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2008年10月12日 - 2008年10月18日

2008年10月17日 (金)

まもなく始まる第44回 全国社会人サッカー選手権大会

土曜日から遂に始まる第44回 全国社会人サッカー選手権大会
とりあえず、組み合わせはこんな感じになっております
↓ ↓ ↓ ↓
1

 これまで、一般社会人にとって「罰ゲーム」と言われたこの大会も、優勝(もしくは準優勝)チームに地域決勝大会への出場権が与えられる事になっており、今年も各地域で「出場権」を逃したチームにとっての、ラストチャンス場として熾烈な戦いが予想されるこの大会。
※場合によっては3位チームの出場もある

 昨年の全社は、関西リーグで2位に終わったMi-oびわこKUSATSUが、あれよあれよという間に勝ち上がり、優勝を飾ってこの大会で得た勢い、自信をそのまま地域決勝に持ち込んで、JFL昇格までさらってしまったのだった。5連戦という、常識を越えた「極限の中」で戦うこととなるこの全社。厳しい戦いで、負けてしまえばもう、おしまいという一発勝負の大会故に、勢いさえつけば一気に上昇気流にのれてしまうのかもしれない。

 さて、今大会に出場するチームの中で、すでに地域決勝の出場権を得ているチームを紹介しよう。

ノルブリッツ北海道(北海道1位)
FC町田ゼルビア(関東1位)
AC長野パルセイロ(北信越1位)
静岡FC(東海1位)
バンディオンセ加古川(関西1位)
沖縄かりゆしSC(九州1位)
V・ファーレン長崎(九州2位)

日立栃木ウーヴァ(関東2位)※補充枠1で事実上出場権を獲得
矢崎バレンテ(東海2位)※補充枠2で事実上出場権を獲得

と言う感じになっており、これらのチームは必ずしも、優勝する必要もなく、地域決勝大会に向けての「腕試し」「場ならし」という感じになっていくだろう。特にゼルビアですが、酒井良はチームの柱であるので出場しそうだが、果たして山口貴之は出てくるのやら…

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しかしその反面、この大会で何が何でも出場権を獲得したいのが

ホンダロック(九州3位)
NECトーキン(東北2位)
JAPANサッカーカレッジ(北信越2位)
松本山雅FC(北信越4位)
tonan前橋(関東・群馬1部)
の5クラブであろう。

 正直、毎年あれだけメンツを揃えても全社どころか、関東リーグにあがれていない某ゼブラ軍は、誠に申し訳ありませんが今年も無理では?と思われます。ただ、それ以外の4チームを目に移すと、地域カテゴリーでは知られた名前のチームばかりであり、どれもJFL昇格を明確に目標としているチームであり、本命を予想するのは難しいと言えるだろう。

さて、1回戦の注目カードを挙げるとすると、

バンディオンセ加古川(関西) vs  ホンダロック(九州)
AC長野パルセイロ(北信越) vs  矢崎バレンテ(東海)
V・ファーレン長崎(九州) vs  静岡FC(東海)
tonan前橋(関東) vs  沖縄かりゆしSC(九州)

の4カードが私的にはおすすめ。

ただ、上記でも書いた加古川、静岡、長崎、かりゆしはすでに出場権を得ているため、決して無理にガチンコ勝負をしてこないのでは?とも考えられる。しかし、ロック、tonanは是が非でも勝利が必要であるから、「番狂わせ」も十分に考えられる。また1回戦の中で1番注目というか、不気味なカードがAC長野パルセイロ(北信越) vs  矢崎バレンテ(東海)だろう。ともに出場権を得てはいるが、昨年も出場権がありながらも「空気を読まず」、決勝に進出した矢崎バレンテ。突出した選手こそいないが、静岡のチームらしく「繋ぐ意識」が徹底され、好印象を与えるチームである。

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 対するパルセイロも出場権を得ているものの、監督であるバドゥは「この大会も優勝を狙う」と高らかに宣言している。地域決勝を睨みながらも、「プレ地域決勝」と位置づけ、本気の勝負を挑んでくることが予想される。また、この矢崎に勝てなければ、パルセイロは地域決勝で勝つレベルのチームではない!というレッテルを張られてしまうだろう。

 これは矢崎をけなしているのではなく、その確かな実力があるからこそ、パルセイロは「矢崎越え」を実現することで、北信越のレベルを立証する義務がある。無駄に熱い北信越のレッテルを剥がすことが出来るのか、それとも評判通りの高いパフォーマンスで矢崎がパルセイロを下すのか?地域決勝を睨む中で、今大会一番の注目カードがこの試合であろう。そしてこの試合、「7番対決」にも注目したい。矢崎の萩田、パルセイロの土橋。どちらの「7番」が輝きを見せるだろうか?

 また、上記以外の1回戦注目カードをもう一つあげると、クラブ・ドラゴンズ(関東) vs  滋賀FC(関西)の試合もプッシュしたい。クラブ・ドラゴンズと言えば、ご存じの通り、流通経済大学の3軍である。しかし、3軍といえどもそのレベルの高さは折り紙付き。そしてこの大学生に対するは、「滋賀県からJを目指す」滋賀FCだ。同じ滋賀県にはSAGAWAとMi-oというJFLチームが存在するが、こちらも負けじと高い目標を設定している。正直、滋賀FCの上位進出はまだ厳しいと言えるが、将来のためにこの大会でどこまでやれるか非常に楽しみである。

 最後にこの大会で勝ち抜きそうなチームを予想したい。
こんなことを書くと、いろいろ言われてしまいそうですが、北信越の松本山雅FCを優勝候補に挙げてみたい。

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 今年の北信越リーグでは4位に終わった山雅。しかし、4位という順位が確定したあとの山雅は、もしかすると北信越リーグで一番強いチームに変貌したかもしれない。不安定だった守備もGK原、CBの矢畑、三本菅を中心とした守りは後半のリーグ戦で随一になったと感じる。そして先日の天皇杯で見せた凄まじい気迫。諦めない心。吉澤監督のもと、新チームとして船出した山雅だが、序盤のつまずきで、チームは一度方向性を完全に見失うのだった。

 

最初の信州ダービーはスコアレスドローであったが、内容ではパルセイロに完敗を喫していた。しかし、順位を決まって後がなくなってしまってから、チームはスッキリと気持ちが切り替えることに成功したのだった。後半4節の試合や、天皇杯で見せた試合を見れば、今年の補強は決して間違えではなかったと言えるはず。そして選手自身も、リーグでの不甲斐ない戦いを反省し、全力でこの大会に気持ちを高めている。

 さて、先日の天皇杯では、湘南を破ったことで一躍脚光をあびたが、選手は誰一人浮かれてはいなかった。誰もが「僕たちの目標は来週の全社なんです」とキッパリト発言していた。あのときの選手達の目を見ると、どうしても山雅を優勝候補にあげたくなる。

正直、こんな予想をしてしまった大丈夫か?(笑)と思うのだが、まあ、当たるも八卦、当たらぬも八卦、そして勝負は時の運なので、あまり信用(本気に)しないでくださいね…

とにかく、楽しみなカードが目白押しの全国社会人サッカー大会
興味があるかたは、ぜひ新潟に足を運んでみてください!

2008年10月15日 (水)

天皇杯3回戦 湘南ベルマーレ vs 松本山雅FC

天皇杯3回戦 平塚競技場
湘南ベルマーレ(J2) 1-1(PK4-5) 松本山雅FC(長野県)

◆3回戦唯一のナイトゲーム
 天皇杯3回戦で、唯一ナイトゲームだったこの試合。J2の湘南ベルマーレに挑むのは、北信越リーグの松本山雅FCであり、「雷鳥はJ頁(頂)を目指す」を合い言葉に、急速に力を着けてきたクラブだ。地域リーグでありながら、Jクラブのサポーターに負けない熱いサポーターを擁し、「頂」に向かう松本山雅。そんなクラブにとり、初のJクラブとの真剣勝負できる場であり、普段のリーグ戦では体験できないナイターも体験できる最高の舞台となったのである。

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◆湘南の戦い方を知る男
 正直なところ、湘南はこの試合に向けて特別な用意をしていた訳ではない。しかし山雅には湘南の「戦い方」を知る選手がいた。それこそ、昨年まで湘南に所属していた柿本倫明だった。昨年、北信越リーグを征し、JFL入り目前まで進みながらも、あと一歩のところでチャンスを逃した松本山雅。今年は柿本をはじめとした大型補強を行い、悲願に向けて驀進するはずだったが、リーグ戦では思わぬ苦戦の連続で、まさかの4位に終わり、この試合の1週間後から行われる全国社会人大会(以下全社)に最後の望みを繋ぐ中で試合を迎えていた。

◆楽しみな試合
 リーグでは不振が続き、4位が確定してから皮肉にもチームはまとまりを見せ、この試合まで好調を維持してきた。そんな中での天皇杯3回戦は、格上との対戦ではあるが、大事な大会(全社)を前にして、やはり「どんな相手でも負けたくない」という思いが選手の中で強くなり、高いモチベーションを保ちながら試合に挑むことになった。そして古巣との対戦となる柿本とっても楽しみな試合であり、どうしても「一泡吹かせてやりたい」と思っていたのだった。

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◆本気のメンバー
 迎えた試合だが、湘南のスタメンを見ると「本気のメンバー」が顔を揃えていた。数名の入れ替えはあったものの、斉藤俊秀やジャーン、加藤望、原竜太、石原直樹などの名前があり、山雅の吉澤監督も「ウチとの対戦にあのようなメンバーを出してくれて本当に嬉しかった」とコメントしている。さてゲームだが、湘南相手に山雅は一歩も引くことなく真っ向勝負を挑んでくる。ともに4-4-2のガチンコ勝負となったこの試合。サイドの攻防に勝った方が勝利を掴むと予想された試合は、互いに攻め合う一進一退の攻防で幕を開けた。

◆「恩返し弾」で息を吹き返す
 どちらがペースを握ったと言い難かった序盤の23分、やはりサイドに開いた加藤からチャンスが生まれる。加藤から上がったクロスをジャーンが頭でそらし、原がそれを頭で押し込んで湘南が先制する。だがここで山雅は意気消沈することなく、すかさず反撃に出る。この3分後に阿部のオーバーラップからチャンスが生まれ、ゴール前で待っていた柿本が合わせてすかさず同点に追いつく。まさに「恩返し弾」となったこの一撃でチームは勢いづき、サポーターのボルテージも最高潮を迎えることとなる。

◆必死のディフェンスでゴールを守る
 振り出しに戻ったこの試合。両者とも持ち味を出し合い、見応えのある好ゲームを繰り広げる。しかし、時が経つにつれてJリーグと地域リーグの差も生まれ、湘南の攻撃に押し込まれる時間帯が増えてくる。だが昨年のJFLベスト11のGK原裕晃を中心としたディフェンスラインが集中を切らさず、選手全員で声をかけあって、何度も訪れるピンチを凌ぎきる。また、守るだけではなく2列目の今井昌太が再三素晴らしい飛び出しを見せ、湘南ゴールを何度も脅かす。

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◆意地と意地のぶつかり合い
 90分を終えても1-1のまま、遂に試合は延長戦に突入する。終盤に守る時間帯の増えた山雅にとり、厳しい延長戦となるはずだったが、12番目の選手であるサポーターの声援が選手に特別な力を与えることとなる。延長戦に入っても、絶体絶命のピンチを迎えるが懸命のカバーリングでゴールを守り、柿本もカウンターから絶好機を作り出す。しかし、湘南のGK金永基(キム・ヨンギ)も好セーブを見せ、意地でも得点を与えない。両者の意地がぶつかり合ったこの試合は、120分戦っても1-1で終了し、ついにPK戦へと突入した。

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◆カップ戦ならではフィナーレ
 湘南の先行で始まったPK戦は、一度は決めれば勝利という場面まで行くが、運も山雅に味方したのか5人目、6人目が連続して失敗し、山雅の6人目が決めれば勝利という場面になる。ここで最後のキッカー・小澤修一が冷静に右隅に決め、天皇杯ならではの番狂わせを達成し、「松本山雅ここにあり!」を知らしめる瞬間となった。静まりかえるホーム側に対して、優勝したかのように喜びの声を上げるアウェー側。カップ戦ならではのおもしろさが詰まったこの試合の結末も、カップ戦(天皇杯)らしい形で幕を閉じたのだった。

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◆厳しい戦いと「頂」への挑戦
 喜びに包まれた山雅の選手達だが、試合後は至って冷静であった。確かに格上に勝った喜びはあるが、彼らの真の目標は1週間後に迫った全社なのだ。最低でも決勝戦に進まなければならない山雅にとって、この日は勝ったことよりも、チームが一つになって声を出し合い、最後まで走り抜けたことの方が大きかったのである。こうして最高の形で来週の大会に挑むことになった松本山雅。この勢いを持続して、全社も勝ち抜いてもらいたいものだ。そして、日本の最高峰のリーグである「J1」との対戦となる天皇杯4回戦は、最高の結果を出してスッキリと挑んで欲しいと願うのだった。

2008年10月14日 (火)

天皇杯3回戦 ザスパ草津 vs 徳島ヴォルティス・セカンド

天皇杯3回戦 敷島サッカー・ラグビー場
ザスパ草津(J2) 2-0 徳島ヴォルティス・セカンド(徳島県)

◆Jリーグの下部組織が挑んだ一戦
J2勢にとって天皇杯初戦となった3回戦。ザスパ草津は徳島県代表の徳島ヴォルティス・セカンド(以下徳島セカンド)を、ホーム・敷島に迎えて戦うこととなった。同じくJ2の徳島ヴォルティスの下部組織にあたり、JFLの下にあたる地域リーグ(四国リーグ)で戦っている徳島セカンド。元Jリーガーも在籍するが、現在は全員アマチュア選手として、トップ昇格を目指している選手が集まっているチームである。

◆チャンスを与えられた控え選手
さて今季のザスパだが、第3クルーに入って失速して「J1昇格」という目標は厳しくなったが、確実に成長した姿を見せており上位進出はまだ可能な位置につけている。そして植木監督はこの天皇杯で、過去の最高成績であるベスト8以上を目標に設定したのだった。そして迎えたこの徳島セカンド戦は、相手が2つ下のカテゴリーということもあり、ベテランや主力に休養を与えて、普段出番の少ない選手たちがスタメンに顔を連ねることとなる。

◆思い出のピッチに立つ
しかし、せっかくのチャンスをもらった選手達が、まったくと言っていいほど精彩を欠いたプレーに終始してしまう。逆に徳島セカンドの選手達の方が「絶好のアピールチャンス」と捉えて、消極的なザスパの選手を尻目に、積極的な姿勢を見せつけて互角以上の展開を披露する。そんな徳島セカンドの選手の中に、この「会場」での試合を楽しみにしていた選手がいた。ザスパの下部組織にあたる「チャレンジャーズチーム(現ザスパ草津U-23)」に所属し、草津町の奈良屋旅館で働いていた中村亘である。

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◆古巣相手に成長を見せる
今から2年半前、チャレンジャーズチームの最終セレクションが行われたのもこの会場だった。そして彼に合格を与えたチャレンジャーズチームの監督であった佐野達(とおる)氏は、トップチームのコーチとしてベンチ入りしていた。そんなこともあり、「成長した姿をぜひ見せたい」と気持ちの入っていた中村は、都倉賢、後藤涼の2トップに仕事をさせず、佐野コーチやサポーターにも進化した姿を見せてくれたのだった。

◆指揮官の苦しい決断
さて試合に戻るが、もどかしい展開に終始するザスパに対して、徳島セカンドはフラットなラインを形成して、引くことなく真っ向勝負で向かってくる。さらに坂井優介や武田侑也から繰り出される素早い展開と、諦めない気持ちを全面に押し出したプレーで、「もしや?」を思わせる試合を披露する。観客だけではなく、指揮を執る植木監督も我慢の限界を超えてしまう「情けない試合」を展開するザスパ。本当は「使いたくなかった」島田祐介と高田保則の2人を後半開始から投入することを決断する。

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◆「らしさ」を取り戻したザスパ
すると後半のザスパは、前半と全く違うザスパになり、徳島セカンドを圧倒。「サイドを起点とする攻撃が少なかったから、その点を頭に入れていた(高田)」、「パスばかりではなく、個の突破からタメを作りたかった(島田)」というコメントを残したとおり、2人が入ってからは普段のリーグで見せるパスサッカーを展開しだしたのである。やっと「Jリーグvs地域リーグ」という構図の試合となり、「後半」は危なげなく徳島を押さえて2-0で勝利して4回戦の柏レイソル戦に挑むこととなった。

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◆解消できない問題点
しかしである。島田がいなければ攻撃の形を作れないという、ザスパが抱える「問題点」がいまだ解決されていないことを露呈してしまった。また、鳥居塚をはじめとするベテランがいないと落ち着いた試合ができないのも問題である。植木監督は会見で「今後に不安を残す試合となってしまった…」と、感想を述べたあと、こうも続けた。「チャンスがないという選手に、チャンスを与えてもこんな出来ならば、他の選手を捜すだけである」と、冷たく突き放したのだった。今日の試合を終えて、控えに甘んじている選手達は、今やらなければ「来季はない」というぐらい決意が必要ではないだろうかと大いに感じさせた。

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◆大きな手応えを得た徳島セカンド
勝っても厳しい現実を突きつけられたザスパだが、徳島セカンドの選手達の試合後は皆、明るい表情をしていた。「後半はまるで別のチームのようで何もできなかった」とキャプテンの村上淳一は語ったが、上のカテゴリーのチームとの対戦は大きな経験となると語った。また、この天皇杯の2回戦で四国リーグの最大のライバルであるカマタマーレ讃岐を破っており、精神的に一回り大きくなって10月19日に控えたリターンマッチに挑むことが出来るだろう。

昨年はJFL昇格を目指した地域決勝大会に進むも、惜しくも敗れてしまった苦い経験もあるが、この試合で得た「手応え」を胸に秘め、今年こそ悲願のJFL昇格を達成して強いと願うのだった。

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