« 天皇杯のベストメンバー規定は… | トップページ | まもなく開催! 第45回全国社会人サッカー大会 »

2009年10月13日 (火)

分岐点に差し掛かったHonda FC

正直、「J1残留」が第一目標のジェフが相手ということで、Honda FC勝利の可能性もあるのでは…と思いフクアリに足を運んだが、そこで見せられた試合は、今季の(Honda FCの)不調を象徴するかのような試合となってしまった。

Sbsh0023

ジェフは深井がスタメンから外れていたが、ほぼベストメンバーで挑んできた。対するHondaは、桶田を中盤からこれまでの左サイドバックに戻した布陣をチョイス。しかしメンバー表をみれば分かるとおり、攻撃的MFに本来FWの鈴木と早坂が入らなければならないほど、Honda FCはケガ人が多く、厳しいやりくりの中で天皇杯2回戦を迎えていた。

で、Honda FCは今季のJFLでは9勝11分8敗の10位。一昨年は優勝こそ佐川急便に譲ったが、天皇杯ではベスト8に入る大健闘をみせ、昨年はぶっちぎりで優勝を果たしたチームだが、今年はまさかの不振にあえいでいるのだ。奇しくもこの日対戦したジェフの下部組織である、「ジェフリザーブス」との対戦(4月25日)で0-1と敗戦してからチームは迷走状態に突入してしまっている。その間、チームの精神的支柱の安部裕之、中盤のコンダクター、土屋貴啓と柴田潤一郎を欠き、もどかしい試合ばかりを続けているのだ。

リーグでは不振なHonda FCだが、やはり「天皇杯」という「1発勝負」の舞台では大きな期待が掛けられていた。JFLでアマチュア最強の称号を得ることと、毎年天皇杯でJクラブと真剣勝負してそれに勝つことを目標に置いているHonda FC。どんなにメンバー構成が厳しくても、どんなに不振でも「この試合」はやってくれるのでは…という思いがとても強かった。

そして待望の試合は13時に始まった。

Img_2014

前半は思った以上にジェフの出足が悪く(チグハグしていた…)、Hondaと互角の展開を見せる。正直、前半を終わったところでは「これは行く(Hondaが勝つ)かな?」という予感もしたが、それは後半開始直後にあっさりと打ち消される。49分中後から巻に渡り、これをしっかり決めてジェフが先制(オウンゴールでもおかしくないが…)。厳しい展開となったHondaだが、前半以上にボールを回せない。さらにマイボールでのリスタートを奪われるシーンが続出。これではチャンスを作り出すことができない。

Img_2113

安部がいたら…、柴田がいれば…、土屋貴がいれば…と思うシーンが続出。「たられば」はいけないが、ここにHonda FCの限界が見えてしまった。これまで最強アマチュアと呼ばれ、さらにはJリーグへの「門番」と言われたチームだが、毎年新戦力は新卒入団のみで選手はほぼ25人というのが「原則」だったHonda。プロのように毎年10人近くの「出入り」が出来ないチームは熟成を目指すしかない。熟成すればどんな相手でもそれなりに対応出来るレベルまで到達するが、次第に相手から研究されつくされてしまう。そして出入りが少なく、主力が変わらないチームはいつしかピークを過ぎていくものだ。

Img_2119

残念ながら、今季のHonda FCはまさしくピークを過ぎようとしているのだ。そして新しい「血」もこれまでの主力を凌駕するほどに育っていないため、今季リーグ戦のような迷走を続けてしまっている。結局のところ、本来の中盤の控え選手より、FWの鈴木、早坂に頼るしかない現状のHonda FCは、ジェフと対等に渡り合う力は持ち合わせてはいなかった。

新田、石井、安部、鈴木、桶田、吉村といったベテラン勢を、ベンチに追いやるような選手が出てこなければ、これから先のHonda FCは厳しいと言わざる得ないだろう。だが、Honda FCの苦しい状況はそれだけではない。本社の2009年3月期連結決算では、営業利益が昨年比で8割も減少しており、この危機的状況がチーム運営に暗い影を忍ばせている。経営会議でも「チーム存続について」を語られたほどだったが、関係者の努力により、チームは存続決定したものの、チーム運営費削減は至上命令になっている。そして現場を預かる監督としては、新しい選手の育成とともに、選手のモチベーション管理も難問となりつつある。

Img_2181

だからこそ、昨日のジェフ戦は「勝利する」必要があった。「選手のやる気を引き出す」そして「従業員の士気高揚」のためにもJクラブを一つでも破り、「アマチュアの雄、ここにあり!」を見せつける必要があった。

しかし、それは実現できなかった。これで今年の天皇杯を終了してしまい、残りはJFLのリーグ戦のみ。だがそのリーグ戦でも、残り全勝しても優勝の可能性は限りなく厳しい。そんななかでも、Honda FCの「価値」を高めるためにも一戦必勝で挑んで欲しいと願うかぎりである。

そして来年こそHondaの代名詞である「ジャイアントキリング」を達成して欲しい。

« 天皇杯のベストメンバー規定は… | トップページ | まもなく開催! 第45回全国社会人サッカー大会 »

天皇杯」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/176307/46474737

この記事へのトラックバック一覧です: 分岐点に差し掛かったHonda FC:

« 天皇杯のベストメンバー規定は… | トップページ | まもなく開催! 第45回全国社会人サッカー大会 »