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2008年8月19日 (火)

インターハイ・準々決勝 流通経済大学付属柏高校 vs 大分鶴崎 

埼玉スタジアム2002 第二グラウンド
準々決勝・第一試合
流通経済大学付属柏高校(千葉第一)2-1 大分鶴崎(大分)

◆まるで「孫悟空」のような今年の流経柏
 上記の見出しは「意味わかんねえ」と言われそうですが、春先から流経柏を見続けてきて、この大会に入ってからの試合をみていると、人気漫画「ドラゴンボール」の「孫悟空」を思い出させるワケでして…。簡単に言えば「戦うたびに強くなる」、「強い相手と当たれば必ずそれを乗り越え(成長して)ていく」と、毎試合成長を感じさせてくれるのが今年のチーム。昨年のように完成された強さは「ベジータ」のようだったが、今年のチームはまさに「孫悟空」かも知れない。

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 さて試合の方だが、ここ最近継続的にチーム強化が進んでいる大分鶴崎が、静岡県の東海大翔洋(旧東海大一校と東海大工業の合併校)を2-1で破った勢いをそのまま持ち込んで、流経柏に見事な先制パンチを喰らわす。前半4分、本田裕一郎監督も「ディフェンスに注意させたんだが…」と語っていた、鶴崎の鋭いサイド攻撃がいきなり火を噴いた。リスタートから素早く左サイドに開いた13番島崎に展開し、ダイレクトで中に折り返すと、後ろから走り込んできた7番伊賀上が右足で合わせ、見事に先制点を奪って見せた。

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 冬の選手権を経験した選手と、2年生・1年生の新しい力が融合して、昨年以上に手応えを感じるチームに成長した大分鶴崎。オーソドックスなボックス型の4-4-2で、サイドを起点にチャンスを作り出し、試合の序盤は完全に鶴崎が流経柏を圧倒した。流経柏としては、予想以上に早いサイド攻撃に手を焼きなかなかペースを奪えない時間が続いたが、ディフェンスラインが踏ん張りを見せてこれ以上の失点を与えない。すると26分に迎えたCKのチャンスに、ボランチ野村が見事なボレーで合わせて試合を振り出しに戻す。ワンチャンスを活かしてくるところは、さすが強豪校と言えよう。そしてこの得点以降、流経柏の出足が速くなり、中盤を完全に制圧。序盤こそスペースを有効に使った攻撃で流経柏を苦しめた鶴崎だが、このあとは封じ込められてしまう。

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 後半に入ると中盤でプレーしていた田口を前線にあげ、久場と2トップを組ませて勝負に出る。また、左サイドに投入した中森も抜群の突破を見せ、システム変更が見事に的中し、後半は一方的な流経柏のペースで試合が進む。交代とシステム変更で流れを完全に自分たちのものにしたが、それでも鶴崎の体を張ったディフェンスで得点を与えず試合は終盤を迎えていた。

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 なんとか流経柏の攻撃を押さえていた鶴崎ディフェンスだが、63分に先制点をあげた野村から、前線の久場に見事なスルーパスが通り、これを落ち着いて決めてついに流経柏がリードを奪う。エースの一撃で勝負が決定したこの試合だが、序盤は相手の鋭いサイド攻撃に手を焼いきながらも、じっくり構えて試合を落ち着かせる「安定感」を見せつけてくれた。そして機を見て行った交代も見事に的中するなど、臨機応変に対応できる力が本物であるということを実感させる試合であった。

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 流経柏としては、得るものの大きい試合であった反面、納得いかない出来事も起こってしまったこの試合。それは後半ロスタイムに起こった出来事だった。流経柏の河本が怪我のため、歩けない状況になっていた。これをみて、本田監督は交代を命じるのだが、河本は接触プレーの影響から足を押さえたままうずくまっていた。だが主審はこれに対して「早く出なさい」的なことを発した後に、すぐさま河本にイエローカードを提示した。遅延行為と捉えたのである。しかし、このジャッジに対して流経柏のベンチから「怪我をしている選手に走って出なさい」とは何事だ!と一斉に抗議が起こる。そしてこの抗議に対して、本田監督に対して主審は退席処分を下したのである。
 実はこの抗議の伏線は試合序盤からあったのだ。両チームの選手の接触プレーのたびに「次は(カードを)出すぞ」と威圧的にジャッジしていた。正直なところ、決してイエローと思えないようなチャージに対しても厳しく対処して、よく言えばルールブックに忠実な判定を下し、悪く言えば全く融通の利かないジャッジに終始していた。また、育成段階の高校生に対して、威嚇的な判定をするのもいかがなものかと思わせるレフリングだった。
 そんな事が重なって最後の抗議に繋がってしまったが、試合の主役はあくまでも選手であり、主審が主役になってしまったら本末転倒である。日本のサッカーは選手のレベルは毎年向上が進んでいるが、その進化に対してレフリングの進化は選手の向上に全く追いついていないのが現状である。一試合にかける高校生の大会だからこそ、しっかりとしたレフリングで挑んで欲しいと感じる試合でもあった。

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