125周年を迎えているが、記念となる節目に「スポーツのメイジ」をさらに印象づけるために、4つの部活動に対して手厚い支援を約束した。4つの部活動とは、ラグビー部、野球部、競争部、そしてこのサッカー部であったのだ。

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強化指定とされたサッカー部には、これまでわずかな人数だったスポーツ推薦枠が年々増加されて行き、有力選手が続々入部するようになる。さらには、練習環境の整備(2006年、八幡山のグラウンドが人工芝化された)が行われ、Jクラブから指導者も派遣されるようになり、一気に明大サッカー部は力をつけていく。

2004年当時は東京ヴェルディとの提携だったが、今ではFC東京との繋がりが深くなり、コーチは川口伸男をはじめとした元FC東京の選手などで占められている。またこの繋がりから、FC東京U-18の選手も毎年入部しており、強固な「関係」を築き上げている。選手、環境、コーチも揃った明大サッカー部。これを束ねる神川監督だが、選手としてプロの経験はないものの、昭和60年に明治入学以来、明大一筋で過ごしており、大学職員として働きながら長年サッカー部のコーチを務め、2004年から監督に就任。

就任1年目で1部復帰を果たし、短期間で大学界の強豪校にのし上がったのだが、強かった時期、どん底だった時期を知る神川監督は、今も昔も変わらない熱血指導で選手を育て上げている。技術だけではなく、人として大人にならない選手は使わない、そしてチームのために動くことの大切さを今も選手に伝えている。

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Jのノウハウ、有能な新入生、そして監督の情熱。
この3つが融合して、はじめて強豪「メイジ」が生まれるというもの。

さて、今年の明大サッカー部だが、関東大学リーグ戦で8勝1分とぶっちぎりの首位独走である。

[今季の基本スタメン]
ーーー山本ー久保ーーー
ー山田ーーーーー田中ー
ーーー小林ー宮阪ーーー
奥田ー丸山ー松岡ー鹿野
ーーーー高木ーーーーー

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当初は流経大、筑波大、明大といった3強による優勝争いかと思われたが、4年生の不振が大きく影響した流経大は完全に失速。すでに中野監督も「4位以内を目指す」と軌道修正を示唆。元日本代表MF風間八宏氏が監督を務める筑波大だが、選手それぞれの能力は高いものの、監督が目指す「美しい攻撃サッカー」を求めるあまり、はまる時とはまらない時がはっきり分かれ、4勝2分3敗とやや苦しい展開。そんな2校を横目に、内容が良くなくても、勝ちきれる「勝負強さ」を発揮して、首位を独走する明大。

第3節(4/24)の国士舘大学戦などは、試合の9割は完全に相手に支配され続け、いつ失点してもおかしくない展開が続いていたが、最後の最後で繰り出したカウンターからPKを呼び込み、これを決めて辛くも勝利するという試合があった。この試合を見ていた流経大中野監督は「よそ様をこういってはいけないけれど、内容はお世辞でもいいとは言えない。しかし、今の明大には「勝ちきる」という流れがあり、勝負強さがある。こういう風に勝てる時は、優勝する流れなんだよね」とコメントしていたが、まさに今の明大はそれである。

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どんなに内容が悪くても、絶対に自分たちで失点さえしなければ負けることはない。これが選手全員に浸透し、強固なディフェンスが完成。まだ2年生だが、広島皆実高校で全国制覇を経験した松岡祐介は、今や完全にディフェンスリーダーとして君臨。さすがに大舞台を知る男は、試合の「勝負どころ」を知っている。上級生であろうと、構わず声を出して指示する姿はたくましい限りだ。

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また、彼とCBを組む3年生の丸山祐市の成長も著しい。彼の場合、守備だけではなく、正確なキック力が大きな武器となっており、FKでのプレースキッカーとして大きな役割を果たしつつある。攻撃面では、先日、ジュビロ磐田入団内定が決定した山田大記をはじめ、2トップの山本、久保も好調を維持しており、縦だけではなくワイドに展開して多彩な攻撃を繰り出してくる。

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豊富な戦力を擁する明大が、監督は「好調を維持できなかったり、ケガをしてしまえば、すぐにポジションを失うので、レギュラーといえども毎日必死ですよ」とコメント。確かに控えには、FC東京U-18でエースだった三田啓貴など、そうそうたるメンツも控えており、さらには今年の冬の選手権で活躍した野間亮太(青森山田卒)などの1年生もすでに頭角を現してきており、レギュラーといえども、うかうかしてはいられない状況なのである。

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環境も整い、チーム内でも激しい競争が繰り広げられる明大サッカー部。昨年の大活躍はまだ記憶に新しいところだが、今年のチームは昨年以上の結果を残しそうである。そして今、明大サッカー部は成長期を終え、完全に「黄金期」に入ったと言えるだろう。

これから始まる、総理大臣杯や天皇杯で明大サッカー部には、大きな期待がかかるところだ。

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