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2008年8月14日 (木)

高校チャンピオンのその後〜偉大なる先輩を超えるために戦う流経柏〜その2

〜模索を続ける新チーム〜

 さて6月に入ると、プリンスリーグも大詰めを迎え、さらにインターハイ予選も続く過密日程の時期に差し掛かっていた。

◆Jユースにチームに圧倒されたプリンスリーグ
 今年のJFAプリンスリーグU-18 関東2008だが、例年以上にJユースチームのレベルが高く、横浜Fマリノスユース、FC東京U-18、浦和ユース、東京ヴェルディユースの上位4チームが早々と全日本ユース出場を決めていた。Jユースが上位をキープする中で、高校チームは苦戦を続けており、流経大柏も同様であった。しかし、苦戦はすれども6位(※9節終了時)につけていたのはさすがと言えよう。そして本田監督は「夏までにはいいチームをお見せできますよ」と語り、新チームに対して完璧にはほど遠いが、徐々に手応えを感じていたのは事実だった。

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◆受け継いだ勝負強さ
 昨年のような堅いディフェンスに、圧倒的な攻撃力はこのチームにはない。だが、培われた戦術眼と先輩たちから受け継いだ勝負強さは格別だった。昨年の誰が出ても素晴らしい動きを見せた中盤の輝きは、今年のチームでは期待は出来ない。本田監督も「ネックは中盤」と認めているが、ここ数試合では守備が安定し、「自分たちでもやれる」という自信を選手が実感してきていることは、紛れもない事実である。突出した選手がいないからこそ、どの選手もチャンスを狙って監督の期待に応えようと躍起になっているのだ。

◆ハイレベルな準決勝
 そんな中でインターハイ予選を迎えることとなったのだが、このインターハイには千葉県から2校出場できるため、準決勝が事実上の決勝のような雰囲気を持っていたのである。本来なら優勝を目指して戦うものだが、この大会に限っては準決勝に大きな比重が置かれていた。そしてこのインターハイ予選の準決勝には、流経大柏vs習志野、市立船橋vs八千代という、4校すべてが全国優勝経験を持った学校が揃うという、ハイレベルな組み合わせが実現した。

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◆守備陣の奮闘が勝利を呼ぶ
 流経大柏の準決勝までの道のりは、決して平坦ではなかった。1回戦(千葉国際戦3-1)、ベスト8(渋谷幕張戦2-1)は2戦連続して延長戦となり、準決勝も僅差の内容だった。決していい内容とは呼べないが、粘り強さが出てきており、GKの谷口を中心に守備の踏ん張りは、春先に比べて大きな進歩を見せていた。こうして準決勝を勝ち抜いたことにより、全国大会出場権(2008インターハイ・埼玉大会)を得たのだが、決勝の市立船橋戦は事実上の「消化試合」となってしまった。

◆探り合いとなった決勝戦
 迎えた6月24日の決勝戦だが、準決勝からメンバーを大きく変えた市立船橋のスタメンを確認すると、流経大柏も開始早々から田口、久場などの主力を次々と交代させる。過密日程の中で行われた決勝戦であり、7月13日のプリンスリーグ最終戦で対決することから前哨戦でもあるこの試合に、手の内を見せたくなかったと両チームの指揮官は試合後に語るのだった。だが、両チームとも手の内を見せない変わりに、互いに新戦力を試すまたとない、絶好の機会にもなったのである。

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◆勝ち負け以上の収穫のあった試合
 互いに期待した新戦力が活躍し、勝ち負け以上の収穫を両指揮官にもたらした決勝戦。結果的に延長戦を戦っても2-2で終了し、PK戦にもつれ込んだが流経大柏が勝利し、今季初のタイトルを獲得。今後の大会に向けて、監督にとっても選手にとっても大きな自信となったことであろう。この日のスタンドにはOBである、比嘉と中里の姿もあり、自信に満ちた後輩たちの姿を目の当たりにして満足そうに帰路に着くのだった。

◆本当の決戦に向けて…
 この大会の決勝戦は、あまり勝負が重要視される大会ではなかった。だが、この後に続くプリンスリーグ、冬の選手権予選と絶対に負けられない戦いが続くことになる。確かに成長は見て取れたのだが、準決勝、決勝で見せた市立船橋のスペースをワイドに使ったサッカーは、魅力的であり、おもしろさ・完成度で言えば、現時点での流経大柏よりいいサッカーをしていると言える(※この大会時点で)だろう。だがいいサッカーをする方が勝つとは限らない。とりあえずインターハイは千葉が誇る両雄の出場となったが、冬に出場出来るのは1チームのみである。

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◆間近に迫った夏の決戦
 そしてこのインターハイ予選から2週間後、プリンスリーグの公式戦で両雄が相まみえることとなったが、ここでも1-0と流経大柏が勝利して、最終的に流経大柏はリーグで5位に入り、秋の全日本ユース出場を決めたのである。そして敗れた市立船橋は10位に終わり全日本ユースの出場権を逃すと同時に、来期のプリンスリーグ(関東)は2部降格となってしまった。これにより、市立船橋が全日本ユースに出場するには、インターハイで決勝に進出するしかなくなったのである。

 市立船橋にとっては2連覇への挑戦と、全日本ユース出場権をかけた戦いとなり、流経大柏にとっては偉大なる先輩が唯一獲得できなかったタイトル(インターハイ)を取ることで、先輩越えの第一歩を踏み出したいところである。市立船橋にとっては厳しい成績に終わったプリンスリーグだが、夏からの逆襲にかけており、今後も両者の対決も激しく・厳しく・おもしろい戦いになっていくだろう。

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◆覚醒した新チーム
 こうして両者はインターハイに入っていくのだが、「夏までには……」という言葉通り、徐々に力を発揮してきた流経大柏。そして夏の巻き返しにかける市立船橋も大会を順調に勝ち上がっていくのだった。この後の結果は別の機会にするが、本田監督の言ったとおり、チームの安定性が試合をするごとに増しており、今年も流経大柏はおもしろいチームに仕上がっており、今後もさらに目を離せない存在になって行くことだろう。

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