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2010年3月21日 (日)

「大人のサッカー」を披露したHonda FC

JFL第2節 @カシマサッカースタジアム
流通経済大学FC 1-2Honda FC

[得点者]
36分・43分新田純也 Honda)
42分柿崎 弘樹 (流経大FC)

さすがに「アマチュアの雄」は甘くはないし、簡単に超えられる存在ではないことを見せつけられた試合だった。

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開幕戦でホームながらもFC琉球に敗れてしまったHonda FC。今週はキャンプからやってきたサッカーをもう一度見直して、この日の試合に備えてきた。また、開幕戦のシステムから中盤を変更。アンカーにベテラン安部裕之をスタメンで起用することで、守備面での安定を図ってきた。

さて試合だが、流通経済大学FCは、前線から激しいプレスを仕掛けることで、流れを引き寄せようとする。序盤は鋭い出足を見せる流通経済大学FCが中盤でボールを拾い、いい流れからチャンスを作り出す。しかし、時間が経過していくとともに、Hondaの中盤の守備も安定し、さらに自慢の3トップの動きにキレが増してくる。

徐々に相手3トップに突破を許し出すと、プレスのかかり具合も鈍り出す。さらにはHondaの両サイドバックは、絶妙のタイミングでオーバーラップを次々と繰り返す。こうなると流通経済大学FCはやや苦しい展開に。

局面では「スキルの高さ」を見せ、Hondaゴールに迫る流通経済大学FCだが、なかなか連続攻撃には繋がらない。それに対してHondaはしっかりと周囲が連動し、波状攻撃を繰り返す。選手一人一人のスキルでは、決してHonda FCの選手には劣ってはいないものの、「経験値」という差が時間の経過ともに、如実に表れだすことに。

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そして35分、左に展開した伊賀がゴール前に早いクロスを上げ、これにエース新田が走り込んで頭で合わせてHondaが先制。時間をかけず、あっと言う間のゴールシーンだったところは、さすがHondaと言うべきであろう。だが、この1点で流通経済大学FCも目が覚めたのか、2トップが果敢な突破をみせ、Hondaゴール前に襲いかかる。この突破からPKのチャンスを獲得し、これを冷静に決め試合を振り出しに戻す。

「さあ、ここから」という時だったが、まさかの事態が発生。なんとリスタートのボールをあっさりゴール前に運ばれ、またも新田に決められ再びリードされてしまう。同点になったところで全体に集中が切れ、相手の攻撃に対して完全に棒立ちになっていたのだ。Hondaはそんな一瞬の気のゆるみを逃さず、見事な速攻を仕掛けて追加点を奪ったところは「さすが試合巧者」とうなる場面であった。

こんなところで「若さ」を露呈してしまった流通経済大学FCは、1点ビハインドのまま後半に突入するが、前半以上に「大人のサッカー」を見せつけられてしまう。Hondaの3トップは変幻自在にポジションをチェンジして、相手DFにまとを絞らせない。また、両サイドバックが前半以上にオーバーラップを繰り返し、完全にサイドを制圧されてしまう。

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結局、試合はこのまま1-2でHonda FCが勝利。見事な完勝劇といったところである。特に右SB桶田はFW伊賀との絶妙なコンビネーションを見せつけ、サイドを制圧。これこそ、大久保新監督が目指す「新しいHonda FC」の姿でもあった。

石橋前監督が作り上げたチームをベースに、システムはそのままだが、サイドバックに「より攻撃的」姿勢を求めた大久保監督。サイドバックには、とにかくアグレッシブさを求め、ペナルティエリアに進入するぐらいまで攻めあがってほしいと注文していた。そして今日の桶田はそれを十分に実行し、監督も初勝利を挙げたことで満足な表情を見せていた。

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Honda FCは本社の営業不振から、かつてのような「行き届いたサポート」が受けられなくなってきている状況にある。さらには、昨年のような順位(7位)が続けば、チーム存続すら危うくなってしまうこともありえるのだ。

かつて、「アマチュアの雄」と言われたHonda FCも、1試合1試合を必死に戦わなければ、明日が見えてこないのもまだ事実である。そんな厳しい状況を理解しているこそ、1週間でチームを立て直してくるのはさすがである。エース新田も、開幕戦にゴールを奪えなかったことに、大きく責任感を感じていたが、この日は2ゴールと「エースの役割」をしっかり果たした。

また、この日新田、伊賀、桶田と並んで素晴らしい活躍を見せたのは、下部組織からの生え抜きである深谷泰介であった。これまでは、糸数、柴田などの選手に隠れ、まだ若さを見せていたが、今季はしっかりと地についたプレーを展開。中盤の要所をしめ、攻撃の起点とし、時にはゴール前に飛び込んでチームの勝利に貢献。

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JFLを代表するベテラン選手に、有能な大卒選手だけではなく、下部組織出身者まで戦力として台頭してきたHonda FC。Jクラブでなくとも、強いチームを作ることは出来るし、自前で選手を育成することもできる。さらには地域の強化にも役立っていることを、まさに証明しているといえるだろう。大久保新体制のもと、今年こそ「最強アマチュア」の冠を奪還することを期待したいし、それを予感させる試合を見せてもらった。

さて、流通経済大学FCに関して、ほとんど触れてはおりませんが別枠で紹介いたします。

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