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2010年4月28日 (水)

佐野カラーの浸透度

佐野達・率いるV・ファーレン長崎というチームの結果は、いつも気になっていた。

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実は昨年、1試合も長崎の試合を見てはいない。そんなこともあり、長崎に佐野さんが入ったことで、チームが「どう変わったのか?」という点では、何もわからないままだった。しかし、現状では「どう変わったか」など、わからなくてもいいのだ。佐野さんが指揮を執ることで、このチームに「Jクラブとして戦えるだけの力」が、備わっていればいいのだから。

だが、「戦えるだけの力」というものは、何をもって証明するのか難しいところでもある。最終的にJFLで3位以内(※J2クラブが19あるため、今季のJFL上位4チーム全てが準会員だった場合、4位のチームは昇格見送りとなるため)に入ればいいのだが、それはあくまでも結果論。そこで、よく判断基準に使われるのが、「Honda FCに勝つ」ということだ。新興Jクラブなどでは、太刀打ちできないほどの長い歴史を持ち、名選手を数多く輩出してきた名門サッカー部。2004年にザスパ草津の2位以内確定を阻んだ時から、「Jへの門番」と呼ばれたHonda FC。

これは、あくまでも「そう言われているだけ」の話であるのだが、実際のところ「Honda」を超えずして、J加入はありえないと思う人も少なくはない。

そして長崎は、このHonda戦で「超える」どころか、その力の差をまざまさと見せつけられてしまった…

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しかしだ、この敗戦で「昇格は無理」と諦めるのは早計である。これまでに、長崎がどんな試合を披露していたのかは、前述どおりわからない。だが、この試合で見せた選手起用(システム)や、前半に見せた攻撃的姿勢は高く評価してもいいと感じた。サイドバックがガンガン攻撃に絡むスタイルは、去年もよく見た光景であり、ああ、これこそ佐野流だと懐かしくも、うらやましいサッカーを見た気がした。

確かに、この試合では負けてしまったが、何も出来ずに敗れてしまったのではない。そして、このチームが今やれること、そして勝つために「何」が足りないのかを、明確に教えてくれる試合でもあった。佐野さんは試合後「負けて得るものがある。今日の試合で選手が自分で何かを感じ取ってくれないと…」と語っていたが、このチームが強くなるポイントはまさにそこである。長崎の選手に足りないものは、「自信と経験」なのだ。この部分で成長ができれば、間違いなく昇格争いを演じるだけの実力はあるのだから…

佐野達という人間は、恵まれた環境の中でやるよりも、環境が良くなくとも「大きなチャレンジ」ができる場を選ぶ人である。だからこそ、長崎という「これから」のチームを次の挑戦の場所として選んだ。Jリーグ準会員であるものの、昨年の順位は9位。J昇格を実現させるには、もうワンランクどころか、2ランク以上レベルアップする必要がある。さらには、新しいファン層を開拓し、観客動員をもっと増やしていかなければならない。

チームを強くする
クラブという組織を強化する
新しいファンを獲得する
もっと地域に根ざしたクラブとする

やるべき案件が多ければ、多いほど「やりがい」を感じるのが佐野達という男なのである。

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さて、昇格に向けて明確な数値目標を挙げるとすれば、ここ3年の「3位」の最終成績から考えて、勝ち点60という数字が浮かんでくる。昨年のソニー仙台は59、2008年の富山は62、2007年の岐阜は60。現在、2勝3分2敗、勝ち点9の長崎が昇格圏内目安と考える、この数字を狙うには、残りの27試合で18勝分の勝ち点が必要となってくる。さらには、これまでの3位チームで10敗したチームが1つも無いことを考えると、あと負けられる試合数は「7」であることが導き出せる。(※あくまでも、ここ3年のデータから出したものであり、後期の状況次第では数値は前後する可能性があります)

次節以降も、鳥取、武蔵野、SAGAWAと手強い相手が続く長崎。正念場となることは間違いないが、ここをどう乗り切るかが、昇格争いをする上で大きな鍵となってくる。

V・ファーレン長崎というチームが、J昇格を目指す上で、まだまだ未熟なことは佐野自身よくわかっている。しかし、佐野達の目指す方向性というのは、明確に打ち出せているはず。彼の試合観に「ドローで終わってよし」は、まずない。見に来ている観客が試合を楽しめ、勇気を与えることができるような「チャレンジするサッカー」を常に目指すのが佐野スタイル。これが90分間出来るようになることと同時に、Honda戦での教訓が活かされてくれば、目標地点は見えてくるし、Jクラブとして戦えるだけの力も、おのずと付いてくるはず。

今はその「道程」と思えばいいだろう。
佐野さんの情熱は、必ず選手に伝わるはずだし、サポーターにも届くはずなのだから。
長崎の関わる人たちは、もう少しだけ辛抱強く見守って欲しいところである。

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さて、話は長崎の話から逸れますが、4ヶ月ぶりの佐野さんとの対面で、昔話から今の草津の状況まで、いろいろな話が飛び出したが、佐野さんの口から「今は自由にやらせてもらっていて、とってもやりやすいですよ」と、素敵なコメントをいただきました。

う〜ん、このコメント、なんとも本音がにじみ出ています(笑) それに「ドローを狙う消極策なんて、勝利を見に来ているサポーターに対して失礼だよね」と、目から鱗が出るようなお言葉も飛び出した。とりあえず佐野さん、今でも草津の状況はチェックしているそうですよ。

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また、試合中では、佐野さん名物でもある

(判定に対しての)
おっ〜〜〜〜〜〜〜〜〜い!

(判定にキレそうになる選手へ)
言うな!!!!!!!!!!

など、指示なのか罵声なのかは不明だが、相変わらずデカイ声がこだましていた。
しかし、主審の判定に対して、選手に異議を唱えるな!とベンチで指示をだすのだが、一番異議を言っているのは実は佐野さん自身でないかい??? いやはや、何も変わっていないあの姿を見ると、なぜか安心してしまいます(笑)

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さらに、雑草魂と諦めない気持ちを選手に注入するため、佐野さんとともに長崎に行った、我らのヨージ(堺陽二)も、すっかり「ヘッドコーチ」の顔になっており、藤井大輔もディフェンスリーダーとして奮闘。新天地で頑張る彼らの姿を見られて、こちらも一安心でした。

なかなか、長崎の試合を見る(見られる)機会は少ないのですが、6月27日は群馬(浜川)で長崎の試合があるので、ぜひとも佐野さん、ヨージ、藤井の姿を見に、多くの人が会場に足を運んでくれることを願いたいところです。

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