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2009年12月20日 (日)

JFL入替戦・FC刈谷 vs ツエーゲン金沢/2ndレグ結果

JFL入替戦 2ndレグ @ウェーブスタジアム刈谷
FC刈谷 1-1 ツエーゲン金沢
【得点者】
31分根本(金沢)
87分日下(刈谷)

※2試合合計1-2で金沢がJFL昇格が決定、FC刈谷は地域リーグ(東海リーグ)降格が決まった。

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とりあえず、結果は以上でして、次に試合内容に移ります。

まず驚かされたことは、先発に43歳のアマラオの名前があったことだ。年齢的にも1stレグ同様、試合終盤に切り札として使ってくるかと思われたが、経験豊富な「キング」の技、読み、力に「残留」を託した浮氣・刈谷。逆に言えば、姜暁一などのフレッシュな攻撃陣を後から投入する、「終盤勝負」かとも考えられた。

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そして浮氣監督は試合前、「相手システムラインの『間』をうまく攻略出来るかが鍵」とコメントしていた。金沢はメンバー表だけ見るとわからないと思うが、実際は4-1-4-1システムを採用。ディフェンスラインと、中盤の2ラインの間にポジショニングする20番の三原。彼の存在が、間延びしてしまうこともある2ラインを見事に「繋ぐ(埋める)」役目をしており、浮氣監督は「三原」のいるゾーンを制圧することが「勝負のポイント」と考え、その間を突く攻撃パターンを研究してこの試合に挑んできた。

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そして試合は、まるで1stレグのビデオを見るかのような展開で始まった。圧倒的に攻める刈谷、とにかく守る金沢。左SBの高橋が序盤から、果敢にオーバーラップしてチャンスを作り出す。そして中央に待つアマラオへ…という展開を繰り返す刈谷だが、金沢の諸江・込山のCBコンビは今日も安定感抜群の守備を見せ、刈谷の攻撃をことごとく跳ね返す。

前半30分、刈谷は金沢ゴール正面で、アマラオが競ったボールに27番大石が反応。なんとか掴んだビッグチャンスだったが、シュートはまたもGK木寺の正面。結局いくらボールを支配して、チャンスを作るも、監督の意図した「間を突く作戦」は、金沢の早いプレスの前にボールを散らすだけになっている刈谷。正直、刈谷のこの展開は「まずいな…」と思った直後の31分、金沢の電光石火のカウンターが刈谷をどん底にたたき落とす。

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左サイドを駆け上がった古部が中央へクロス。クリゾンには合わなかったが、その後ろにいた根本が豪快に左足で合わせて金沢先制。

まさにあっという間の出来事だった。

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これまでの30分間、ほとんどの時間帯を金沢陣内に攻め込んでいた刈谷。しかし金沢の攻撃はものの30秒たらずで刈谷がどうしても欲しかった「1点」をあっさり奪い取ったのである。これで2試合合計0-2となり、刈谷は3点とらなければ勝利がなくなる厳しい状態へ追い込まれた。

後のない刈谷は、とにかく攻めて攻めて得点を奪うしかない。だが、気持ちが前に行けば行くほど、金沢の狙いどおりに試合が運んでしまう。アマラオは両CBに封じ込められ、起点が作れない。パスサッカーで崩そうにも、金沢の組織的な守備を破る「アイディア」がない。そう、刈谷は完全に手詰まりになっていたのだ。そして前半はそのまま0-1で折り返す。

さて後半だが、刈谷は選手交代せず、前半のメンバーそのままでピッチに姿を表す。ここまで来ると、浮氣監督は「アマラオと心中か…」と思わざる得なかった。

後半も前半と同じような展開が続くかと思われたが、そうではなかった。明らかに「全社の時」のような「強いツエーゲン」に戻っていた金沢。後半になると金沢が積極的に仕掛け、前半では見られなかったサイドアタックが何度も見られるようになる。特にクリゾンに代わってデニスの入った67分以降、左サイドの古部が1トップに入り、右の根本が左に動くとさらに展開が変化する。

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根本-園田の連携が復活すると、園田のオーバーラップが冴え渡り出す。ボールキープ率は6:4ぐらいだが、チャンスの数では刈谷を上回り出す金沢。刈谷も68分に2人同時に交代し、最後の勝負に出るが、相変わらず金沢の守備を破るアイディアに乏しく、「個」の力でもどうすることができない。

このまま2ndレグも0-1で終了かと思われた87分、金沢ゴール正面で直接FKのチャンスを得た刈谷。キッカー日下の蹴ったボールは、ゴール左上に吸い込まれ、試合は1-1となり、刈谷はあと1点奪えば延長戦に望みを繋ぐことが出来る。このJFL入替戦には、ナビスコカップや、Jリーグ入替戦のように「アウェーゴール規定」が無いのだ。本来なら、もし2-1で金沢が負けたとしても、2試合合計2-2だがアウェーゴール数で「金沢勝利」となるが、その規定がないのである。

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1-1のまま90分を迎え、あとはロスタイムの「4分」に全てが委ねられることとなる。守りきれば金沢の勝ちだが、刈谷は最後の最後で怒濤の攻撃を見せることに。DFの斉藤まで最前線に残るスクランブルで攻め込む刈谷。金沢も最後は組織も関係ない「執念」のディフェンスで、刈谷の攻撃をストップ。ロスタイム3分過ぎには、アマラオが左サイドから「最後のシュート」を放つも、GK木寺がキャッチ。

そして試合はタイムアップの時を迎えた。

金沢にとって「4年間」は長かった。しかしその紆余曲折があった分だけ、この瞬間はたまらないものだったであろう。

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で、試合後の金沢・上野監督のコメントだが、まず最初に出てきたのは「今日は『引き分けでもいい』といって送り出しました」だった。そしてこの試合で1点を取ったことよりも、2試合で1失点しかしなかった選手たちを讃えた。

さて、今年の金沢だが、昨年末に起こったゴタゴタから、チームの「熟成」が遅れたことは監督も認めていた。そして7月11日の北信越リーグ第12節、JSCに0-2と敗戦して、優勝の望みが無くなったときからチームが変わった。優勝が無くなりJFL昇格のためには、全社に勝つだけの状況となったが、このことが選手の意識を変え、チームが一つになるきっかけとなっていく。

あの敗戦から2週間リーグが空いたこともチームに好影響を与えていた。もし間が無く、即次のパルセイロ戦に挑んでいたら、結果は違っていたかも知れない。しかし金沢は「2週間」というインターバルにチームの目標を改めて作り直し、違うチームに変貌。そしてパルセイロ、山雅というライバルを相手に連勝することで、チームは自信を深め、あの全社へと続いていった。

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何がチームの流れを変えるのかは、わからないものである。後が無くなってしまったしまった状況が、逆に今年の金沢を強くしたと言えるだろう。

最後の最後で、全社で見せた輝きを再び取り戻した金沢は、勝者としてふさわしかった…

とりあえず、今日は「おめでとう」と言おう。

だが、今のままでJFLを戦うのは非常に厳しいことは目に見えている。今日は勝てたが来年は「この2戦」のような試合が34試合もあるのだ。北信越のように、14試合で終わるリーグ戦ではない長丁場。これに耐えられるだけのチームになるか、今から楽しみでもあり、不安でもある。

しかし不思議というか、皮肉というか…

北信越リーグの順位は、1位JSC、2位パルセイロ、3位ツエーゲン、4位山雅なのだが、JFLに昇格したのは結局、3位と4位のチームだった。

近いうちに、「刈谷視点」での入替戦レポ&今後をアップします。

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